さて、80歳以降となると、あちこち体の不調を自覚することが格段に多くなり、日常の中でそれまでできていたことができなくなるという変化がはっきりと表れてきます。(1)

(2025/4/29)

『60代と70代  心と体の整え方』

良く生きるために読む高年世代の生活学

和田秀樹  バジリコ  2020/7/6

<序章 人生百年と言うけれど>

・老年精神科医の和田秀樹です。本書を手に取っていただき有難うございます。

<余生と言うには長過ぎる>

・さて、政府やマスコミによる我が日本は、今や「人生百年時代」だそうです。「余生と言うには長過ぎる」これが本書の主要読者層と思われる、定年退職後の方々の実感ではないでしょうか。

<60代の特徴>

・さて、60代ではもう一つ大きな問題が生起します。親の介護です。

<70代の特徴と80歳以降のステージ>

・日本でも65歳~74歳を「前期高齢者」、75歳以降を「後期高齢者」と公的に区分されています。しかし、現在の高年世代を俯瞰してみると、私の実感としては80歳以降を「オールド・オールド」と呼ぶのが妥当だと思われます。さて、80歳以降となると、あちこち体の不調を自覚することが格段に多くなり、日常の中でそれまでできていたことができなくなるという変化がはっきりと表れてきます。

<高年世代よ、反逆の旗を振れ>

<90歳。何がめでたい>

・直木賞作家の佐藤愛子さんの著書に、2016年に出版されたミリオンセラーとなった『90歳。何がめでたい』というエッセイ集がありますが、実に秀逸なタイトルではあります。

<弱者への差別と攻撃が蔓延する日本>

・いずれにせよ、現在の高年世代をはじめとする弱者への差別や攻撃は、もはや社会的病理と言えます。つまるところ、現在の日本は病んでいるのです。

<政治のツケを高年世代にまわすんじゃない>

・政府は財政難を福祉のせいにしていますが、それは一つの要素でしかなく、基本要因は低成長経済への移行、バブル期とその後の経済運営、成長戦略、財政の効率的運用、少子高齢化対策など、歴代自民党政権による諸々の経済失政が重なり歳入が減ったことにあります。

<医療現場における高年者差別>

・しかし、その病院の医療現場でも、残念ながら高年患者に対する差別がまかり通っているのが現状です。高年を差別するという昨今の風潮は、どうやら医者たちにも伝播しているように見受けられます。

<定年という差別制度>

・少子高齢化による労働力不足が問題だと言うのであれば、まず雇用に関する年齢差別を撤廃するべきではないでしょうか。

<団塊世代の履歴書>

・以上述べてきたように、団塊の世代は日本の高度成長期とバブル景気をともに経験してきた世代です。令和元年現在、団塊の世代は70代前半の「ヤング・オールド」であり、まだ大半の人が普通の自立した生活を送ることができているはずです。したがって、自分たちに対する差別や攻撃に対して声をあげることは可能なのです。

<反逆の旗を振れ>

・政府は在宅介護という「自助努力」を促していますが、それは配偶者による「老々介護」、あるいは子供が仕事をやめて親を介護するということを意味します。

・高年世代、すなわち団塊世代とその前後の世代は総人口の27%を占め、少子高齢化社会である現在の日本では突出した数となっています。

<老化と病気>

<老化の実態>

・老化による具体的な変化として、形態的には身長の収縮や背骨の湾曲、皮膚のたるみやシワ、生理的には視聴覚の不調や記憶障害、運動能力の低下、病気に対する抵抗力(免疫力)の低下などがあげられます。これらの変化はすべて、細胞の老化や死滅によって起きる現象です。

<人は「心」から老化する>

・以上述べてきたようなことから、高年世代にとって「感情の老化」は、ある意味で身体の老化よりもシリアスな問題だと私は考えています。ただ、前頭葉をよく使う生活習慣をつけることにより、感情の老化を遅らせることは可能です。

<高年になると多発する病気>

・個人差を考慮に入れたとしても、60代以上で身体機能が上昇し始めるなどということはあり得ません。もちろん、若くして病死する人もたくさんいます。ただ、若い頃と比較すると、高年世代では病気になるリスクが飛躍的に高くなります。

<認知症>

・認知症とは病名のように考えられていますが、私は脳の機能が極端に低下した状態だと考えています。

<鬱病>

・鬱病と聞くと、一般に成年や壮年を想起しがちですが、実は高年の鬱病はそれ以上に多く、精神科では認知症に次いで罹患者が多い病気なのです。近年、日本では鬱病患者が増えています。

<死に至る病>

・55歳~84歳までの日本人の死亡原因は悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、肺炎の順、85歳~89歳までは脳血管疾患に代わって肺炎が第3位となり、90歳~94歳では心疾患、肺炎、悪性新生物、脳血管疾患の順となっています。

<悪性新生物(ガン)>

・悪性新生物は、患部が腫瘍の形態をとった細胞集団であることから、悪性腫瘍とも呼ばれています。

<心疾患>

・心疾患とは心臓に関係する疾患の総称であり、俗に心臓病とも呼ばれています。

<脳血管疾患>

・脳血管疾患とは、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血など、脳まわりの病気の総称であり、悪性新生物、心疾患に次いで高年者の死因の第3位となっています。

<肺炎>

・肺炎は代表的な急性感染症の一つであり、肺の炎症性疾患の総称です。

<老衰という病>

・というのも、医療診断において明確な死因がわからない高年者の死は、すべて老衰死とされているからです。

<ピンピンコロリとネンネンコロリ>

・ところで、高年の方々には「ピンピンコロリ」と逝きたい、なんてことを言う人が多いのではないでしょうか。死ぬ直前まで元気でいて死ぬ時は一瞬にといった願望ですが、具体的には急性心不全などで急死するという「突然死」を意味しています。ちなみに、誰が言い出したのか、ピンピンコロリの対語は寝たきりが続いて死ぬことを表す「ネンネンコロリ」だそうです。

<心の整え方>

<不安は常につきまとう>

・高年に限ったことではありませんが、心の病を予防するには、まず不安を相対化しなければなりません。その際に一人で悩みを抱え込まず、誰かに相談することです。

<高年期における様々な不安>

・この「とらわれ」から抜け出るには、新しいことや良いことが起こる可能性を追求する、それだけを考えるプラス思考を徹底的に心がけることです。

<別離の悲しみ>

・別離に伴うこうした喪失感やストレスを根本から取り除くことは、どんな精神医療をもってしても不可能です。

<孤独について考える>

・ところで、たくさん友だちがいれば孤独感は解消されると一般に思われているようですが、それは大きな誤解です。

<孤独はそれほど悪くない>

・さらに言えば、病院で死のうが自宅で死のうが、その死に優劣などないことは自明のことです。むしろ、これからの日本では、自宅でいかに死ぬかということを考えた方がいいかもしれません。

<病や死に対する不安>

・老いるのも、病気にかかるのも、死ぬのも、その根本原因は生きているからです。そして、なぜ生きているのかと言うと生まれたからです。

<感情の整え方>

・さて、人間の感情は前頭葉によって制御されているということは繰り返し述べてきましたが、前頭葉は加齢によって委縮しその機能が低下してくることから、ともするとうまく感情をコントロールすることができにくくなってきます。

<心のプロを活用する>

・そんな場合、「心のプロフェッショナル」である精神科医や心療内科のカウンセリングを受けることをお勧めします。

<体の整え方>

<アンチエイジング>

・ただ、アンチエイジングというと、ともすれば美容面に集中しがちですが、その本質は体の健康を維持することによってQOL(生活の質)の低下を防ぐことにあります。

<再生医療の現在>

・しかし、高年になると生活習慣が病気の発症リスクに大きく影響を与えます。そして、生活習慣の中でも、特に食生活、睡眠、運動は高年者が留意すべき基本要素と言えるでしょう。

<理想の食生活>

・というわけで、結論です。実に月並みではありますが、つまるところ理想的な食生活とは、肉も魚も野菜も、要するに何でもバランスよく食べるということに尽きます。

<もっと肉を>

・「食」に関して、私から高年の方々に一つアドバイスがあります。「もっと肉を!」欧米諸国に比べると、日本人の食生活の方が良いと言えるのは確かですが、唯一足りないのが肉類の摂取量であり、特に高年層ではそれが顕著です。

<三度の食事は大切に>

・繰り返すようですが高年、特に70歳を過ぎると臓器の機能が衰えてくることから、一般に食欲が落ちてきます。しかし、アンチエイジングにしても、長寿にしてもその基本は食事です。言うまでもなく、人間の活動は食べることによって維持されています。したがって、高年者には高年者なりの食生活における工夫が必要です。

<ちょいポチャのすすめ>

・というわけで、過剰な肥満はもちろん良くありませんが、高年の方々はやや肥満気味、言い換えれば「ややポチャ」の体型が理想的体型だと私は考えています。

<高年になると変化する睡眠習慣>

・睡眠不足が続き生活リズムが乱れると、メンタル面にも影響を及ぼし、鬱症状を引き起こすことがままあります。

<睡眠障害と認知症>

・現在のところ、認知症に伴う睡眠障害を治す薬剤は残念ながらありません。

<もっと光を>

・肉を食べてセロトニンを生成するトリプトファンを摂取し、日光を浴びてセロトニンの分泌を促す。高年世代にとって、「肉」と「光」は心身を整えるためにとても大切な要素であることをぜひ知っておいてください。

<運動は面倒だが役に立つ>

・運動は有益です。とりわけ全細胞の劣化が進みつつある高年者にとっては、若い人以上に有益です。しかし、過度な運動は老化を進め寿命を縮めるということです。

<誰でもできる鎌田式簡単ストレッチ>

・鎌田さんによれば、このストレッチの目的は「貯筋」、つまり筋肉を蓄えることにあります。また、食べないでダイエットするというのは最悪のダイエット法であることは既に述べた通りです。

<散歩のすすめ>

・さて、高年になってから誰でも無理なくできる運動といえば、思い浮かぶのはやはりウォーキングでしょう。歩く時間の一般的目安としては、60代であれば毎日40分~50分程度、70歳以上だと20分~30分といったところでしょうか。

<酒と煙草という名の悪女>

・もっとも、酒に関しては昔から「百薬の長」とも呼ばれ、適度な量であれば食欲を増進させるなど体にも良いことがわかっています。

・アルコールの過剰摂取は、身体に大きなダメージを与えるだけでなく、精神に変調をきたし人間関係が破壊されることがままあります。また、鬱病につながるリスクや、認知症との因果関係もわかってきています。さらに、重度の依存症やアルコール中毒になると、精神病院での入院治療が必要になります。酒の飲み過ぎは厳に戒めるようにしてください。

・ところで、現在販売されている煙草のパッケージには、喫煙が肺ガンの原因の一つであり喫煙者が肺ガンで死亡する確率は非喫煙者の2倍~4倍高いこと、また妊婦の喫煙は胎児の発育障害や早産の原因の一つとなる、なんてことがしっかりと表示されています。

・しかし確実に言えるのは、長年煙草を吸っていると程度の差こそあれ、ほぼ100%の確率で慢性の閉塞性肺疾患になるということです。これはかなり苦しい病気のようです。やはり止めるにこしたことはないでしょう。

<暮らしの中の知恵>

<高年者にとって「がまん」は美徳じゃない>

・高年世代にとって、心と体の大敵はストレスです。そして、往々にしてストレスは「がまんする」ことから生じます。

<ノンビリし続けると劣化する>

・これまで、高年者の心身にとってストレスは大敵であると繰り返し述べてきました。しかし、まったく刺激がないこともストレスになるのです。

<細かいスケジュールは立てない>

・活動的なのはいいことですが、毎日の時間割を作成するといったような細かいスケジュールは立てない方がいいでしょう。

<ギャンブルは前頭葉の大好物>

・この「不確実性」というギャンブルの本質は、前頭葉を刺激し活性化します。そして、予測がつきにくいほど刺激は強くなります。

<金は墓場まで持っては行けない>

・というわけで、使える金は自分や妻(夫)のためにどんどん使うべきです。

<欲望を肯定する>

・日本には、歳をとれば相応に枯れていき、悟りの境地に至ることを理想とする伝統があります。けれども、歳をとったからといって枯れる必要は全然ないと私は思っています。

<好色のすすめ>

・そして、心のアンチエイジング、すなわち前頭葉の活性化には刺激が必要です。一口に刺激といっても知的刺激、審美的刺激、非日常的刺激といろいろありますが、中でも性的刺激は最もわかりやすくストレートな刺激と言えるでしょう。

<高年世代の夫婦関係>

・一方、夫の定年退職を一つの契機として夫婦関係を解消する「熟年離婚」が増えているのには、理由があります。何より、がまんしながら毎日を暮らすなんて人生の無駄使いでしかありません。

<恋は遠い日の花火ではない>

・高年だからといって、恋愛感情を抑制するのはナンセンスです。

<常にイキでカッコよく>

・男女を問わず、心の若さを保つためにオシャレはとても有益です。

<モノに執着しない>

・加齢によって脳の老化が進んだ時に、よくみられる心的現象の一つとして物品に対する執着があります。しばしばテレビで取り上げられるゴミ屋敷の主などは、その典型です。

<ネットを活用して脳を活性化>

・私が高年者の方々にブログやSNSをすすめる理由は、脳のアンチエイジングにとても効果的だからです。

<テレビを捨てて街へ出よう>

・「テレビを見続けると馬鹿になる」というのが私の持論です。テレビのスイッチを切り、外に出て光を浴びてみませんか。

<すべてを疑え>

・ともあれ、政府やマスコミによって流される言説に対してはまず疑ってみる、そして自分なりに考えてみるという癖をつけるべきです。そして、日頃から一つの常識らしき言説に対する異論や反論を意識的にチェックするべきです。

<ボランティアのすすめ>

・市区町村のボランティア・センターには、ボランティアを求める様々なニーズのリストがあるので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

<生涯現役でアンチエイジング>

・高年者にとって仕事、それもストレスを感じない仕事は、アンチエイジングに大きな効果をもたらします。

<介護はチームワーク>

・60代になると、ほぼ間違いなく親の介護という問題が浮上してきます。

・介護施設には。民間の有料老人ホームと社会福祉法人などが経営する特別養護老人ホームがありますが、総じてそのサービス内容は以前と比べるとかなり充実してきています。現代の介護はチームワークです。

・いずれにせよ、介護で無理をすると、結局は親子ともども不幸になります。介護にあたっては、できるだけ合理的に考えるようにしてください。

<目と耳と歯の問題>

・70歳を過ぎた頃から、一般に日常生活の中で最も気になる身体機能の衰えは目と耳と歯ではないでしょうか。

・いずれにせよ、目、耳、歯の不調は日常生活に直接関わることなので、ぜひとも専門医に相談してください、

<サプリメントとの付き合い方>

・ともあれ、日本人はサプリメントが大好きです。50代以上で約5割の人が2種類以上のサプリメントを利用しています。いずれにせよ、本来は毎日の食事から必要な栄養素をすべて摂るのが理想です。

<クスリと書いてリスクと読む>

・医者が薬をたくさん出す理由の一つは、ある時期から医学教育の専門化が進んだことにあります。

・また、欧米ではあまり見られない日本の医療の悪しき習慣として、薬の予防投与があります。まあ、そんなこんなで高年の患者さんには10~15種類の薬を飲んでいる人がざらにいます。

<健康診断は受けない>

・とりわけ、高年世代にとってはそうです。実のところ、健康診断ほど無意味なものはありません。いや、無意味どころか有害でさえあるのです。

 体を臓器別に検査する健康診断や特定の部位を検査する検診は、有体に言えば病人を製造するシステムです。

<病院との付き合い方>

・そこでお勧めしたいのは、かかりつけ医(主治医)を決めておくことです。なお、これは私の持論ですが良い医院は待合室でわかります。

<あとがきにかえて  あるがままに>

<人は誰でもオンリーワン>

・来院される患者さんは、鬱症状、認知症、アルコール依存症等々、本当に様々です。精神医療の特色は、他の診療科と比べて患者さんの話をじっくり聞くという点にあります。

・私も還暦を迎え高年にさしかかっていますが、誰にとっても実際に老いるまで「老い」は未知の領域です。

<レットイットビー>

・レットイットビー。自分の人生をあるがままに肯定し、何も怖れず、何も心配しない。やりたいことをやり、食べたいものを食べ、会いたい人に会う。

<パンデミックのただ中で >

・本稿の執筆が終わりに近づいてきた3月、突然中国の武漢で新型コロナウイルスが発生しました。

・しかし、どのような世界になろうとも、生老病死が人生の原理であることに変わりはありません。

(2025/4/13)

『100歳の幸せひとり暮らし』

穏やかな心と健康を保つ100のヒント

鮫島純子  光文社   2022/9/21

<はじめに>

・この9月26日に、100歳の誕生日を迎えることになりました。

・まず、どんなときでも「ありがとうございます」と感謝する習慣をお伝えしたいと思います。それから、「世界人類が平和でありますように」という世界平和への祈り。今、こうして元気でいられるのも、この2つの習慣が何より大きいと思っております。

<幸せにほがらかに生きる>

・取り越し苦労の多かった私も、前向きでいることを心がけたおかげで、人生は後半になるほど幸せで豊かなものになっていくと実感するようになりました。

<何事にも感謝>

・元気の秘訣の一つは、「何事にも感謝して生きる」ことです。

<波動の低い言葉は使わない>

・不平や不満、愚痴や悪口といったマイナスの言葉は、波動が低く、それを一番に聞いている自分の心を乱し、汚してしまうエネルギーをもっています。マイナスの感情が心にあると前向きにはなかなかなれません。

<「ありがとう」は声に出して>

・「ありがとう」の言葉は、心で思うだけではなく、声に出してみたほうがいいようです。

<トイレの「有難さ」を忘れない>

・トイレに1枚残った「ありがとう」は、戦時中の不自由な頃を思い起こさせてくれます。平和な今の日本に心から感謝します。

<骨折にも、ぎっくり腰にも感謝>

・それによると、人の体は、脳の「側座核(そくざかく)」というところが傷みのコントロールに関係しているそうです。そして、一見、腰痛とは関係のないような子育てや介護などのストレスが脳へ伝わると、腰痛を感じる一因にもなるそうです。

 それを知って、ぎっくり腰のときも、骨折のときも、「ありがとう」と感謝して、「ああ困った」とストレスにしなかったことで、早い快癒に至ったのだと思いました。これからも、すべてに感謝です。

<いつも笑顔で>

・笑顔になること、笑うことで、ナチュラルキラー細胞という免疫細胞が活性化し、免疫力がアップするそうです。また、エンドルフィンという脳内物質が分泌され、痛みが和らぐことも報告されています。また、笑顔や笑いはリラックスした状態を心にもたらし、自律神経が安定します。

<物騒なテレビは観ない>

・テレビを観ていて、物騒なニュースや怒鳴り合いのドラマが始まると、消してしまいます。家の中に不穏な波動が入ってくるのを避けたい気持ちからです。

<役に立って喜んでいただく>

・長寿がなぜ有難いのか。今、年を重ねて思うことの一つは、「感謝する」機会をたくさんいただけることです。

<あるがままを受け入れる>

・私はよく「自然体ですね」と仰っていただきます。感謝を習慣にし、「あるがまま」を受け入れているからと、さらに感謝しております。

<手にも足にもありがとう>

・歩けることを当たり前と思って過ごしてきましたが、80歳を過ぎた頃、バランスを崩して転び、骨折をしてしまいました。

・手術をせず、リハビリ訓練で自然治癒いたしましたが、不自由になって初めて、歩けることの有難さが身に沁みました。

<前向きな気持ちで免疫力を上げる>

・病気のときは、誰しも気分が落ち込みがちになるものです。そんなときも、感謝の気持ちをもって物事を受け止めていると、心が明るくなってきます。80歳を過ぎて骨折したときは、暑い盛りに2か月半の入院生活を送りました。けれども、6人の相部屋だったおかげで、思わぬ楽しさがいくつもありました。

<自分の蒔いた種は自分で刈り取る>

・病気や怪我は、たいていは自分の不摂生や不注意から起こります。「自分の蒔いた種は自分で刈り取る」のが宇宙のルールです。

<詐欺に遭っても平常心>

・東日本大震災の2週間ほど前に、オレオレ詐欺に遭いました。代々木警察署の署長と名乗る人から、「あなたの通帳から50万円が2回抜かれています。犯人はまだ捕まっていない。キャッシュカードを変えましょう」という趣旨の電話がありました。

・銀行はすでに閉まっている時間帯で、翌朝すぐに飛んで行きましたけれど、後の祭りでした。もちろん、警察にも事情を話しました。

<反省は明るく、短く>

・詐欺被害に遭った後は、不思議なほど落ち込まず、罪を犯した人たちの今後の人生や、親御さんの心情を思いやると、気の毒な気がしました。

・自分については、「今後は騙されないように気をつけよう」と、反省した後は、ふだんから信条にしている「反省は明るく、短く」に従って、気持ちをすぐに切り替えました。

<ツイてないことは「チャンス」>

・ツイていないことにぶつかったら、どうやってそれをひっくり返すか。考えるチャンスをいただいたと感謝することが、運を良くする秘訣です。

<一人ひとりに平和を実現する使命がある>

・近所のキリスト教会の門をくぐりました。バイブルクラスに10年間通いました。

・1冊の本とご縁がありました。祈りによる世界平和を提唱された霊覚者・五井昌久先生の本です。そこには、「肉体身は期間限定。誰でも必ず死ぬ。霊性は一人残らず神様から分け与えられた永遠の命の波動をいただいており、地上に平和を実現する使命がある。身近に悪い出来事が起きているように見えても、それは過去世から今までに自分に宿った業が消えていく姿である」と、ありました。そのとき、パーッと視界が開けてきて、そこから、私の世界平和への祈りが始まりました。

<肉体は自動車 魂は運転する人>

・親きょうだい、友人知人、出会う人すべては、自分の過去世に縁のある人で、不公平と思われる生い立ちも永遠の魂の一コマ。周囲に起こることはこれからの人生をよりよく生きるための過去世で汚したエネルギーを消すための作業。

<世界人類が平和でありますように>

・しかし、「愛と調和を生きる」といっても抽象的で難しいので、「世界人類が平和でありますように」という祈りといったほうがいいでしょう。

<ご縁のあるところで登ればいい>

・五井先生に初めてお目にかかりましたとき、「私はキリスト教の洗礼を受けておりますが、よろしゅうございますか」と申し上げると、「皆同じよ。富士山の高嶺に登るのはいろいろなルートがあるでしょう。ご縁のあるところで登ればいいのよ」と明るくさっぱり仰ってくださいました。

<「百匹目の猿現象」を起こす>

・私は毎日欠かさず、朝7時と床につく前、東西南北に向かって「世界人類が平和でありますように」とお祈りすることを日課にするようになりました。

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