2020年が東京オリンピックですが、なにか危機的な状況が、その前後に来るにちがいないという確信のようなものがあって。(4)

   『世界の軍事情勢と日本の危機』 高坂哲郎  日本経済新聞出版社  2015/10/8 <世界では「領土は実力で奪ったもの勝ち」という露骨な力の論理が復活> ・それに加えて、イスラム過激派などによるテロリズムとの際限のない戦いが続き、その影響は2020年に東京オリンピックを開催する日本にも及ぼうとしている。 ・総じて「自分の身は自分で守る」という国際社会の基本を再確認することを求められているのが現在の日本なのだが、既に触れたデモに示されるように、安全保障政策をめぐる日本の国論は深く分断されている。筆者の見るところでは、この分断の背景には、厳しさを増す国際情勢などについての「認識格差」が存在する。見たくない現実は見ようとしない空気や、安保環境の悪化を国民に十分説明しない安保当局者の思惑など、認識格差を再生産する仕組みもある。 ・安全保障というと、防衛や外交、諜報(インテリジェンス)といったことを連想しがちだが、現代においては「国内治安」や「沿岸警備(海上保安)」、バイオ・セキュリティなどの「公衆衛生」、「サイバー・セキュリティ」、機微な技術が問題のある国家の手に渡るのを防ぐ「安全保障貿易管理」など、より多角的になっている。言い換えれば、防衛や外交だけ見ていては、安全保障の全体像をつかむことができない時代になっている。 <核兵器――ゲーム・チェンジャー①> <再び使われる兵器に?> ・ただ、現代史をひもとけば、実際に核兵器が使われそうになった事態は多かった。朝鮮戦争やキューバ危機の事例は有名だが、このほかにもインドシナ戦争で劣勢のフランスが米国の核を借り受けようとしたことがあった。  第二次中東戦争(スエズ動乱)では米ソが核による威嚇の応酬をし、第四次中東戦争では追い詰められたイスラエルが核の引き金を引こうとしたりした。日本ではあまり深刻に受け止められなかったが、2000年代の初頭、インドとパキスタンの緊張状態が高まった際にも核戦争になるリスクが意識され、避難の動きまで起きていた。核兵器の使用は何度も意識されてきたのである。 ・プーチン氏は、国際社会の非難の声に耳を貸さず、クリミア半島奪取という「力ずくでの国境線変更」という第2次世界大戦後、世界では「ご法度」となっていたことをやった人物である。彼が戦後70年封印されてきた「核兵器の実戦使用」も解禁してしまえば、「核兵器を使う敷居は一気に下がり、規模の小さい戦術核兵器であればふつうに使われるようになる可能性もある」と悲観する戦略理論の専門家もいる。 <米国の「脱・核兵器」の副作用> ・米国は2011年夏、米本土から発射して地球上のどこにでも1時間以内に到達するという超音速の無人高速飛行体「ファルコンHTV」の発射実験を2度にわたり実施した。ミサイル防衛(MD)システムが敵の核ミサイルを撃墜する非核の「盾」だとすれば、ファルコンは非核の「槍」に相当する。 <中国の核兵器という暗黒> ・中国は近年、経済力の増大を背景に軍備も増強しており、従来は200~400発と見られてきた核の総数は実際にはそれよりも多く、「核兵器用に造られた地下トンネルの長さなどから計算すると3000発以上持っている可能性がある」と見る米国の専門家もいる。 ・中国は、日本列島を射程に収める核搭載可能な中距離弾道ミサイルなどを大量に保有するが、北朝鮮のミサイル脅威に比べ、なぜか日本ではそれほど問題視されない。 <止まらない核拡散> ・このほか、イスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮も核兵器保有を続ける構えだ。パキスタンの核をめぐっては、「出資者」であるサウジアラビアに数発の核兵器を既に引き渡したとの観測もある。何かの拍子に中東での「核武装ドミノ」が倒れ始めれば、トルコやエジプトも核保有に関心を示すとも見られている。 ・核兵器廃絶を願う運動は絶えないが、目下のところ、それが実現する兆しはない。むしろ、核兵器が使われる時代が再び来てもおかしくないような状況がきている。我々の備えが十分なのか、不断の見直しをしなければならない。 <生物兵器――ゲーム・チェンジャー②> <遺伝子改造型生物兵器の脅威拡大> ・2011年12月、米国立衛生研究所(NIH)の「生物安全保障のための科学諮問委員会(NSABB)は、有力科学誌「サイエンス」を発行する米科学振興協会に対し、オランダなど2つの研究グループの論文の掲載延期を求め、論文の公開がいったん延期された。2論文は、強毒性の鳥インフルエンザウィルス「H5N1」の遺伝子を改造すると人間同士でも感染するようになる仕組みを解明したものだった。 ・遺伝子を改造して新たなウィルスを生みだす生物工学は、民生利用だけでなく軍事利用もできる「両用技術」(デュアル・ユース・テクノロジー)だ。2つの研究グループは論文の趣旨を新たな強毒性の感染症流行に備えることと説明していた。しかし、論文が公表されれば、致死性が極めて高くワクチンもない新種の生物兵器の開発・使用という「最悪の事態」に利用されるリスクもあるのは事実だった。 <核兵器や化学兵器より規制の緩い生物兵器> ・明らかに違うのは、軍事利用の拡大を食い止めるための監視機関の有無だ。核の場合、核拡散防止条約(NPT)に基づき国際原子力機関(IAEA)が加盟国の原子力施設を査察。化学では、化学兵器禁止条約(CWC)のもとで化学兵器禁止機関(OPCW)が各国の関係施設に立ち入って軍事転用されていないか目を光らせている。 ・これに対し「生物兵器禁止条約(BWC)にはそもそも査察制度がないため、外部からの刺激を受けない生物学者の間で軍事転用への警戒が希薄になっている」(大量破壊兵器問題の専門家)。 <研究と規制の両立の道> ・当面の焦点は、ワクチンの研究開発を進めながら、しかもテロなどに悪用される事態を防げる体制の構築が可能かどうかだ。 <日本も参考にしたい米軍のエボラ対策> ・2014年、西アフリカ諸国を中心に続くエボラ・ウィルス病の被害を食い止めるため、米軍が大規模な救援活動に動いた。中東では過激派「イスラム国」に苦戦し、ウクライナ情勢ではロシアに押されっぱなしの米軍だったが、今回の未曾有の感染症危機に際しては「仕事師」ぶりを発揮した。 「エボラ危機」に対し米軍は、14年9月、機動力の高い海兵隊や陸軍空挺部隊を相次いでリベリアとセネガルに投入、当初は4000人を予定していた派遣規模は、その後感染拡大のペースが緩んだこともあって3000人減らしたが、それでもシエラレオネなどに数百人の部隊を送った英軍やフランス軍に比べると群を抜く規模だった。 <サイバー戦争――ゲーム・チェンジャー④> <「サイバー抑止」の模索> ・「2012年、米国を含む各国のコンピュータ・システムは、中国からのものとみられる侵入を受け続けた」――。2013年5月に公表された米国国防総省による軍事力に関する報告書は、一部のサイバー攻撃は中国が発信元であることを明記した。通常、攻撃の発信元を具体的に名ざしすることは、自らの探知能力を暴露することになるため、各国ともしたがらなかったが、最近米政府や一部企業はこうしたタブーを破って攻撃元を名ざしするケースがでてきた。こうした動きにも、中国発のサイバー攻撃を抑止したいとの意図がにじんでいた。 <気候変動――ゲーム・チェンジャー⑤> <気候変動が地域紛争を増やす?> ・近年、気候変動の影響と見られる大型台風や竜巻、大規模な干ばつ、海面上昇などが報告されている。人類の活動が地球の気温を上昇させているかどうかをめぐっては、専門家の見解は分れたままだが、米軍など一部の国の軍隊は、気候変動をもはや無視できない安全保障上の脅威だと認識し始めている。  気候変動が軍隊に及ぼす影響の第1は、「出動の増加」だ。2005年にハリケーン「カトリーナ」が米国を襲った際には、大量の州兵が動員された。東南アジアを襲う大規模台風による被害に、米軍や自衛隊などが派遣されたこともある。今後は、水不足の深刻化でアフリカや東南アジアで地域紛争が起きることも予想されている。 <「情報戦途上国」という決定的弱点――死角⑦> <情報交換で「ギブ・アンド・テイク」できない日本> ・その「裏のルート」で、世界最大の国防・テロ対策費を投じて世界中に情報網を張るのが米国だ。そして英国は、自国の秘密情報部(SIS、通称MI6)の要員を米情報機関に常駐させるほど、米国と太いパイプを持っているとされる。 ・米国の情報機関が英国のSISの要員の常駐を受け入れているのは、SISが情報機関としては「老舗中の老舗」であり、世界中に人的情報(ヒューマン・インテリジェンス=ヒューミント)網を張り巡らせ、米国の情報機関ではとれないような情報をとってこられるためだろう。 <主要先進国では日本だけがない対外情報機関> ・主要な先進国および中露両国の中で、国外のインテリジェンスを収集する専門機関がないのは日本だけである。このため日本は、各国の対外情報機関のコミュニティには入りにくい。わが国がそうしたハンディを抱えている状況さえ、日本国内ではあまり認識されていない。   日本では戦前、外務省や軍がそれぞれ「裏のルート」の対外情報も集め、外交官の杉原千畝や陸軍少将の小野寺信といった優れたインテリジェンス・オフィサーが活躍した。軍は陸軍中野学校のようにスパイ養成機関も持っていた。 <国民防護へ本当に必要な投資を――対策⑤> <多目的シェルターの整備> ・中国が日本をミサイルで攻撃する場合、米軍基地や自衛隊施設といった軍事目標を狙う「カウンター・フォース(対軍隊)」型と、人口の密集した都市部を狙う「カウンター・ヴァリュー(対価値)」型の2種類が考えられる。  前者に備えて、米軍や自衛隊は地下深くに設けた指揮所などをもっている。これに対し、本書で繰り返し述べてきたように、国民を防護するシェルターは今の日本には存在しない(既存の地下施設や、個人が所有する小型シェルターは含めない)。この状態は見ようによっては一種の「官民格差」と言えなくもない。 ・日本がこの現状を打開するには、時間がかかっても、経費がどんなに巨額になっても、標的にされる恐れの大きい地域にシェルターを設けることが必要になる。短期間に必要数を設置することは難しいので、まずは手始めに、首都中枢や自衛隊・在日米軍基地のある地域の幼稚園・保育園、小中学校、高等学校などにシェルターを設け、最悪でも次世代を担う人材を守り抜ける体制を築きたいところだ。 <シェルター不在の責任を問われるべきは………> ・国民の生命をより確実に守るシェルターがフィンランドのように整備されていないことの責任は、実は、防衛省・自衛隊というより、首相官邸やその他の官庁に問うたほうがいいという事情もある。  有事において自衛隊の最も重要な任務は、侵略してくる敵の排除であり、国民保護という仕事は、内閣官房や総務省消防庁が主管しているからだ。 ・西ドイツはシェルターを普及させるための優遇税制を設けていた。そのことを考えると、財務省や国土交通省にも問題意識を持ってもらいたいところだ。 ・必要なのは、現実に即した具体的な方法論と、そのための法的基盤の整備だ。今動き出せば、数十年後には今よりも安全な日本を次世代に残せる。心ある当事者は問題の所存を承知していると信じたい。 <「日本流の非対称戦」で防御する> ・巡航ミサイルも無人機と言えば広義の無人機であり、重点配備すべきだとの論もあるが、筆者もこれに強く賛同する。 <対外情報機関を早く立ち上げる――対策⑦> <まずは「器」をつくる> ・外務省は「表のルート」の外交という本業にあたり(その中で当然、情報部局は引き続き必要になろう)、防衛省の情報本部(DIH)も国防情報機関として存続させる。日本版対外情報機関は、インテリジェンスの「裏のルート」「けもの道」を歩くプロの機関として位置づけ、首相官邸に直属させるのがいいだろう。 <警察公安部と公安調査庁の統合> ・対外情報機関とセットで、日本国内でスパイ活動をする外国人やその配下の日本人、あるいはテロリストを取り締まる防諜専門機関も創設すべきだろう。 ・現在、日本でこの活動を担当しているのは、警察庁と都道府県警察にネットワークを張る警察の公安部局と、法務省傘下の公安調査庁である。ただ、スパイを取り締まる根拠法の部分で弱いため、スパイを探知しても微罪でしか取り締まれないような状態が続いている。 <守りやすい日本への100年計画> <自分の頭で考え、生き残る、人命を守り抜くことを教える教育> ・テロや奇襲的な武力攻撃が起こる現代においては、国民はただ自衛隊や警察、消防に守ってもらう存在であってはならない。不幸にしてテロなどに巻き込まれた国民は、まず起きた事態から自らの命を守り、警察、消防などが到着するまでの間、近くの負傷者を助けるという意思と技術を持ち合わせておくことが望ましい。 ・どうも日本人は、危機発生時にとっさに命を守る行動をとる習性が、他の国々の人々に比べると弱いのかもしれない。  そこで求められるのが、「自分の頭で考え、生き残る教育」「人命を守り抜く教育」の実現だ。これには、文部科学省や全国の学校と、警察官や消防関係者、自衛官らとの人事交流という方法が考えられる。 <思考のタイムスパンを長くし、100年先を意識する> ・武装工作員に標的にされる恐れのある原子力発電所は、代替エネルギーの確保を進めつつ、可能な限り少なくしていくべきだろう。あまり注目されていないが、現状では、原発は外国軍が自衛隊や警察を引き付ける「陽動作戦」に使われてしまう恐れがある。  いずれも、実現には数十年もの期間を要するかもしれないが、それでもそうしたアイデアをタブー視せずに検討し、一度着手したらやりとおす「超長期的な視点で推進する安全保障政策」という考え方があってもいいと思う。 ・安全保障の世界でも、着手してすぐには成果が出ないことがあっても、次世代のために今着手したほうがいいと思われることはたくさんあると思われる。 <祈るだけでは平和は守れない> ・先の敗戦から70年となった2015年夏、「戦争は二度としてはならない」との声が何度も聞かれた。本当にそうだと思う。一方で、こちらに戦う意思はないのに手を伸ばしてくる国があったり、何の罪もない人が理不尽な形で突然命を奪われるテロが起きたりしている。祈るだけでは平和は守れない。我々は「具体論」をこそ語らなければならない。  本書は、「日本の守りを固めたい」という思いと、「結局のところ日本は変われないのかな」というかすかな絶望感のようなものの間で揺れながら、それでもなお、新聞記者として書き遺しておかなければならないと感じられたことをまとめたものである。 『巡航ミサイル1000億円で中国も北朝鮮も怖くない』 北村淳   講談社    2015/3/23 <中国軍の対日戦略が瓦解した日> ・現実には(2015年3月現在)日本には中華人民共和国に対してだけでなく、いかなる国に対しても海を越えて報復攻撃を実施する軍事力は存在しない(ゼロとはいえないものの、ほぼゼロに近い)。 ・ただし、「日本には日米安全保障条約があるではないか」という人々が少なくない。これらの人々は、「たとえ日本自身が報復攻撃力を保持していなくとも、日本の防御力で敵の攻撃を防いでさえいれば、アメリカ軍が助けに来てくれて、彼らがやり返すことになっている」というふうに信じ込んでいるようである。  その結果、日本は防衛のために必要な軍事力の片面にしか過ぎない「防御力」しか保持せず、「報復攻撃力」がゼロに近い状態でも、平然として国家をやっていられる、というのである。まさに「アメリカは矛、日本は盾」というレトリックに頼りきっている点、これこそが、日本社会が「平和ボケ」といわれている最大の理由ということができる。 ・そもそも「防衛」のために莫大な税金を投入して軍事力を保持しなければならない究極の目的は、日本が外敵から軍事攻撃を仕掛けられたら「防御」するためではなく、「外敵が日本に対して軍事攻撃を実施するのを事前に思いとどまらせる」こと、すなわち「抑止」にある。  自衛隊が「防御」する段階に立ち至った場合には、いくら自衛隊が頑強に「防御」したとしても、日本国民の生命財産が何らかの損害を被ることは避けられない。したがって「防衛」の理想は「防御」ではなく「抑止」なのである。 ・そして、日米同盟のレトリックに頼りきった日本が「防御」のための軍事力しか持たないならば、いくら世界最強の防御力を持っていても、アメリカが助けに来てくれるまでは「やられっぱなし」の状態が続くことになってしまう。  日本を軍事攻撃しようと考える外敵にとっては、「やられたらやり返す」という軍事能力を持たない日本を攻撃する場合、アメリカが登場するまでのあいだは「やり返される」ことを考えに入れる必要はないため、軍事的には日本攻撃にさしたる躊躇はいらないことになる。 ・日本が「防御力」しか持っていない状態と、日本が「防御力」に加えて最小限度の「報復攻撃力」を保持している状況とでは、外敵に対する抑止効果という点では、雲泥の差が生ずることになる。  極言してしまえば、暴力によって勝敗を決してしまう軍事の根底に流れるメカニズムは、実はこのように単純なのだ。そして、「外敵からの武力攻撃を受けないためには、適正な報復攻撃力を持たなければならない」ということは、国防の鉄則なのである。 ・本書では、現在日本が直面している最大の軍事的脅威は何か、それを明らかにするとともに、その軍事的脅威が実際に発動されないように抑止するために、日本自身が可及的速やかに手にしなければならない「とりあえずの抑止力」を明確に提示したい。 <「とりあえずの抑止力」の脆弱性> ・憲法第9条や「専守防衛」という奇妙な原則に拘泥してきた日本は、自衛隊という大規模な軍事組織を構築してきたにもかかわらず、中国や北朝鮮に限らずいかなる外敵に対しても、報復攻撃を実施するための軍事力を保有しないように努めてきた。その結果、現在の自衛隊は、様々な優秀かつ高価な兵器を手にしてはいるものの、中国に対しても北朝鮮に対しても、海を渡って攻撃する能力はほとんど保有していない。 <中朝への報復攻撃力を持つと> ・逆説的にいうと、「日本から攻撃される」という変数が存在するだけで、対日攻撃計画は複雑になってしまうわけだから、そのような変数を初めから捨ててかかっている日本は、お人好しを通り越した存在ということになる。 ・このように、これまで通りの自由に攻撃作戦を立案させないようにするという効果があるだけでも、日本が「とりあえずの抑止力」を可及的速やかに手にする意義は大きいし、絶対に必要となる。 <トマホークのピンポイント攻撃で> ・そのようなピンポイント攻撃を敢行できる方法としては、現在のところ、長射程ミサイル(弾道ミサイル・長距離巡航ミサイル)による攻撃が唯一の選択肢である。  日本は弾道ミサイルを製造する技術力は保有しているが、実際に中国や北朝鮮を報復攻撃する兵器としての弾道ミサイルを開発するには、ある程度の年月が必要である。しかし、「とりあえずの抑止力」を手にするためには、日本自身による弾道ミサイルの開発を気長に待っているわけにはいかない。かといって、弾道ミサイルを輸入することはまったく不可能である。  一方、長距離巡航ミサイルは、弾道ミサイル同様に独自開発には時間がかかり過ぎるものの、アメリカからトマホーク長距離巡航ミサイル(トマホーク)を購入するというオプションが存在する。 <中国が恐れるトマホークの配備> ・逆に考えると、約9600億円では、トマホークが9600基も手に入ることになる(それほど多数のトマホークは存在しないが)。このように、破壊力と装備費だけを比較すると、いかにトマホークがコストパフォーマンスに優れているかが理解できる。 <発射可能なトマホークの数は> ・このように現在、海上自衛隊には、最大1024基の水上戦闘艦発射型トマホークと、最大108基の潜水艦発射型トマホーク、合わせて1132基を一度に装填する能力が備わっている。 ・以上のように考えると、海上自衛隊の現有艦艇によって、約800基のトマホークを発射することが可能である。そして、水上戦闘艦発射型トマホークは1基およそ1億円であり、潜水艦発射型トマホークは1基およそ1億5000万円である。すると、海上自衛隊は、約900億円で上記のような駆逐艦と潜水艦から発射されるトマホーク約800基を手にすることができる計算になる(実際にはテスト用数十基を含めて約1000億円)。 この場合、自衛隊艦艇の稼働状況や展開状況を考えると、現実的には保有する800基全弾を一度に発射するのは困難であり、400~500基が報復攻撃として連射されることになる。 <北朝鮮への「4倍返し」の値段> ・このように、年間の防衛費の約2%、1000億円を投入してトマホークを海上自衛隊艦艇に配備するだけで、日本は北朝鮮に対し最大で「4倍返し」の報復攻撃力を手にすることになる。 <対中報復攻撃は日本海から> ・国際軍事常識をはるかに凌駕したスピ―ドで長射程ミサイル戦力の充実に邁進し、短期激烈戦争を周辺国に対する侵攻(可能性による脅迫)のドクトリンとしている中国に対しては、トマホーク400~500基による報復攻撃だけでは「とりあえずの抑止力」を超えた抑止効果は期待できそうにない。 <中国でより深刻なトマホーク被害> ・したがって、日本が1000億円で手にできるトマホーク戦力は、少なくとも「とりあえずの抑止力」であると、中国共産党指導部は考えるはずだ。 <さらに強力な抑止力の構築には> ・1000億円を投入して、自衛隊が800基のトマホークを装備することによって、本書での目的である「とりあえずの抑止力」は手に入れることができる。本書の目的はここにおいて達成されるが、日本の防衛は「とりあえずの抑止力」を手にすることによって、真の防衛のスタートラインに立ったことになる。 ・いうまでもなく、抑止力を強化するためには、報復攻撃力だけを強力にしていくのは得策ではない。できるかぎり受動的抑止力と報復的抑止力をバランスよく増強していくとともに、場合によっては報復攻撃力を予防的抑止力に転用する途も工夫して、すべての形態の抑止戦力を手にしていかねばならない。 ・そして、日本の技術力のすべてを投入すれば、最大射程距離2500キロで最高巡航速度マッハ2を超える巡航ミサイルの開発に成功する可能性は十分にある。 ・何をおいても1000億円で「とりあえずの抑止力」を手に入れよ――。 「封じ込めうる抑止力」に近づけるための各種抑止力の増強策、そして国防戦略そのものの大修正を行うための大前提は、1000億円を投入して「とりあえずの抑止力」を手に入れることである。これなくしては強力な抑止力はいつまでたっても手に入らず、それほど遠くない将来に短期激烈戦争を突きつけられ、実際に戦闘を開始する前に中国の軍門に降らなければならなくなる。または、北朝鮮から大量の弾道ミサイルが原発に降り注ぎ、福島第一原発事故の数十倍の放射能被害を受けるかもしれない。 <●●インターネット情報から●●> 「三峡ダム」の恐怖! 攻撃されたら万事休す・・・軍壊滅、民は「億単位で飲み込まれる」=中国メディア         (サーチナ)  中国の軍事情報サイト「捷訊網」は21日、米国や台湾と戦争の事態になった場合、三峡ダムがミサイル攻撃を受け破壊された場合には、戦争に必要な軍部隊も水に飲まれ、民間人の被害は数億人にのぼると紹介した。  三峡ダムの危険性については早い時期から指摘があり、応用数学などを研究した著名学者の銭偉長氏(1912-2010年)は、三峡ダムが通常弾頭付き巡航ミサイルで攻撃されて崩壊すれば、上海市を含む下流の6省市が「泥沼」となり、数億人が被害を受けると試算した。  記事によると、三峡ダム下流の長江沿岸には軍の駐屯地が多く、軍も戦争遂行が不能になるという。  記事は、三峡ダム攻撃をまず研究したのは台湾と指摘。中国軍が台湾侵攻を試みた場合、台湾は同ダムを含む大陸部のインフラ施設攻撃を念頭に置いたという。  記事は次に、尖閣諸島で対立する日本による攻撃も取り上げた。奇襲すれば「釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)はポケットの中の物を取り出すのと同様に簡単に手に入る」と豪語するタカ派軍人もいると紹介する一方で、三峡ダムへの攻撃リスクを考えれば、「釣魚島奇襲は不可能」と指摘。それまでに、時間をかけて三峡ダムの水を抜いておかねばならないと主張した。  記事はさらに「釣魚島を奪取しても利は小さい。三峡ダムの被害は甚大だ。しかも、(尖閣奇襲で)先に手を出した方(中国)が国際世論の非難を浴びる」と論じた。  記事は、尖閣諸島が原因で戦争になった場合、米国による三峡ダム攻撃もありうると指摘。さらに、国境問題で対立するインドが攻撃する可能性にも触れた。(編集担当:如月隼人) 『面白いほどよくわかる自衛隊』 志方俊之  日本文芸社   平成19年6月30日 <もっとも身近で危険な国、北朝鮮> <弾道ミサイルで日本は壊滅するか?> ・しかし、すべてを撃ち落とすことは難しく、着弾地点にいる人々は避難する暇もなく被害を受けることだろう。これが核ミサイルであれば想像を絶する被害となる。 <北朝鮮は核兵器を保有しているか?> ・現在の北朝鮮は限りなく保有に近いが、実際には使用可能な核兵器はまだ持っていないと思われる。しかし、それでも弾道ミサイル保有とセットにすれば恫喝外交を続けることができる。 <日本にとってもう一つの脅威、中国> ・政治的分裂や内乱が起きれば、日本にも影響を及ぼす可能性も大きい。 <核兵器を報復手段と位置づける中国> ・国別の核弾頭保有数。 米国(4896)、ロシア(7360)、フランス(348)、中国(402)、英国(185)、イスラエル(200)、インド(40強)、パキスタン(40強)、北朝鮮(8強) <中国と台湾、全面戦争の危険性> ・中国と台湾の衝突は、わが国の生命線であるシーレーンの安全を脅かす。 ・台湾が独立宣言をすれば、中国はためらうことなく何らかの形で台湾を攻撃するだろう。 <今、一番恐れられている生物兵器テロ> <もっとも恐ろしい生物テロ> ・可能性の高さから考えれば、最も危険なのが生物・化学テロだ。特に生物テロの恐怖は群を抜いている。 <ネズミ算式に被害拡大> ・テロに使われる可能性の高い生物剤。肺炭疽、天然痘、肺ペスト、エボラ出血熱、ブルセラ症、ボツリヌス症、Q熱。 ・テロに使われる可能性の高い化学剤。サリン、ソマン、タブン、VX、マスタード、ホスゲン、塩素、青酸。 『兵頭二十八の防衛白書』 兵頭二十八    草思社   2014/7/19 <F-22が4機あればシナ軍機200機を始末可能だという現実> ・2014年2月に、太平洋コマンドの米空軍は、F-22戦闘機を4機ひとくみとして、千歳基地や嘉手納基地にローテーション派遣するだけで、中共軍が日本列島や台湾へ飛ばしてくる200機前後の戦闘攻撃機をぜんぶ撃退できるという自信のほどを示した。 <敵がいなくて困っている米空軍> ・空中では「数は力」ではない。いま、世界には。1万5000機もの軍用機が存在する。そのうち米軍機が占める割合は、数量の上では、19%に過ぎない。にもかかわらず、地球の空を支配しているのは米軍機である。たとえば、北朝鮮空軍は、カタログの上では世界の5番目の規模なのだが、誰も相手にはしていない。 <第2次大戦前の兵数に縮小する米陸軍> ・米陸軍は、52万人の現役兵を、2017年までに44万人にまで削減する。陸軍の州兵は33万5000人に減らし、陸軍の予備役登録者も19万5000人に減らす。すべてが完了すると、米陸軍の有事最大動員可能人数は97万人になる。概ね、本格規模の戦争を2方面で実行できる数だと言えるであろう。 朝鮮半島については、65万5000人の韓国陸軍と、450万人もの韓国人予備兵役がいるのだから、米軍は、海からの巡航ミサイルや、空からの爆撃で韓国軍の支援をしてやるだけでも、北朝鮮軍の南侵を撃退できるはずだと見積もっている。 <兵站革命に直結する命中精度革命が進行中> ・軍用GPSが実用化された1991年、軍事における新たな「命中精度革命」が始まった。 この最新の「命中精度革命」が、弾薬の消費量(したがって補給量)を長い間の標準量よりも劇的に節約してしまうという趨勢は、歩兵の擲弾発射器の世界にまで及んでいる。 ・「命中精度革命」は、狙撃銃の世界でも、まだまだ進行中だ。2014年1月時点で、どんな初心者でも、初弾からいきなり7割の確率で、距離900m先の敵兵に命中させられるという狙撃銃システムが市販されていて、米陸軍がそれを6セット購入したという。 <歩兵の射撃戦闘はあと3年で革命的に変貌する> <中国「軍による国の支配」と「間接侵略」> <デタラメ公表軍事支出額についてどう考えるべきか> ・2014年の中共の軍事予算は、イギリス、フランス、ドイツの3ヵ国の軍事予算をあわせたよりも巨額である。もちろん、日本やロシアの軍事予算は、とうに凌いだ。  GDPにしろ軍事支出にしろ、およそ北京政府の発表数値はすべて「化粧」されたものだ。いやしくも専門家、分析者ならば、その「化粧」の解説をしてくれなくては、存在する甲斐はないだろう。 <軍の腐敗> ・シナ軍は、所帯が大きいうえに古い兵器がやたらに多いので、それを更新するだけでも、精一杯なところがある。最新式の兵器のカタログだけは公表されても、それを支給されているのは、何年経っても、ひとにぎりの看板部隊でしかなかったりする。背景には、兵器刷新や訓練強化のために使われるべき予算が、軍幹部に途中で抜き取られ、将軍たちの私的なビジネスの運転資金に化けている問題もある。中共中央の文官たちは、これを知っていても、どうすることもできない。なぜならそれは最高指導層の文官たちならばみんなやっていることだからだ。 <「老人」という打倒できない敵> ・シナ社会は、1人の退職者を、11人の労働者が養っている。これが2050年までには、1人の高齢者を2人の労働者で支えなければならなくなる。シナの全人口に占める退職者の割合は、いまは13%だが、2050年には30%になる。彼らがひたすら貯金に励み、消費を避けるのは、当然だろう。  中共指導層が怖れる事態は、やがて老人と若者が、互いに「階級の敵」というレッテルを貼って、マルクス主義的に敵対する未来社会の到来である。 <F-22への対抗は絶望的なロシア空軍> ・米空軍が何か新戦闘機や新爆撃機を採用すると、旧ソ連は必ず、その対抗品を開発して、少し遅れで装備化を果たしてきた。が、冷戦後は、その「鏡像的対抗」政策が、うまくいっていない。F-22ステルス戦闘機に対抗するはずの「T-50」ステルス戦闘機は、いつまでも仕上がらないであろう。 <概括> ・2011年の東日本大震災で痛感されたことも、2014年のクリミア事変で確認されたことも、「いざというとき、ものすごく頼りになるのは、精強でしかも数が多い歩兵だ」との赤裸々の真実であった。一国の非常事態がやってくれば、歩兵は、仮に30万人とか50万人いたとしても、誰も「多すぎる」とは感じないものだ。むしろ「歩兵が足りぬ。困った」と思う人が多いであろう。歩兵ならば、間接侵略も粉砕できる。戦闘機やミサイルやロボットには、そんな仕事はできない。 <核武装でもなくMD(ミサイル防衛)でもなく> <核武装は自粛するのが「吉」> ・岡目八目と言われるが、東アジアの外側から眺めたら、日本政府がいままで核武装しないでいるのが合理的な政策だと誰も考えない。なにしろレッキとした核武装国で、ならず者国家でもある中共が、中距離核ミサイルで東京に照準をつけている。そしてまた北朝鮮は、その熱望に反して核武装をまだなしとげてはいないものの、もしいつかその核資源を韓国が接収することがあれば、すぐにでもダーティボムぐらいは造って、東京に投射する手段を考え始めるであろう。 ・核抑止は近代言語理性に基づく真剣勝負であるが、いまの日本人はその言語理性があるという芝居すらも不可能なレベルなので、自粛するのが「吉」だろう。平たく言うと、とうてい、その資格がない。 『日月神示の緊急未来予測』 迫りくるこの国の立て替え・立て直し  大石憲旺 × 中矢伸一 × 高島康司 ヒカルランド    2011/3 <CIA系のシンクタンク「ストラトフォー」による予測—―日本は間もなく臨界点を迎え、グレンとひっくり返る!引き金は中国だ!!> ・(高島)皆さんが来る前、大石先生とお話ししたんですが、CIA系のシンクタンクの予測があるんですよ。今回(2010年7月)の参院選挙の直前、日本は臨界点に達するという予測。これは明治維新以降の150年弱の歴史を総括して、予測するんですね。実におもしろいです。 ・(高島)45年から現在までというのは、いわゆる資本主義的な、商業的な手段でそれをたどってきた。でも、これから日本というのは縮小期に入る。江戸期と同じ、縮小です。  なぜかと言うと、現在のような日本の資本主義のやり方で、4つの条件をもはや充足できなくなってきている。たとえば日本の主導的な産業である耐久消費財は、中国であるとかアジア諸国のほうに、どんどん取られる。韓国にも取られる。したがって競争に負ける。それは日本が自分たちのサバイバルのための資源とかリソースを確保することがむずかしくなっているということ。したがって別の方法を採らねばならないと。それに日本というのはそのような臨海点に達したら、地震が起こったように一気に変わる。だから、地震社会だと。ある臨界に達したら、予兆もなく、いきなりガラッと変わる。  われわれは民主党が政権を取ったのが予兆だと思ったが、そうではなかった。こんな混乱期がまだ続いている。しかしながら、どこかのところで臨界点を迎えて、いきなりガーンと変わる。 ・(高島)ちょっとここで、匂わしてるのは、この大きな変化の引き金になっていくのは何なのかというと、中国だと。中国の出方、特に中国の経済成長率が逆にグーンと衰えた場合、日本というのは一緒に引っ張られて、もっと衰えが大きくなる。そのときに真剣に新しいやり方を模索せざるを得なくなる。これがきっかけとなるのではないか。 ・(大石)中国というのは、群雄割拠なんですよね。軍閥の地方政府は、人民解放軍が握っている。それをいま共産党でまとめているから一つの国だけど、本当はバラバラでしょ。 (高島)そうです。言ってみれば、そのバラバラであるがゆえに、それをまとめるために、恐ろしく強烈な国粋主義的な政権ができたら怖い。だから、中国の経済成長がぐっと落ち込んだときに、政権交代が行われ、そういう過程で民主化した場合に、非常に極端な政権ができあがっていく可能性が強い。 ・(高島)いろんなところの予測では、まさか中国の経済成長率がこれからどんどん衰えるなんて考えられえないという予測が多いんですよ。いまの中国で、内需転換がうまくいくだろうとみんな思っているんですけれども、ストラトフォーはそう思っていないですね。必ず中国モデルはスローダウンして、無理だぞ、これではと。1回ガクッとくる。いや、崩壊とかいうんじゃなくても、すごくスローダウンするだろうと、言っています。 <日本は民主党政権になって情報の集積所だった「国際情報局」をつぶしてしまった!> (高島)まず日本は決定的に国全体がプランニング、立案能力が弱い。ただ、優秀な官僚もけっこうたくさんいて、いろんな省庁の随所にそういう立案チームがあることはあるんですよ。そういう部署もある。  ただし、ちょっと危惧しているのは今回の民主党政権で政治主導と訴えた。したがってそういう官僚を全部遠ざけてしまって、政治家が決定するんだというふうになっているわけですね。それで怖いのは、外務省に国際情報局という局があって、これはすべての重要情報が集まる中心だったんですよ。そこに孫崎享さんという極めて優秀な局長がいたのですが、その人が退官したあと、政権交代すると同時に国際情報局がつぶされてしまったんです。 ・(里坊)結局、プロじゃなくて、アマチュアが国家運営をしていると。 (中矢)それではパイプも何もないわけですよね。 (高島)パイプも何もないアマチュアが思い込みでやる。 <資源を争って、ロシア/イスラム原理主義連合軍が、ヨーロッパに侵攻する?―—ビリー・マイヤーとイルマイルの予言!> ・(高島)ここはちょっと胡散臭い話になるけで、たとえばビリー・マイヤーというUFOのコンタクティがいます。このビリー・マイヤーが1987年の2月28日にコンタクトされて、受信した予言というのが、エノク予言という名前で出ている。その予言の中に今後起こることとしておもしろいことが載っている。ワールドトレードセンタービルの攻撃をきっかけになって、「アメリカが狂い出す」と書いてあるんです。これはなんと、1987年の文書ですよ。いま見ると、「ええっ」と思います。  この文書は、2001年から現在までの世界がどうなるかって、実によく描写しているんですよ。大量破壊兵器があるという理由で、アメリカはイラクを攻撃するんだと書いてある。これはもう当たっている。そして、いままでのアメリカじゃなくなると。それで、これ以降のことも書かれているんです。現在のローマ法王はベネディクト16世といいます。現在のローマ法王が次のローマ法王になった途端に天変地異とか極端な変化というのが、始まると。 (大石)これは他にも出てますね。次のローマ法王になったときが非常に危険とね。 (高島)まずヨーロッパがどうなるかと言うと、イスラム原理主義の団体がヨーロッパ各国で大規模なデモ、食糧暴動を起こすと。そしてその食糧暴動の広がりに合わせて、ロシア軍が三方から侵入してくる。一つはスカンジナビア半島のほうから、もう一つは中央ヨーロッパ、さら に南ヨーロッパと三方からワァーと侵入して、フランスをめざすらしい。 (高島)これはロシア/イスラム原理主義連合軍が入ってくる。中国はどうなるかと言うと、インドを直接攻撃すると。日本に関して述べられていないんですけど。  インドを攻撃して、3000万人が死ぬ。そして実質的にインドが中国の占領下に入ると書いてある。中国がインドを手中に収めるわけですね。日本を軍事的にどうだということはそこでは書かれていないんですけれども、ただ感じとしては、すでにその前に日本とかアジアというのは中国経済圏の中に入っている感じですね。  何でこんなことが起こり得るのかというのは、いまのわれわれじゃわからない。けれども、やたらそういう予言が多い。  このような予言では、あと南ドイツのババリアにアロニス・イルマイルという有名な予言者がいて、この人はロシア軍のヨーロッパ侵攻のものすごく細かな予言を残して1959年に亡くなっている。どの都市から侵攻が始まるかまで詳しく言っている。それはスカンジナビア半島近くにアルハンゲリスクという州都があって、そこからまずロシア軍の第一波が出撃すると書いてある。何が起こるかまでは、具体的に書いていない。ただ、見ていると、資源戦争ですね。食糧と水をめぐる資源戦争です。そうなったらいまの国際関係はとんでもないことになります。 (大石)そうです。いままでの常識とか、そういうものは成り立たないです。そして資源戦争ということになってくると、日本としては、条件が悪いでしょ。食べなきゃ人間は生きられないんだから、どうやってそういうものを確保するんだということになる。 (高橋)おっしゃるとおりで、まさに2003年のペンタゴンレポートというのはそういうシナリオなんですよ。もうまちがいなく資源戦争が起こるから、その中でアメリカはどう生き延びるか。 ・(高島)ちなみに、このレポートは英語の文章になってますけど、クライメイトチェンジとあります。気候変動ですね。これがコールド・ドライ・ストームズと言って、要するに寒くて、旱魃が起こって、突風が吹き荒れる。それが起こると、地球が人口を保持できる能力が低下。食糧、水、エネルギーがなくなってきて、その結果、国家安全保障上の問題が起こってくるんだと。あと世界的な困窮。経済的凋落が起こってくると。これに備えよというペンタゴンレポートですね。 ・(中矢)異常気象が起こり、経済的にもダメで、戦争も起こりそう。こういう中でこの世界のしくみが変わろうとしている。日本の役割というのは重要なわけです。 <危機の時代にあっても日本は国民が一致した対応ができる唯一の国とペンタゴンレポートも言っている!> ・(高島)ちょっと違うことなんですが、このペンタゴンレポートは日本に関して書いてあるんですよ。日本は大丈夫だと書いてるんですね。これによると、日本は単一民族に近くて、国内でいろんな問題が発生して苦難の状態になっても、社会を分裂させるほどの大きな問題が発生する条件が少ない。統合性がとれていると言うんですよ。 (里坊)単一民族で、多民族国家ではないですよね。 (高島)なので、国民が一致した対応をとって、新しい経済システムを早くつくって、生き延びるだろうと書いてあります。   

日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ

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