公衆衛生の専門家たちはウイルスが進化して人間同士が感染しやすい型に変わる可能性を恐れている。もしこうなると、世界規模でのパンデミックへと続くかもしれない。(9)

  『鬼の帝、聖武天皇の謎』 関裕二  PHP   2016/11/4 


 <鬼の帝、聖武天皇> ・鬼を考えるうえで、まず注目しておかなければならないのは、大和朝廷成立当時から天皇家が続けてきた奇妙な神道祭祀の実態なのである。  一般に神道といえば、天皇の祖神を祀るものだと信じられているが、実際に天皇家が重視していたのは、闇の世界の神々、いわゆる出雲神であった。 ・ヒントは祟った大物主神の名と鬼の関係である。というのも、8世紀以前、鬼は“オニ”とは読まず、“モノ”と読み、大物主神の“モノ”とは“鬼”を意味していた可能性が高いからである。 ・たとえば、出雲神を神ではなく鬼とみなしていたことは『日本書紀』に示されている。大物主神の父・スサノオが天上界から追放され地上界の国津神と融合すると彼らは天津神から“邪しき鬼”と呼ばれ、また、大物主神の別名に葦原醜男(あしはらしこお)があるが“シコ”は鬼と同意語である。さらに、三輪山の大物主神は雷神でもあるが、古来雷は、祟りをもたらす鬼と見られていた。 <神道の本質“モノ”の持つ二面性、神と鬼> ・さて、出雲神が鬼とみなされてきたことを、皇祖神に敵対した悪しき者であったからと単純に決めつけるわけにはいかないのである。 “モノ”は鬼であるというよりも“神”そのものだったからである。  ややこしい言い回しになってしまったが、これは古代神道の本質に直結している。  古代日本人にとっては、神は生きとし生けるものすべてに宿っているものだった(アニミズム)。それは人間や動物だけではなく、山や川、樹木や石、すべてのものが含まれた。  物は物質であると同時に神(霊魂)でもあったのである。 ・この物の持つ両面性は、同時に、神と鬼の両面性であった。神は人々に恵みをもたらすが、その反面、災害を起こし、大自然の脅威となって人々を苦しめた。したがって、古代人は、神を祟る者としてあがめ、必死に怒りを鎮めることに躍起になったのである。 ・つまり、鎮魂は神道の本質であり、神は鬼としての性格を強く持っていたわけだ。そして“モノ”は、当初鬼そのものというより、神と鬼の両面性を秘めた森羅万象を示す言葉なのであった。 <神の一族、物部と出雲の謎> ・それでは、なぜ『日本書紀』は皇祖神よりも大事な神の中の神であったはずの大物主神を悪しき神と決めつけ、これを“モノ”ではなく“オニ”にしてしまったのであろうか。  ここで謎を解く鍵を握っているのが、物部氏の存在なのである。物部氏の名は意味深長である・“モノの部”は“神の部”であり、大物主神同様、神道祭祀との関連性を連想させるからである。 ・“モノ(神)”の一族物部――その一方で、彼らが”オニ“の一族とみなされていたのは、一族に”シコ(鬼)の名を冠した者が見受けられることからも明らかであろう“  このように“モノ”をめぐる謎が、出雲神と物部氏に秘められていそうだが、『日本書紀』は、さらに“モノ”について重大な証言を行なっている。それは、神武天皇が九州から大和に向かう以前、すでに大和にはニギハヤヒなる人物がいて、王として君臨していたということなのである。しかもこの人物は物部氏の祖でもあったという。 ・物部氏が天皇家以前の大和の大王であったことを『日本書紀』が認めている事実は重大である。大和朝廷の神道祭祀にかかわっていた氏族は、物部氏ともう二つ、中臣氏(藤原氏とは別)と忌部氏がいるが、『先代旧事本紀』に従えば、この両氏は天皇家よりも早くニギハヤヒとともに大和に入っていたのであり、“神道”が天皇家以前の大和の土着の宗教であった可能性も秘めていたことになるからである。  そして大和土着の神といえば、出雲大物主神であったことは、地元の伝承だけではなく、『日本書紀』も認めている。とすれば、物部と出雲神は、歴史の裏側でつながっていたのではないかという疑いが出てくる。 <物部氏の正体> ・そして、天皇家が大和を武力制圧したのではなく、まるで物部氏に迎え入れられるようにして大王となりえたこと、大和朝廷が合議制を尊重すること、天皇は神ではなく、万物が神で、これを祀るのが天皇の仕事であり、しかもその背後には、常に“モノ(神であり鬼でもある)”の一族、物部氏が存在したことは、どうしても抹殺せねばならなかったであろう。 <もうひとつの鬼の一族・蘇我> ・この大和の真実の歴史が不比等の思惑通り葬り去られたのは、8世紀の物部氏の没落が大きな原因であった。  すでに触れたように、平城遷都に際し、左大臣石上(物部)麻呂は、旧都藤原京の留守役として藤原不比等に捨てられたのであった。 ・神を祀る誇り高き物部一族は、ここに屈辱的な敗退を余儀なくされたのである。この結果、彼らは“神”の一族ではなく、“鬼”の一族として歴史に刻まれることになる。不比等は物部の支配していた神道を横取りし、しかも天照大神を頂点とする中臣(藤原)神道という新たな神話を創作してしまったのである。 <鬼という歴史の敗者> ・『日本書紀』垂仁天皇二年是歳の条には次のような記事がある。  崇神天皇の時代、額に角のはえた人が船に乗って越の国の笥飯浦(けひのうら)にやってきた。このため、そこを名付けて角鹿(つぬが)(敦賀)と呼ぶようになったという。先に見た伽耶(新羅)王子ツヌガアラシト来日説話である。  一説に、額に角がはえていたとされるのは、ツヌガアラシトの名が“角のある人”と聞こえたからとするが、ツヌガアラシトが伽耶から追ってきたのが“童女(鬼)”であったことに、正体は暗示されていよう。鬼が鬼を退治し追ってきたのである。 <鬼の王国宇佐> ・『宇佐託宣集』によれば宇佐八幡の生誕について、次のような話が残されている。  豊前国宇佐郡には、八つの頭を持った鍛冶の翁がいた。翁を見れば死ぬということなので、人々はなかなか近づこうとはしなかった。ここに、大神比義(おおがひぎ)なる人物が登場する。大神比義が見に行くと翁の姿はなく、金色に輝く鷹がいたという。大神比義は、この鷹を神と思い、その正体を見破ろうと、山中で三年間修行すると、突然、三歳の童子が現われ  辛国(からくに)の城に始めて八流の幡を天降して吾は日本の神となれり  と神託を下したというのである・  この伝承が史実ではなく、曖昧模糊とした神話であることは確かなことだ。しかし、一見して脈絡のないように見える話のなかにひとつだけ貫かれたテーマが隠されている。それが鬼なのである。なぜか、宇佐八幡の周囲にいる鬼が跋扈している。  たとえば、八つの頭を持った鍛冶の翁、三才の童子、どちらも鬼だ。そしてこの童子は辛国とつながっていたが、辛は加羅・伽耶で、やはり鬼の国であった。  ちなみに、垂仁天皇の時代に額に角をはやした伽耶の王子ツヌガアラシトがひとりの童女を追って来日したことはすでに触れたが、この童女(鬼)が宇佐に逃れているのも、けっして偶然ではあるまい。  宇佐は伽耶的で鬼の国だったのである。 『ヤマトタケルの正体』  創られた英雄 関裕二   PHP  2007/8/1 <ヤマトタケルと鬼> ・疑うべきは、これまでの常識である。ヤマトタケルは、ヤマト朝廷の英雄であり、天皇家の権威を高めるための創作であったという考えが、史学界を支配してきた。  そして、ヤマトタケルが実在しなかったことを証明するために、多くの時間が割かれてきたのである。  だが、我々は大きな勘違いをしてきたのではあるまいか――。 ・なぜこのようなことを言い出すかというと『日本書紀』や『古事記』のヤマトタケルが、どこから見ても鬼だからである。もっとも、ここにいう鬼とは、現代人の知る鬼とはやや異なる。 ・大自然は災害を人々にもたらす恐ろしい存在である。だが、その一方で大自然は人々に恵みをもたらす。つまり、「神」とは、時に祟る鬼であり、また時には恵みをもたらすありがたい神にもなったわけである。  この二面性こそ日本の神の本質であり、神は鬼そのものであったことになる。 ・また、鬼を子供(童子)が退治するという昔話の設定にも、深い意味が隠されている。「童子(童女)」は生と死の境界に近く、驚異的な成長を遂げる。したがって、童子は神聖な存在であり、「鬼」と同等の力を持つ「鬼(神)」とみなされるようになったのである。  このように、古代人にとって「神」と「鬼」は、一神教の「神」と「アクマ」や「正」と「悪」という関係はなかったということになる。 <童男だったヤマトタケル> ・では、ヤマトタケルと「鬼」が、どこでつながっているのだろう。まずヤマトタケルは「童男」と呼ばれている。これは実際にはまだ若かったのに、クマソ征討に向かわされていたからかもしれない。 ・すでに他の拙著の中で繰り返し述べてきたように、『日本書紀』は物部守屋征討軍に加わった聖徳太子の髪型を「束髪於額(ひさごはな)」と特記している。崇神天皇即位前紀に、「昔の風俗」として「束髪於額」を取り上げ、それは年若い者の髪型だったと指摘している。つまり聖徳太子は童子であり、大人が束になってかかってもかなわない強敵、物部守屋の軍勢を、ひとりの童子の呪力によって打ち負かすことができたと言っていることになる。ヤマトタケルが「童男」であるにもかかわらず活躍できたのは不自然な設定だが、それは現代人の感覚なのであって童子の鬼退治は、昔話の定番である。 <聖徳太子とそっくりなヤマトタケル> ・奇妙なことなのだが、聖徳太子は多くの寺院で、童子の姿で祭られている。これも、聖徳太子をめぐる謎の一つとされているが、「聖徳太子は鬼」という信仰があったと考えれば謎は霧散する。 ・古代史を代表する二人の英雄が、揃いも揃って童子の姿で活躍していたという「設定」の裏側に隠されていた真意とは、いったい何だろう。  じつはヤマトタケルと聖徳太子の似通いの謎を追って行くにつれ、ヤマトタケルに秘められた古代史の巨大な闇が浮かび上がってくるのである。 ・聖徳太子の伝承をかき集めた『上宮聖法王帝説』には、奇妙な記事が載っている。そこには聖徳太子の母を指して「鬼前(かむさき)皇后」と呼ぶ場面がある。なぜ太子の母が「鬼前」なのかというと、この女性が「神前宮(かむさきのみや)」に関わりがあったからだと説明する。「神前」が「鬼前」にすり替えられているのは、「神と鬼は同一」という発想から納得できる。しかし、『上宮聖法王帝説』が書かれたのは『日本書紀』編纂の後のことであり、『日本書紀』は神話の中で、「神と鬼」を「聖と邪」に峻別しているのだから、聖徳太子の母の名を「神前」と「鬼前」にすり替えたのは、意図的であり、一つの暗示が込められているなら、すなわち「鬼(母)の子は鬼」ということである。 『惑星からの帰還』 ETとの宇宙旅行記 サルバドール・ビジャヌエバ・メディナ たま出版  1986/4/1 <金星の都市> ・UFOは金星の都市に着陸した!  第2のアダムスキーといわれる驚異の体験。ビル建設、交通、教育、音響映像システムの見聞。そして、当書出版と地球の未来映像に関する驚くべきマインド・コントロールの実態。 ・土地は泥だらけだった。彼らは水たまりを避け、固い場所を選ぶように止まりながら進んで行った。その時だ!彼らの足元、つまり足を地面におろす度にその場所だけが乾き、彼らの足には何の泥もつかないことに気づいたのは、ちょうど熱い鉄を置いたように、そこだけがあっという間に乾いてしまうのだ。私は自分の足元を見た。泥だらけだ。靴だけでなくズボンの裾までが。それを発見したとたん、私は二人の幽霊のあとを歩いているような無邪気な感じを覚え、無意識に歩調が遅れ、彼らとの距離が隔たってしまった。けれども彼らの姿を見失わないように彼らを追った。 <巨大円盤> ・ここで私はまたも仰天した。しかし決して不快な驚きではない。今度見えたのは目もくらむほどまぶしい巨大な黒い円盤だった。 『宇宙からの警告』 巨大UFO同乗見聞記 ケルビン・ロウ  たま出版  1987/11/1 <「彼ら」は地上にも住んでいる> ・我々の中には、よその世界の住民が地球人にまじって生活している事実を知っている者もいる。彼らは自由に行き来しながらも、自分たちが目立たぬよう、地球人の習慣を学び地球社会に順応してきたが、それは地球という惑星の領域外に別の人類が存在することをまだ信じない人が多すぎるためである。役に立ちたいと思っているコンタクティ-(宇宙人会見者)たちを通していくつかの事実を世間に知らせることが緊急の課題だ。 <巨大UFO母船に同乗する> <地球人が呼んでも彼らは来ない> ・ある晩、家の明かりを消してまわっていた私は、何とはなしに窓の外を見た。玄関前の明かりがこうこうと芝生を照らしている。その芝生に小さな2人の人影が窓をのぞき込むように、少し身をかがめて立っているではないか。そばの柱の高さからして、2人の身長はせいぜい4フィート3インチといったところである。継ぎ目のない茶色のスーツを着て、茶色の帽子のようなものをかぶっている。2人の姿は別の伝説に登場する、夜中にやって来てひそかに家事をしてくれる、小人の妖精ブラウニーを連想させた。光に照らされた額を見る限り、円盤報道にしばしば登場する醜い小人の化け物などではない。  私はドアを開け、外の出て尋ねてみた。「もしもし、何かで用でしたら何なりと」。2人は何も答えずに身をひるがえして走り去った。 ・宇宙の友人たちと次にコンタクトした際、私がこの体験に触れると、彼らはあっさりとこう答えた。「ええ、私たちもその件は承知しています。彼らは善良な人々ですよ」 <宇宙円盤の中に入る> ・今回のコンタクトでは冥王星の淑女と木星の友人と淑女の3人が直系60フィートの堂々たる小型宇宙船から8ないし10フィートの距離まで私を案内してくれた。 <大気圏外への飛行> ・さらに5週間ほどたつと木星の友人が訪ねてきて、一緒に来るように誘った。私たちは空中に停止している大型の宇宙船に近づいていったが、この直系400フィートもありそうな円盤がおだやかな光を放つ光景を目のあたりにした私は、ただただ仰天するばかりであった。 ・あとで円盤を退去する時、船長である例の木星の淑女が教えてくれたことだが、「この大型の巡航艇は木星の人々が持っているほかの宇宙船ほど最新型ではありませんが、惑星間を飛ぶことも他の太陽系に行くこともできます」とのことである。 <至高神を象徴する絵> ・部屋に入る時に通り抜けた例の見えないドアの近くには、上にガラスのようなものを張った小テーブルがあり、そのすじ背後の壁の上に浮彫の肖像画がかけてある。それはにこやかで並外れて美しい顔を自然な色調で描いたもので、真に迫ったできばえであった。私はそのあまりにも生気に満ちた容貌に、ただうっとりと見つめるばかりだった。男らしさ女らしさが完全に溶け合って性別ははっきりせず、年令の見当もつかないのである。とはいえ、どうやらそれは永遠の若さ、不滅の超人的な存在は彼らにとって人生の何よりも重大な意味をもつのである。 ・私が見つめていたのは、万物の根源であり、彼らがすべての思考と行動においてあがめる「至高神」の象徴だったのである。 ・例のドアの左側の壁には、サンスクリット文字を連想させる何かの象徴らしきものが描いてあった。 <選ばれる者は少ない> <宇宙人のエージェントになる資格> ・今のところ政府は、他の惑星から飛来した宇宙船と乗員に関する情報の大部分を出ししぶっている。実際に隠蔽工作を推し進めているのは、各国政府よりむしろ政府の背後にひかえた世界の支配層の方である。彼らの懸念はこうなのだ。要するにいったんフタを取ってしまえば――真相を暴露したら――民衆が「より偉大な生き方」の真理をはっきりと理解してしまえば、現在の法体系は無効になるのではないか、というのである。 <他の惑星の人々と社会> ・私が会ってきたこの喜びと慈愛に満ちた人々の誰か一人でも、年齢を推測するのは、ほとんど不可能である。我々の知る時間的観念からすれば非常に若く見え、まさに若い盛りの輝きに満ちているが、見かけよりはるかに高齢で、豊かな英知を備えているのだ。ある時、彼らにこう言われたことがある。つまり私が彼らの年齢を聞いたら大変驚くに違いない。何しろ彼らの寿命は地球の時間で言えば、千年から2千年以上になるのだから、というのだ。男性は体格がよく非常に美男子で、均斉のとれた彫の深い顔立ちであり、女性は理想的に釣り合いのとれた、しなやかで美しい体の線に優美で整った顔立ちが映え、髪型もよく似合っている。男女とも本当に美しく、ほかに比肩しうるもののない人々である。服装はいきな身だしなみとでも言おうか、スタイルも色取りも各自の個性にぴったりである。 声はまろやかで上品な抑揚をともない、地球人の音声にありがちなしわがれた声や耳障りな声、金切り声などの欠点が少しもない。 <宇宙は電磁エネルギーの海> <全ての動力源として> ・この地球と地球上のすべての物体は、あまねく宇宙全体に広がる電磁的エネルギーの海の中に存在している。 ・電磁的・電気的な流れは、自然界に存在するすべての物質を貫流する不思議な目に見えない流れであり、これらの流れが宇宙の友人たちが用いるすべてのエネルギーと力の源泉となったのである。彼らは、このエネルギーを宇宙船を飛ばしたり、機器を操作したりするために利用するだけではなく、生命にみちた第三次元界に存在するすべてにあると語る。 『ユダヤを超えるイルミナティの世界謀略』 世界を支配する超パワー組織  ジョージ・ジョンソン  廣済堂  1987/7/1 <ヒトラーとシオンの議定書> ・20世紀初頭のロシアにおいて、シオンの議定書はツアー支持者たちにボルシェビキ革命を世界的ユダヤ人――フリーメーソン陰謀のせいにする道をつけたのだった。  フランス革命の貴族政治の敵のように、ロシア君主制主義者たちは悪の力をもつ陰謀家たちだけが大衆を奮起させて、ツアーの神霊支配に反対したと信じた。 ・ドイツ人たちは第1次世界大戦に負けてから士気阻喪していた。そのうえ、世界大恐慌の影響をもろに受けていた。またボルシェビキがこの状況を不当に利用してドイツまで革命を拡散してくるのではないかと恐れた。 ・ナチズムは、ドイツ人たちに、ドイツ人がヨーロッパを支配するように運命づけられた優秀なアーリア民族の一員であるという幻想を与えた。ドイツ小作農が、神聖ドイツの土地の所産並びに伝統的生活様式に反対する共産主義者また高利貸しを通してしか繁栄しなかった金融業者の犠牲という両面からロマンチックに描かれた。 ・ナチ陰謀論のなかで、戦後アドルフ・アイヒマンの同僚が指摘したように、これらの力は悪の原理だった。この悪の世界に対抗するものとして、人種的神秘主義者たちはブロンドの髪をした青い目の人間を善と光の世界へとりこんだ。  ドイツ人の崇高さの開花期がユダヤ人に妨げられつつあった。議定書がナチにユダヤ資本主義と共産主義者という表面上正反対のものをころがして、一個のものをつくる道をつけたのだった。 ・1939年ジョゼフ・ゲッペルスは、ドイツの諸問題は、国際ユダヤ人、国際フリーメーソン主義並びに国際マルクス主義のせいだとした。  ユダヤ人はフリーメーソンやマルクス主義者たちと手を握って、国際主義を促進し、民族国家を滅ぼす。そして世界経済への支配力を強める。ヒトラーはユダヤ民族観を資本主義と共産主義にオーバーラップさせて、合理的に考えようとした。  ユダヤ人は金融業者、生産業者として、労働者を不当に利用する原因をつくっているとヒトラーは書いた。しかもユダヤ人は犠牲者への同情とみせかけて、国を滅ぼす革命を奨励した。 「余はユダヤ人に対抗するために、神のための干戈(かんか)を交える」ヒトラーはそう書いた。ユダヤ人に対抗して、もうひとつの力が立ちあがり、強大な闘争で天の強襲者ユダヤ人を追い出し、ルシフェルのもとへ帰す日をヒトラーは予知した。ヒトラーは、キリストはアーリア人であると信じていた。キリスト教は、平和主義と平等主義を教えこんで独自の意志の力を弱めるために、ユダヤ陰謀家たちが考えだしたものだと主張した。 <ヒトラーはイルミナティだった ⁉> ・1974年にマクミラン社から『オカルトと第3帝国』という本が出た。2人のフランス人による本の翻訳ものだった。著者たちは、ナチズムをオカルト伝統のあらわれだと非難した。彼らは、フリーメーソン、神知学者、バラ十字団、聖堂騎士団、カタール派、グノーシス派にもさかのぼって考えたのだった。アダム・ヴァイスハウプトのイルミナティがからんでいた。  著者たちによれば、ナチは自分たちも古代秘教知識の後継者であると考えていた。彼らの悪事は目的のための手段として正当性を示す、優秀な輝かしいエリートの支配と信じた。 ・オカルト歴史家エリック・ホウはエンサイクロペディアの記事<人間、神話そして魔法>のなかで、ある陰謀論者の証明によると、ヒトラーはイルミナティであった――少なくとも自分はそう考えていた、ということを示唆した。 ・ナチズムは一部ドイツ民族運動からでていて、ドイツの土地と血に対する崇敬の念は神秘主義的ですらあった。さまざまなドイツ民族グループの指導者たちはキリスト教を拒絶し、古代北欧の神々崇拝にもとずく異教主義精神形態を信じた。ヒトラーはのちに民族運動は政治的に無駄だとはねつけてしまった。しかし、ナチのキリスト教に対するアンビヴァレントな態度から彼らが神秘主義を本気に受け入れるだろうと推測された。  ナチズムが派生したとき、ドイツ人のオカルトに対する関心がまた強くでてきた。ルドルフ・ヘス、ハインリッヒ・ヒムラー、アルフレット・ローゼンベルクのようなナチは、オカルトの教えを信じた。ローゼンベルクの『20世紀の神話』は百万部以上売れたが、彼はその中で、アーリア民族の起源をアトランティス大陸までさかのぼっていた。 『20世紀の神話』 ローゼンベルク  三笠書房  昭和13年(1938年) <種族と種族魂> ・北方種族の原始郷土が何処にあるのかの決定はとにかく、南アトランティス人がアフリカ、南アジアに発展した如く、北アトランティス人はヨーロッパから北アジア、更にスメル人の所までもその太陽神話を伝えたものと思われる――このスメル人の紀年法は曾ては冬至の日を以ては始まった。アイスランド、スコットランドの最近の研究は古石器時代の移住を認め、また古アイルランドの美の理想は乳白の皮膚とブロンドの髪であった。――なお多くの不明のものがあり、今後の研究を待つこと多きにもかかわらず、「世界史の意味」は北方から全地に光被し、その任にあたった碧眼ブロンドの種族が巨波の如く世界を覆うて、その精神的相貌を相定したという偉大な事実は認めざるを得ぬのである。 『神示が明かす超古代文明の秘密』 「封印された真実の神」の言葉から神国日本の本源を探る! 中矢伸一  日本文芸社   1994/3/1 <国津神は埋没した日本の歴史の謎を示す> ・これまでの日本の歴史は、主に天津神(あまつかみ)系の人々が国津神(くにつかみ)の人々を押さえる形で築かれてきたといえる。  天津神とは、高天原の主宰神である天照大神や、その命を受けて地上を支配するために降臨するニニギノミコト、その子孫である神武天皇といった、天系の神々、あるいは人々を指す。また国津神とは、ニニギノミコトの天孫降臨がある以前から地上に住んでいた、地系の神々のことである。高天原を追放されて、地上に降りてくるスサノオノミコト、出雲国の支配神であるオオクニヌシノミコト、あるいは大和国治めていたニギハヤヒノミコトといった神々がこれにあたる。  天津神と国津神はそのまま支配者と被支配者の関係で見ることができる。このあたりの事情は『記紀』の内容からも明らかであるが、『記紀』の中では天津神の正統性が主張され、ことさらに勇壮に描かれている。 『UFO原理と宇宙文明』 21世紀科学への展望 太田竜  日経企画出版局 1991/6/1 <宇宙文明への開幕> <超大型の母船UFOと小型の偵察機と思われるUFO> ・母船は、滅多には地球人の目の前には現れないが、1971年10月、ファティマに出現したものは、まぎれもなく、この超大型母船であると断言せざるを得ない。 ・1986年10月17日、日航貨物機は、アラスカ上空で、ジャンボ機の数十倍の大きさのUFO母船に遭遇した。 ・直系1キロのUFOとなると、いまの人間のテクノロジーでは、どうやって作り、どうやって宇宙を飛ぶのか想像を絶する。海に浮かぶ米国の大型空母も、長させいぜい2,3百メートルにしかすぎない。そしてそこには数千人の軍人が乗り組んでいる。母船型UFOには、1万人とか2万人とかいう規模の異星人が乗り組んでいても不思議ではない。 ・そして現地球人のUFO学は、少なくとも6種のタイプの異星人を識別している。すなわち、 1、 グレイ(灰色)と呼ばれる人種 2、 ラージノーズ・グレイ(大きな鼻を持った灰色人) 3、 ブロンドの髪を持つ人種 4、 プレイアディマン人(プレアディス星団に住む) 5、 ヒアデス人 6、 プロオキオン人 ・情報が事実とすれば、太陽系には相当数のタイプの異星人の母船UFOが存在しており、数万人以上の異星人が常時、ここで生活し、偵察活動を行なっていると推測できる。 ・現地球人には、彼らの飛来する目的を完全に理解することはできない。進化の段階にはるかな違いがあれば、それは当然である。   ・断片的に伝えられる情報によれば或る種の異星人の文明は、現地球人より5万年進んでいると言われ、別の種の異星人は、百万年進んでいる、とも言われる。 ・判断しがたい問題としているのは、長い間地球人を育てようとしてきた異星人と、1940年代に米国など、全世界に出現しているUFOの関係、そして特にグレイ、またはラージノーズ・グレイと名付けられている異星人との関係である。 ・第2次世界大戦で、米国が核兵器の製造に着手したことを、異星人は即座に見破ったらしい。その末期からUFOが頻繁に地球人によって発見されるようになる。  そして、ろくに原爆を使用した米国に対して、UFOが集中的に飛来し始めたようだ。 ・米海軍で情報員として勤務したことのあるクーパー氏は次のように証言している。  「が、ただ一つの種類だけが取引に応じました。グレイです。彼らは邪悪な種族で、人間誘拐やキャトル・ミューティレーション(牛の一部を切り取って殺害する)を認めさえすれば、かわりに高度な技術を教えると言ったのです。すなわち、米政府は完全に協定を結ぶ相手を間違えた。自分たちが優れた文明を独占したいがために悪魔に魂を売ったのです。」  このクーパー氏は1987年2月10日付で、米国政府首脳を、この「グレイ」種の異星人国家と協定を結んだことにより、殺人罪及び国家への反逆罪を犯したとして、告発している。 ・この「グレイ」種の異星人の母星は、太陽系から37光年の距離にある、レチクル座のゼータ1、ゼータ2であるという(近接して2つの恒星が存在する)。 ・グレイ種の母星系は、地球系よりも最大限30億年古い、ということは、彼らの文明は、すでにかなりの老化段階に入っていると推定してもよい。  とりあえず、私たち地球人の目の前に現れたゼータ星人は、太陽・地球系のすじお隣りから来たらしい。 ・銀河系星団は恒星2千億、その範囲は、10万光年というから、この銀河系の中に、どれくらいの異星人が文明が発達しているのか、測り知れない。 ・まして私たちの属する銀河系は、現在の地球人の天文学の示すところによれば、この大宇宙の約1千億と推定される銀河星団の1つに過ぎない。  数億光年離れたよその銀河系まで旅行することは、果たしてUFOといえども可能なことなのだろうか。これは大きな謎である。 ・クーパー氏によれば、米政府の極秘文章は、4種類の異星人を挙げているという。  一つは、米政府、MJ-12が協定を結んだ相手であるラージノーズ・グレイ(大きな鼻の灰色人)  二つは、ラージ・ノーズグレイのために働いているグレイ(灰色人)  三つは、ノルディックと呼ばれる金髪で人間に似たタイプ  四つ目は、オレンジと呼ばれる赤毛で人間に似たタイプ  医師恵人の故郷はオリオン星のある星、バーナード星、そしてゼータ2。 「ノルディック」「オレンジ」については、立ち入った情報は、伝えられていない。クーパーによって明らかにされた米国政府の一連の秘密文書、及びその他のUFO情報によれば、ラージノーズ・グレイ異星人、及びグレイ異星人は、米政府と秘密協定により、米国内に秘密基地を有し、ここでは、各種の人体実験、動物実験が行われており、また、人間を誘拐して、脳内、体内に極徴の装置を植え込む、プロジェクトを実行している。  UFOによる誘拐事件を調査しているニューヨークの著名な画家ホプキンス氏の推測によると、すでに人類の1パーセントが異星人によってさらわれて、何ものかを植え込む、生体実験を受けているという。  人類の1パーセントというのは多すぎる感じだが、米国人の1パーセント(250万人)という数字は、あり得るようだ。この植え込みが事実であるとして、その目的が何なのか、それはまだ分からない。 ・マッカーサー元帥は1955年10月9日の「ニューヨークタイムズ」紙で、第3次世界大戦の可能性を問われて、「次の戦争は惑星間の戦争となるだろうから、世界の諸国民は団結して、これに当たらなければならなくなるだろう」と述べている。  更に、同年12月7日の記者会見では、「世界中の国々は統一を余儀なくされるであろう。けだし次の戦争は宇宙戦争だからだ」と述べたと言われる。マッカーサーが、米国の最高機密を知っており、その上で、この公式発言がなされたであろうことは、疑う余地がない。 ・現地球人は、異星人の言葉を知らない。彼らは、我々の言葉を知っている。我々の文明と彼らの文明の間には、とてつもなく大きい距離があることは認めないわけにはいかない。コンノ氏は、ファティマに現れた異星人は、旧約聖書に神として、たびたび出現する存在と同一系統の種であるという説を立てた。創世記の物語が、そもそも異星人による地球改造と、遺伝子工学による人類創生を伝えている。  コンノ氏は「残された手段は、UFO情報公開運動であり、一握りの人たちによって握りつぶされているUFO情報の公開を早急に実現させることである。それによって未来を見失い混迷の極にある人々の意識は必ず良い方向に転換できると筆者は信じている」と提唱している。  1987年5月に、彼は、米国大統領と米航空宇宙局に対して、月に関する全情報の公開を要求する質問状を送っている。また同時に「UFOの全情報を米当局(NSA,NASA,米大統領)に要請する会」を結成することを提唱している。コンノ氏のこの提案をどう評価すべきだろうか。 ・私は、その実効性については消極的である。体制側がみすみす彼らの不利になるようなことは、自発的にやるはずがない。それは甘い希望的観測になってしまう。 ・そして旧約聖書の創世記に出てくる、堕天使、悪魔(ルシファー)の話は、異星人に関係があるのか、ないのかという問題も生ずる。   

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