スミスは1950年にUFOが「アメリカ政府内部でもっとも秘密度の高い問題であり、その秘密ランクは水爆以上である」と述べた機密覚書を書いた人物だ。(2)

<恐怖の巣窟の伝説>

・やがてダルシー事件の生存者であるトーマス・キャラブロが姿を現わしてすべてを語ったというニュースが報じられた。

 どうやら、アメリカ全土の地下から世界各地へと、シャトル列車の膨大なトンネル網が建設され、軍事基地や極秘地下施設をつないでいるらしい。

・キャラブロは、サンタフェの住まいからダルシーへこのシステムを利用して移動したと話した。ダルシー複合施設はすくなくとも地下7階で、おそらくはもう数階地下があると思われる。地下へ降りるほど、そこに収められている施設は恐ろしいものになっていく。それはまるでダンテの『地獄篇』にある9圏の地獄のテクノロジー版パロディーである。

 キャラブロによると、地下4階では人間のオーラやテレパシー、夢、催眠などが研究されている。地下6階についてはこう説明している。

「わたしは、半分人間で半分タコのような、足が何本もある人間を見たことがある。爬虫類のような人間や、人間のような手があって赤ん坊のように泣く、毛皮におおわれた生きものもいた。そいつは人間の言葉を真似ていた。さまざまに組み合わされたトカゲ人間が檻に入れられて並んでいた。魚やアシカ、鳥、ネズミもいたが、どれももとの姿がほとんど判断できないほどだった。いくつかの檻(と桶)には翼のあるヒューマノイドがいた。グロテスクなコウモリのような生きもので、体長は3.5から7フィート(1~2メートル)だった。怪物のような生きものや、竜のようなトカゲ型生物も見た。

 地下7階はもっとひどい。数千体の人間や合成人間が幾列も並んで冷凍保存されている。さまざまな発達段階にあるヒューマノイドの胎児を収めた樽もある。

 わたしは何度も閉じこめられた人間を見た。普通は朦朧としているか薬物の影響下にあるが、ときどき叫び声を上げて助けをもとめてくる。説明によると、彼らは手のほどこしようがないほど精神に異常をきたしており、精神異常を治療するための危険な実験に使われているのだという。

 彼らにはぜったいに話しかけないよう注意された。はじめはわれわれもこの話を信じた。だが1978年になってついに労働者たちの小グループが真相をつきとめた。それが『ダルシー戦争』の始まりだった。

 ネヴァダ州エリア51/ドリームランドのスカンク・ワークスにおける人類と異星人の技術交流と、ニューメキシコ州アーシュレタ・メサの地下にあると言われる恐怖の巣窟の伝説は、すぐに組み合わされて、独自の神話としてひとり歩きをはじめた。

<何でもありの異星人伝説>

・「宇宙意識は、さらに進んでダルシーとドリームランドについてこれまで言われてきた説をすべて認め、そこにすべての陰謀理論やUFOについてこれまで言われているあらゆる噂や伝説を加え、さらに独自の途方もない理論を追加している。いくつかの例を見ていただければ、その雰囲気はおわかりだろう。

 「この『宇宙意識』はデロスが数世代にわたって地下に残されたヒューマノイド種族の生き残りであることを教えている。彼らは地下で文明生活を続けており、その文明は洞窟やトンネルのネットワークでアメリカ合衆国から南アメリカ、さらにはヨーロッパやそれ以外の地域まで広がっている。光明派の人々はこのトンネル網のことを昔から知っている。光明派は1776年5月1日にアダム・ヴァイスハウプトが設立した秘密結社で、多くの国で5月1日が祝日なのはそのためである。この光明派は以後の多くのオカルト団体や陰謀組織の母体となった。その根本にはこれらの団体と異星人との接触がある。

 猫と豚はアトランティス文明の遺伝子学によって直接生み出された。

 この『宇宙意識』は、豚は猪に人間の遺伝子を組み込んだものであることを教えている。猫はグレイ型宇宙人の遺伝子から作られた。グレイ型宇宙人が猫のような目蓋をしていることに気づかれるだろう。この特徴が猫を作るために使われた遺伝子に組み込まれていたのである。これはまた、猫を神の似姿と考えて信仰する社会が存在する理由を説明している。多くの集団がグレイ型宇宙人を神と見ているからだ」

 この「宇宙意識」は、これ以外にも世界の終末と『ヨハネの黙示録』を結びつけようとしているほか、企業の重役たちを秘密裏に「合成人間」や「ロボトイド」と入れ替えるための計画が現在進行中であるとか(異星人によって、「肉体から魂が抜かれ、別の身体もしくは複製に移し替えられる」という)、シリウスやレチクル座ゼータ星、オリオン座、竜座、プレアデス星団などからやって来た20万人もの異星人が地球の地下で暮らしているとか、4千万もの爬虫類型異星人が小惑星に乗って竜座から地球に向かっており、1996年か1997年には到着するかもしれないなどと宣言している。

<UFO研究のダークサイド>

・もう一つの不安は、何者かが人々に気づかれることなくひそかに、そして恐ろしいことに好き放題に社会を操作していて、しかもそれが国民のために思ってのことではないという危惧である。この種の不信のもっとも古くて悪質なのが、世界征服をたくらむユダヤの秘密計画が存在するという思い込みである。その計画では、経済の操作や不正だけでなく、食人をふくむオカルト的手段を使われていることになっている。

 こうした疑惑の起源は、ヨーロッパではユダヤ人に許された職業が銀行業や金融業しかなかった中世のころまでさかのぼる。陰謀家で拝金主義者のユダヤ人というイメージは、十二使徒の財政担当だったイスカリオテのユダの姿がもとになっている。

・妄想的なUFO研究のなかでは、悪魔的な異星人は「沈黙グループ」と「国際的銀行家たち」と結託していることになっているが、これは「ユダヤ人の国際的陰謀」を意味する隠語にほかならない。ダルシー神話ではこの点を強調するために、悪魔の番号「666」がアクセス・コードや制服の記章に使われている。

 これを裏づけるように、ビル・クーパーは1990年代にはいってUFO研究から足を洗い、ラジオで極右の政治思想を民衆に吹きこみはじめたが、その大部分は反連邦政府を唱える民間武装グループ(ミリシャ)を支援する内容である。

 ミリシャの神話には、同様の反ユダヤ思想や黙示録的シナリオだけでなく、妄想的UFO研究でキャトル・ミューティレイション事件に多く現われる謎の黒いヘリコプターまでもが登場するのである。

<「妄想はすべてを説明する」>

・主流派のUFO研究者がダークサイダーたちのおかしな意見を取り上げることはあるが、それは彼らの主張が初期のUFO研究の考え方を反映しているからであって、その主張に現在もしくは過去に価値があったからではない。

<世界中の神話の寄せ集め>

・一方、1970年代なかばから、ジャック・ヴァレーは、UFOの社会的心理的衝撃は地球の社会変革を達成するために意図的に仕組まれたものではないかと考えはじめた。ヴァレーは、UFO現象が「管理システム」を表わしていると言っている。しかし、彼は管理者たちが何者であるかや、彼らの本当の目的や狙いについては、つねに明言をさけている。

・より正確には、パーマーこそがUFOミステリーの不可欠な要素だったと言えるだろう。『アメージング・ストーリーズ』誌は、ケネス・アーノルドがワシントン州上空で円盤を目撃してUFO時代の幕を切って落とすより1年近く前の1946年8月号で、空飛ぶ円盤の編隊の絵を裏表紙に載せている。

 シェイヴァーの物語は、パーマーによって書きなおされ、延長されてノンフィクションとして掲載されたが、大筋は対立する地下の秘密文明デロスとテロス――「混乱」と「融和」――の話である。それぞれの先祖は失われた古代文明アトランティスとレムリアに暮らしており、デロスはときどき人間に危害を加えようと出てくることがあった。パーマーはペンシルヴァニア州の農家に住むシェイヴァーのもとを訪れたとき、二人の誘拐と人間の女性の切断を話し合うデロス人の声を聞いたと主張している。シェイヴァーによると、さらに恐ろしいことにアトランティスとレムリアは異星人の植民を受け、そのロボット化された子孫たちは、世界中の地下に広がる洞窟に住んでいるという。

・こうした設定のすべては、ウィリアム・クーパーが1989年に発表した文書『マジョリティー作戦』に書かれている謎の記述を解明してくれる。

 「『アクエリアス』は、過去2万5千年間にわたってこの惑星上に存在してきた異星人の歴史と、フランスとスペインの国境地帯の山地に住むバスク人たちとのあいだで最盛期をむかえた異星人と人類との関わりの歴史を編纂する計画である………」

 バスク語は世界でも特異な言語で、彼らの民族的叙事詩には自分たちが失われたアトランティスの住人たちの末裔であることが歌われている。

 つけ加えるまでもないことだろうが、伝統的に地獄とは地下にある冥府のことで、そこには怪物が住んでおり、それがときおり地上に出てきては人間を誘い込んで責め苛むことになっている。技術的な(現世の)利益と人間とを交換するためにアメリカと異星人が結んだとされる条約は、ファウストと魔王の契約に現代風の衣を着せ、相応の現代的スケールに拡大したものにすぎない。「宇宙人意識」は、「いかなるときでも異星人を主人として受け入れた者は異星人の手先となる。これはつまるところ収穫であり、こうして異星人たちは、保身や金銭や権力のために自分を売り渡す人間達を集めるのだ」と語っている。

 妄想派の見方が世界中の神話の集積であることは明白だ。このことは、意図的ではないにせよ、ダークサイダーの悪夢が対象においても目的においても神話に似ているという人々の概念が正しいことを証明している。

<ダイクサイダーの系譜>

・ウィリアム・クーパーがバスク人とダルシーにある現代版デロスとの関連をどこで見つけたかは興味あるところだろう。クーパーは並はずれた研究家だったのか、それとも――ほとんど知られていない叙事詩のことは言うにおよばす――UFO伝説にもっとくわしい誰かからアイディアを吹き込まれたのか?

<ロズウェル事件の衝撃  世紀の大事件の真実、1947年>

・UFO事件史のなかで、1947年のロズウェル事件程多くの注目と議論を集めた出来事はない。事件を信じる人々によれば、その年の7月、ニューメキシコ州にすくなくとも1機、おそらくは2機のUFOが墜落し、マック・ブレーゼルという牧場主が墜落事故の残骸を回収したのである。

<われらの時代の伝説  実在した政府の隠蔽工作>

・入手可能な政府文書のなかに、UFOの真実を隠蔽するための工作が政府の最高レベルでおこなわれている形跡をにおわせるファイルは存在するのだろうか? 最高秘密機関の最深部には、厳重に守られた「ブラック・プロジェクト」のなかに、雄弁なUFO研究者たちの疑いを実証するような文書が隠されているのか?

・FBIは野次馬連中に嘘をつくためにずるいやり方をした――つまり、真実を告げたのである。FBIがUFOについて持っている情報を教えてほしいと言われたばあい、標準的な回答は、「未確認飛行物体の捜査は当局の管轄外です」だった。これには異論をはさむ余地はない。

<UFO報告を集める本当の理由>

・とうぜんのことだが、FBIはUFOファイルについて国民に知られることを望まなかった。国民にファイルのことを知られれば、潜在的な政治的有効性をそこなうばかりか、空軍が必死に振りはらおうとしている問題をみんな抱え込むことになりかねない――木星から来たと言い張るイカれた人間や、隠蔽工作への非難、しつこいUFO研究者たちの絶えざる質問、貴重な人的資源の浪費を覚悟しなければならないのだ。

<あるのはスパイ社会の常識だけ>

・このささやかな例え話を現実のUFO問題に当てはめてみよう。こちらのばあいには、国家機密にかかわる軍事的な評価基準がからんでいる可能性がひじょうに高い。そう考えてみると、1980年にNSAが強硬に文書公開を拒否した理由も理解しやすくなる。この問題には異星人も隠蔽工作もまったく関係なく、あるのはただスパイ社会の常識だけだったのだ。

 FBIの文書には現在も話題になるような重要な情報はいっさいふくまれていないし、空軍のファイルも同様である。

<都合のいい証拠だけけを用いるUFO信者>

・とはいえ、NSAの宣誓供述書をはじめとする文書が隠蔽工作の証拠であると信じる人間たちが、私がこれまで述べてきた意見に賛同するとは思えない。

・UFO隠蔽工作の証拠を求めて政府文書を調査した研究者ならだれもがじきに「カナダでトップクラスの科学者」ウィルバー・B・スミスの名前を持ち出すことになる。スミスは1950年にUFOが「アメリカ政府内部でもっとも秘密度の高い問題であり、その秘密ランクは水爆以上である」と述べた機密覚書を書いた人物だ。

・真実をもっとも効率よく隠す方法は、いっさい何も言わないことだったはずだ。

<ダークサイド理論誕生の裏事情>

・それどころか、彼らが赤の広場に着陸するというもっと悪い可能性もあるのだ。この点を理解すれば、ロズウェル事件をめぐる秘密といわれるものが、陰謀論者によって世界規模にまで拡大された理由も簡単に理解できる。そして、この拡大によって、アメリカとソ連の政府が異星人と手を組んで人類に陰謀をくわだてているというダークサイド理論が誕生したのである。

・UFO研究においては証拠は、明快ではないかもしれないが、本質的な意味を発見するために総合的に評価されるのではなく、信じたいという願望にあわせて選択されるケースが多いのである。

<妄想の典型的なパターン>

・「偽情報操作」という言葉を濫用することにかけては、陰謀理論の先鋒であるウィリアム・クーパーの右に出る者はいない。1990年代前半にクーパーは、彼のいかさまだらけの主張を証明するよう要求されるたびに、自分の主張に疑問を表明する人間はすべてCIAから金をもらっていると言って拒否したのである。長いあいだ激しく敵対しあってきたUFO研究者たちのなかには、突然こうしておたがい同じ仲間にされてびっくりした者もいた。

 こうした明白な事例があるにもかかわらず、「偽情報操作」という言葉は、「隠蔽工作」がUFO研究の主流派でもいまやほとんど議論されない常識となったように、UFO研究に欠かせない要素になっている。

<政府文書が語るもの>

・現代のUFO研究では、世界と宇宙をはっきりと白と黒の二つに分けて考えている。あたかも、UFO研究と同様、世界が懐疑派とUFO存在派、光の力と闇の力、善良なUFO研究者と悪魔のような獰猛な異星人、真実を告げる者と偽の情報を流す者の二通りにきっぱりと分かれるかのように、中道派に残された場所はごくわずかで、人影もまばらである。

・本書は、50年におよぶUFO事件史をたどりながら、こうした疑問をひとつひとつ解明していく。なかでも特筆すべきは、UFO研究書が従来引用してきたさまざまな政府機密文書の実物が原文のまま掲載されていることで、そのため資料的価値も高い一冊と言っていいだろう。

 著者のピーター・ブルックスミスは、怪奇現象を扱って国際的にも評価の高い雑誌『フォーティアン・タイムズ』にUFO問題について定期的に寄稿している研究者。

・政府の文書が明らかにしている秘密とは、地球外生命体やその乗り物、技術、謎めいた意図についての秘密ではなく、人間の魂とその状態についての秘密なのである。だが、その話はいずれ別の場所で。

(2020/5/4)

『スウェーデンボルグの星界報告』

エマヌエル・スウェーデンボルグ   たま出版  2016/5/14

<太陽系内の惑星探訪>

●人間は霊の内部が開かれると、霊や天使たちと話すことができる!

●宇宙には人類の居住する無数の“地球”が存在する

●宇宙創造の究極的な目的は人類から成り立つ天界である

< 水星の霊と居住者>

●天界全体はひとりの人間に似ており、“宇宙的人間”と呼ばれる

・天界全体はひとりの人間に似ているため、それは“宇宙的人間”と呼ばれ、外部、内部を問わず人間の個々のあらゆるものがこの“宇宙的人間”つまり天界に“対応”するということは、今まで世界に知られなかった秘義である。

●水星の霊たちは“宇宙的人間”の記憶に関係している

・水星の霊たちは“宇宙的人間”にたいしてどんな関係に立っているのか、このことも私に天界から明らかにされた。彼らは“宇宙的人間”の記憶に関係している。

●水星の霊たちは私の記憶を読み取った

●死後の世界の存在を知っていた水星の居住者

●彼らの、知識への激しい渇望について

●水星の霊たちは宇宙の多くの惑星について豊富な知識を所有している

・ほかのどんな霊たちよりも、水星の霊たちは、私たちの太陽系だけでなく他の太陽系の中の地球についても多くの知識を所有している。

●洞察力のすぐれた水星の霊たち

・彼らの或る者はまた、他の地球の霊たちのように人間として現われたがらず、むしろ水晶の球体として現われたいと望んでいる。

●宇宙を旅する水星の霊たち

・水星の霊たちは一つの場所に、ないしは世界の霊たちの集団の内部に長く居住しないで、宇宙を旅している。その理由は、彼らは事物の記憶に関係を持っており、この記憶は絶えず増し加わって豊かにされねばならないということである。

●彼らは書かれた文字や印刷術を持っていない

●さらに探求された水星の霊たちの性質

・霊や天使たちはことごとく以前は人間だったということを知ってほしい。

●地球の霊と水星の霊との対話

●水星の霊たちは哲学者クリスティアン・ヴォルフに失望した

●アリストテレスは霊界で本当の学問について語った

●水星の霊たちの神観念と宗教

・水星の霊たちはこれを見るや、みずからを深く卑下して静かになった。それからまた、主はその太陽をとおして私たちの地球の霊たちにも顕現した。彼らは、人間だった在世中に主を見た者たちだった。それで彼らはみな、次から次へと、「それは主御自身だ」と告白した。さらに主は太陽から出て、木星の霊たちにも顕現した。彼らは声を大にして「宇宙の神が私たちに顕現されたとき、私たちの地球{木星}で見たのは、主御自身だったのだ」と断言した。

●太陽系の全体像は霊界ではどう見えるか

●観察された水星の居住者、動物、気候などについて

< 木星の霊と居住者>

●木星の肥沃な大地にはおびただしい人間が平和に暮らしていた!

●木星の霊たちは穏やかで優しい気質を持っていた

●木星の居住者の顔だちとその表情の豊かさについて

●彼らは“口の言葉”ではなく“顔の言葉”で話す

●木星の居住者の歩き方、食事、住居などについて

●木星の霊たちは私たちの地球の霊たちを嫌っている

・彼らは私に、「あなたの地球の霊たちはずる賢く、悪をたくらむことに敏捷で器用ですが、何が善いことであるかについてはほとんど知っていませんし、考えてもいません」

●木星の居住者は何の学問も知らないが、真の知恵を持っている

・木星の居住者たちは人生に起こるあらゆることを、よく、正しく考えることが知恵だと思っている。

●木星出身の霊や天使は“宇宙的人間”の中で“思考に属する創造力”に関係する

●木星の居住者の宗教と神観念

・彼らの宗教に関して述べよう。彼らは私たちの主{イエス・キリスト}を、天と地を治める至高者として承認し、この至高者を“唯一の主”と呼んでいる。

●木星にもいた邪教の教祖

・私はさらに彼らから以下のことを教えられた。かの地球には聖者を自称する連中がいる。彼らは非常に多くの献身者を持ちたいと願っている。その献身者たちに彼らは罰をもって威嚇して、自分たちに主の称号を与えるように命じている。自称聖者たちは、「わしらが執り成しをする主であって、宇宙の主へおまえたちの祈願を取り次ぐのだ」と言って、献身者たちに宇宙の主への{直接的な}崇拝を禁じている。

●木星の人間を罰する懲戒霊

・かの地球では、霊たちがそこの居住者たちと語りあい、彼らを教え、悪いことを行なえば彼らを懲戒することはありふれている。

●木星の人間を教える教導霊

・「主だけが裁き主ですから、私たちは裁きません。私たちが懲戒霊や教導霊に命じることのすべては、あたかも私たちから命じられたかのように見えますが、実際は主から彼らのもとへ流れ入っているのです」

●天界へ入る準備をしていた木星の霊

・木星の霊たちのなかには煙突掃除夫と呼ばれる霊たちがいる。彼らはそのような服装をしていて、煤にまみれた顔をして現われるからである。彼らの有様を述べることも私に許されている。そのような霊のひとりが私のもとへ来て、天界へ入れるよう執り成してほしいと私に懇願した。

・「あなたは私たちのようでないから、私たちの仲間には加われません」と言った。それでも激しい渇望によって彼はしつこく天界に入れてほしいとせがんだので、彼は私たちの地球の実直な霊たちの一つの社会へ送り込まれた。しかし彼らもまた、「あなたは私たちのところにいることはできません」と言ったのである。天界の光の中では彼は黒い色をしていたが、「私は黒い色はしていません。褐色です」と彼は弁明した。天界から私にこう告げられた。

「“宇宙の人間”つまり天界の中で精嚢の領域を構成する者たちのあいだへ、あとで受け容れられる者たちは、最初はこのようなものなのです。なぜなら精嚢は精液が集められる器官だからです。精液はここで、その増殖原理の消散を防ぐのに適した実質で包み込まれます」

・「私は天界へ入りたいという、燃えあがるような思いを持っています。今や私は、自分が入ることができる者だということを認めました」

・「これらの霊たちは天界に入る備えができると、着物を脱ぎ、輝いている新しい着物に着替えて天使になります」と天界から告げられた。

 彼らは蝶の幼虫にたとえられた。幼虫はその卑しい状態を通過すると、蛹へと変態して、やがて羽化して蝶になる。そのとき別な着物を与えられ、また青、黄、銀、金といった多彩な翼も与えられて、天界を飛び翔るように空中を飛び翔り、結婚をして卵を産み、その種を繁殖させる自由を得る。また同時に、さまざまな花の蜜や香りから甘くて快い食物をあてがわれる。

 

●木星の天界の天使について

・これまで私は、木星出身の天使たちの性質について何も述べていない。なぜなら木星の人びとのところへやって来て彼らの頭のあたりに座るのは、すべて述べたとおり、内的な天界にいる天使たちではなく、外的な天界にいる天使ないし天使的な霊たちだからである。内的な天界の天使たちの性質も私に明かにされたので、知りえたことを述べることが許されている。

●木星の人間の寿命は30年にすぎない

< 火星の霊と居住者>

●火星の霊たちは私たちの地球の太古の人間に似ていた!

・火星の霊たちは、私たちの太陽系の諸地球出身の霊たちのうちで最良の者たちである。というのは、彼らの大半は天的な人間であり、私たちの地球の“最古代教会”に属した人びとに似ていなくはないからである。

●火星の霊たちは“宇宙的人間”の中の、知性的能力と意志的能力との中間領域に関係する

●火星の居住者は大小の社会に住み分けており、帝国のようなものは存在しない

●彼らの有する深い宗教心について

・火星の居住者の宗教について彼らは、「私たちはあなたの地球の主{イエス・キリスト}を承認し、崇拝しています。主は唯一の神であれ、彼は天界と宇宙の両方とも治めておられます。善はすべて彼から来て、彼は私たちを導いてくださいます。彼は私たちの地球で、しばしば私たちのもとに顕現されます」

●火星の居住者は流動体の火を作る方法を知っていた!

●火星の居住者の霊的生命の変容――炎の鳥の表象

●火星の居住者の霊的生命の変容――石の鳥の表象

●人間の生命と動物の生命はどうちがうのか

・知識を持つだけで、どんな愛の生命も持たない者たちも石の鳥によって表象された。彼らはどんな霊的な生命も持っていない。

< 土星の霊と居住者>

●信心深い土星の居住者のなかにも、土星の環を“偉大な夜光”として拝する者もいた

・彼らは私たちの主{イエス・キリスト}を拝し、唯一の神として承認している。主もまた“天使のかたち”を取って、すなわちひとりの“人間”として、時折り彼らに顕現する。

●土星の居住者や霊たちは“宇宙的人間”の中で“霊的な人間と自然的な人間とのあいだの中間の感覚”に関係する

●土星の居住者は簡素な生活をしている

< 金星の霊と居住者>

●金星の裏側には温和で人情味豊かな居住者がいる

・「私たちは在世中から、また霊となったときはなおさらですが、あなた方の主{イエス・キリスト}を私たちの唯一の神として承認しています」

●金星の表側に居住する邪悪な巨人たちと、彼らの救いについて

・一方、金星のこちら側にいて、野蛮でほとんど野獣のような霊たちと私は語りあわなかった。しかし彼らの性質について、また彼らがかくも残忍な性質をどこから得ているかについて、天使たちから知らされた。その原因は、彼らが略奪を極度に喜ぶだけでなく、それにもまして略奪したものを食べるのを特別に喜ぶことにある。

< 月の霊と居住者>

●月に居住する小人は雷鳴の轟くような大声で語った!

・彼らの顔は美しくなくはなかったが、他の霊たちの顔よりは長く見えた。彼らの身長は7歳の少年の身長のようだったが、7歳の少年の体よりは頑強だった。彼らは小人だったのである。

●木星の月や土星の月にも人間が居住している

・月に居住者がいることを霊や天使たちは知っているが、彼らはまた、木星や土星をまわる月ないし衛星にも居住者がいることを知っている。

・人類から天界が存在するために、人類が創造の目的であるということは、いくらかでも啓発された理性から考えるすべての人に明かであろう。

< 主が他の地球ではなく私たちの地球に生まれるのをよしとされた理由>

●それは天界に人類を結合する“聖言”が書かれ保存されるためであった

・なぜ主が他の地球ではなく私たちの地球に生まれてその“人間性”を身に帯びることをよしとされたのか。この理由に関して私は天界から教えられた。その主たる理由は聖言のためであった。

●私たちの地球の居住者たちは“宇宙的人間”の最外部を構成する

・すなわち、私たちの地球の居住者や霊たちは“宇宙的人間”の中で自然的に外的な感覚に関係するということである。この感覚は、生命の内的なものがそこで終結する最外部のものであって、生命の内的なものは共通の基底としてのこの感覚において静止している。

< 太陽系外の惑星探訪>

●天界にいる者は太陽系外の惑星の居住者と語りあうことができる

・天界にいる者は、私たちの太陽系の諸地球出身の天使や霊たちでなく、私たちの太陽系の外の宇宙にある諸地球出身の天使や霊たちとも語りあうことができる。

●自然界の空間内の移動の起源は人間の内部の“状態”変化であるため、人間の霊は自由に宇宙を旅することができる

●宇宙に巨万の地球が存在しても、それは宇宙の創造者にとって無に等しい!

・こんなにも多くの星を有する、これほど巨大な天体は何のために存在するのだろうか。宇宙創造の目的はただ一つである。それは人間であり、人間から天使の住まう天界が存在することである。

< 太陽系外の第一の地球の霊と居住者>

●太陽系外の地球への旅たち

・私は主によって天使たちに伴われて、太陽系の外の或る地球へと導かれた。私はこの地球そのものを見ることができたが、そこの居住者と語りあうことはできなかった。しかしその地球出身の霊たちとは語りあうことができた。

●太陽系の境界域には火煙の立ちのぼる広大な深淵があった

●太陽系外の地球の霊たちとの会話

・そののち私はかの巨大な裂け目をとおって連れてゆかれ、ついに或る場所に着き、そこにとどまった。

・「私たちは至高の神が天使の天界の太陽の中にいるのを知っています。彼は私たちの天使たちに顕現しますが、私たち自身には顕現しません。彼は私たちがあえて崇拝するにはあまりに偉大な方であるのを私たちは知っています」

●緑滴る大地には毛のふさふさとした羊がいた!

●なぜ人間は霊の眼でかくも遠方にあるものを見ることができるのか

・すなわち、人間は、この世で人びとのあいだで生きるとき、同時に天界でも天使たちと生きるように、また逆に、天界で天使たちと生きると同時にこの世で人びとのあいだでも生きるように創造されているということ。

●この地球の霊界にも存在した地獄

< 太陽系外の第二の地球の霊と居住者>

●太陽系外の第二の地球への旅は2日を要した

●その地球の霊たちは鷲のように鋭い視力を持っていた

●彼らの宗教と神観念

・彼らは崇拝する神について尋ねられ、「私たちは見える神と見えない神を拝しています。つまり“人間のかたち”を取った見える神と、どんな形も取らない見えない神とを拝しています」と答えた。

 彼らの言葉から、また私に伝えられた彼らの思考の観念からも、その見える神とは我らの主{イエス・キリスト}御自身であることがわかった。そして彼らもその神を主と呼んだのである。

●そこには桃源郷のような世界があった

・霊たちは、その地球で人間であったときと同じ姿で見られた。眼や鼻が小さい点を除けば、彼らは私たちの地球の人間と似かよった顔をしていた。この顔は私にはいくらか奇形のように思われたが、彼らは、「私たちには、小さな眼や鼻は美しさのしるしです」と言った。

< 太陽系外の第三の地球の霊と居住者>

●そこには輪廻転生を信じている、高度にスピリチュアルな霊たちがいた

●そこには生えたままの巨樹で造られた壮麗な大神殿があった!

・「私たちの地球には驚異的な高さと大きさに成長する巨樹があります」

●彼らの宗教と神観念

・「私たちは“人間のかたち”を取った神、つまりあなた方の言う主を承認しています。というのは“人間のかたち”を取った宇宙の神を承認する者は誰でも、主に受け入れられ、主に導かれるからです」

< 太陽系外の第四の地球の霊と居住者>

●第四の地球への旅には、死後まもないスウェーデンの著名な文筆家が同伴した

●その地球の霊たちとの宗教に関わる論争

「彼らは“人間のかたち”を取った神を見て、このように見られた神を宇宙の創造主として承認し、この神をエホバ{ヤハウェ}と呼びました。しかもこの証人は内的な認知によっていました。けれども今日では、この内的な認知がキリスト教の世界では滅んでしまい、信仰を持つ単純な人びとのもとにだけ、これが残るようになったのです」

●キリスト教の三位一体説の本質を直感的に知っていた、その地球の霊たち

●その地球には四種類の人間が住んでいた

●スウェーデンの文筆家はその地球の美しい乙女に一目惚れしてしまった

●この地球の居住者の考える夫婦の愛について

●復活と最後の審判について霊たちと語る

●その地球の家は土で造られ、屋根は草ぶきであった

< 太陽系外の第五の地球の霊と居住者>

●ほぼ半日かかった第五の地球への旅

●その地球の霊たちは私たちの地球から来ていた修道士の霊たちを拒んだ

・次に、彼らを混乱させた者たちは、私たちの地球で異教徒を改宗させようとする熱意から旅をした修道士だったことが明らかにされた。それで私たちは彼らに、

「あなた方が彼らを避けたのは正しい。なぜなら彼らの意図は教えることではなく、利得と主権を確保することですから、彼らは人びとの心をとらえるために、まずさまざまな術策を弄し、あとで人びとを自分たちの奴隷として服従させることを研究します。またあなた方が、神についての考えをこのような連中によって乱されなかったのは立派ですね」と告げた。

●その地球の西方にいた霊たちの天界の太陽について語る

●その地球の霊界で起こった審判の一光景

●その地球の霊界で伝道していた修道士の霊たちは地獄に投げ込まれた

●隣人愛の主権と自己愛の主権について天使たちと語る

●その地球の宗教、住居、結婚などについて

●それは緑に覆われた常春の地球であった

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