認知症の症状が進行した状態でも、知的な能力は残り続けます。認知症は誰もが罹患するもの。病気というより老化現象の一つです。(8)

・わたしたちが心がけるべきは、なるべく多くの色の野菜をいただくこと!

野菜や果物の色は「赤」「黄」「橙」「緑」「紫」「黒」「白」の七色に分類されますので、サラダをつくる場合には、できることなら「七色サラダ」を心がけるといいのではないかと思います。つまり、見かけが派手で、華やかなサラダを意識するといいということです。

<早歩きの人ほど死亡率が低い!>

・ここでいうスポーツとは本格的なスポーツではなく、ウォーキングやジョギング程度の軽い運動を習慣的にしているかどうかを質問しているのですが、おわかりのように特に男性では、スポーツを習慣にしていない人は早々と自立機能が低下してしまうことが明らかにされています。改めていうまでもなく、運動習慣は健康に直結しています。

・具体的には、各種の調査によって、運動が虚血性心疾患の死亡率を減少させ、血圧を低下させ、血清脂質を改善させて動脈硬化性疾患の予防に役立つことが明らかにされているのです。特に注目されているのがウォーキング。

・最近、年齢に関係なく早朝ウォーカーが増えていて、「ちょっと早起きして、出勤前に一歩き」というOLの姿も目につくようになりました。

<ウォーキングは、散歩とは違い、普段歩く速度よりもやや速めに歩くのがコツ>

・調査結果によると、速く歩く人ほど死亡率が低く、遅くなるに従って死亡率が高くなるというものです。「遅い→やや遅い→やや早い→速い」と、速くなるに従って明確に死亡率は低くなっています。

<早朝ウォーキングのススメ>

<朝日を浴びながら歩く!>

・サーカディアン・リズム(概日リズム)の法則とは、人体にはいわゆる「体内時計」が備わっていて、それが24時間のリズムで変動しているというもの。

・晴耕雨読。朝日とともに起きて、暗くなれば寝る。大自然の中で、そもそもそんな生き方ができたなら、健康長寿が約束されるのではないでしょうか?ところが、現実がそれを許しません。

<西から東に、東から西に向かって歩く>

・西から東、東から西。これは、太陽の軌道に沿った歩き方です。つまり、サーカディアン・リズム(概日リズム)の法則に従った理想的なウォーキング・コースだといえるでしょう。

<最低でも20分間は歩く>

・理想をいえば最低でも20分。トータルで40分程度は歩いていただきたいと思います。

<胸を張り、手を前後に振って、やや大股で、いつもより速足で歩く>

・あくまでもマイペースで歩く。無理をすると、三日坊主で終わってしまいます。

『100歳』

日野原重明   NHK取材班  NHK出版 2011/9/27

<99歳の健康診断>

・2011年1月19日、ライフ・プラニング・クリニックにて、99歳の日野原先生の健康診断が行われた。

・日野原先生は、通常の健康診断に加え、体力測定や認知症の検査、生活状況についてのアンケートなども含めたさまざまな検査を受けた。

・医師というのは聴診器を使う仕事だから、やはり聴力も大切です。聴力検査では計ってくれた担当者が、その場で「30代と変わりませんね」とほめてくれました。

・今日行った検査は、加齢とともに体力が低下する勾配を診るためのものです。一般的には、身長が縮む、肺の機能が落ちる、肝臓の働きが落ちる、大脳の働きが落ちるなど、すべてにおいて下降カーブをたどることがわかっています。

・まず、先生は大きな病気をお持ちでありませんし、血液検査でも特別な問題は見つかりませんでした。気になるところは、血圧が少し高いというところでしょうか。ただ、今回は降圧剤を飲まれていますので、上が107、下が56ということでしたし、よくコントロールされていて脈波速度も正常ですので、健康状態は極めて良好だと判断できます。

・脆弱化の5つの指標では、体重の減少、握力の低下、歩行速度の低下、日常生活の活動低下、そして気力の低下を評価します。これらがすべてなければ脆弱化なし、3つ以上あれば脆弱化、1~2であれば中間と判定します。

・しかし、細かい点では下肢の蹴る力と歩行速度がやや落ちてきていること、そして眼をつぶった際のバランスが不安定であるという変化が見られますので、つまずいて転ぶなどの危険性もあります。くれぐれも足下に気をつけていただきたいと思います。よく歩くことはもちろん重要ですが、足首に軽いおもりをつけて、仰臥位(あおむけの姿勢)で下肢を持ち上げるなどの簡単なトレーニングも試みる価値はあると思います。脆弱化が進行しますと元へ戻すことは難しくなりますので、予防的にトレーニングされておられることは大変よいことだと思います。

<ヘルス・リサーチ・ボランティア>

・とにかく今、高齢者の医学的なデータが不足しています。75歳以上の食事のカロリーはどれくらいが適切かさえエビデンス(検証結果)となるデータはありません。現在のところ、85歳でも90歳でも、75歳のデータを使うしかないのです。長生きをする人が増えていますから、ぜひ調査していかなければなりません。

・私が解明したいのは、「老い」の本当の姿です。認知症にならず、社会生活を送る限界がどこにあるのかを調べたい。現在、遺伝子の働きが大きいということはわかっていますが、認知症の遺伝子を持っていても認知症にならない人もいるのです。例えば、認知症の発症因子の遺伝子を持っているにもかかわらず、認知症を発症していない方がいれば、発症を抑える外的な環境因子があるのではないかと仮定することができま

す。聞き取り調査から、それが食事か、運動か、社会活動か、趣味かを分析し、特定していきます。

・一人一人がどういう環境で過ごしているかということはこれまで調査されたことがありません。ボランティアの仕事をする、勉強をする、今までやったことがないことをする、新しい人と出会う。日々の暮らし方や活動も含めて環境因子といいますが、それらによって老化を遅らせることができるという結果が実証されれば、みなさんが目標を持って生きることができるようになるでしょう。

<99歳からのトレーニング>

・2011年3月以来、月に4回くらいのペースで自宅に経験豊富なトレーナを呼び、ストレッチや簡単なトレーニングを行うようになった。次男の妻、眞紀さんの勧めだった。トレーナーの吉沢剛さんは、「日野原先生は、99歳の体としては、本当にスペシャルな体だと思います」と驚く。

・日野原さんは我々が持っている百歳のイメージを吹っ飛ばしてくれた人物である。今も現役の医師であり、本を次々と執筆し、講演も年間、100回を超える。海外にも頻繁に出張するし、記憶力は抜群にいいし、ステーキも食べるし、好奇心は若者以上。いちいち驚いていたらきりがない。百歳にしてなぜ、このように生きることが可能なのか?この疑問に迫るべく取材を始めたのが2010年10月、日野原さんの99歳の誕生日パーティだった。そこでの驚きの言葉、「不思議と、老いるという感覚がない」。

・そして、以来1年間にわたり密着取材を行い、さまざまな場面で比野原さんやご親族、関係者などに話をお聞きしてきた。そのインタビューをもとに構成したのがこの本である。

60歳からはじめる

『認知症にならない脳にいいこと』 

周東 寛  コスモ21     2012/12/5

<これが脳を元気にする食生活の基本>

<糖・塩・油・酒の摂りすぎは認知症リスクを高める>

・アルツハイマー型認知症の原因物質として、近年「アミロイドβタンパク」が注目されています。アミロイドβタンパクは、加齢とともに脳にたまってくる「ゴミタンパク」の一種です。

・ところが、このアミロイドβタンパクを掃除する能力が加齢とともに衰えてきて、掃除しきれなかったものがしだいに脳内にたまっていきます。それがあるところまでくると脳の機能に障害がでてきて、認知症になるといわれます。

・私の考えでは、糖・塩・油・酒の摂りすぎると、体の細胞がしだいに糖化・塩化・油化・酒化されていきます。この状態になると細胞からは水分が抜けていき、細胞の代謝機能にも障害が起こります。その結果起こる現象の一つがさまざまなゴミタンパクが体内にたまることです。

・ゴミタンパクは「ラクナ梗塞」という小さい脳梗塞の原因にもなります。

心筋の血管にゴミタンパクがたまって血栓になると、心筋梗塞が発症するリスクが高くなります。

 脳内の血管にゴミタンパクがたまって血栓になると、脳梗塞や脳内出血のリスクが高まり、脳血管性認知症になる可能性も出てきます。

・ですから、糖・塩・油・酒の摂りすぎに気をつけることは、生活習慣病はもちろん、認知症の予防のためにもぜひ実行してほしいのです。

<認知症予防には青魚がいい>

・認知症予防に有効な食事の基本は、一言でいうと「魚と緑黄野菜を多く摂る」ことです。なかでも魚に含まれているDHAとEPAは動脈硬化を予防し、血栓を防ぐ働きのある脂肪酸で、とくに脳によい効果をもたらします。

<血液サラサラ食品を摂る>

・豆乳、豆腐、おから、納豆、味噌などの大豆製品には、抗酸化作用がある大豆サポニンが多く含まれています。大豆サポニンには、コレステロールを低下させ、高血圧、動脈硬化、ガンを予防する作用があります。

 さらに大豆製品には多くの大豆レシチンも含まれています。大豆レシチンには、脂質代謝を高める働きがあり、肥満を改善させる効果があります。もちろん、こうした働きは認知症予防にもつながります。

・さらに脳の血液をサラサラにするものを加えた食事を摂れば、もっと効果的です。それが期待できる食物としては、キャベツ、タマネギ、らっきょう、にんにく、長ネギ、ニラなどがあります。キャベツ、長ネギ、ニラは便秘解消にもよいので、毎日食べるようにすすめています。

<緑黄野菜は認知症予防になる>

・ビタミン類は、ヒトが体内でつくることはできませんから、総合ビタミン剤を飲むか、緑黄野菜をしっかりと食べるしかありません。

<とくにビタミンB、C、E群が認知症予防に有効>

・緑黄野菜にはビタミン類が多く含まれていますが、とくにビタミンB群、ビタミンC群、ビタミンE群には脳の老化を防ぐ作用があります。もちろん認知症の予防にも有効です。

<カルシウムをしっかり摂る>

・なかでもとくに大切なミネラルが、カルシウムとマグネシウムです。体内にあるカルシウムの99%くらいは骨と歯に含まれますが、残り1%がとても重要なのです。

 もし、その1%のカルシウムが不足すると、骨のカルシウムが血液や筋肉に放出されます。その分カルシウムが減って、骨がスカスカになり、もろくなります。この状態が進んだのが骨粗鬆症です。

<認知症予防には肥満も気をつけよう>

・高血圧、動脈硬化、脂質異常性、糖尿病などの生活習慣病は認知症を呼び寄せます。それらは肥満とも関係しているので、認知症予防には肥満対策も必要です。

<認知症予防には一切飲まないにかぎる>

・アルコール依存症の人に高い割合で脳萎縮がみられることは、よく知られています。大量にお酒を飲む人に認知症患者さんが多いことも、地域や集団を調査した疫学調査によって明らかになっています。

<タバコにより認知症の発症率は2倍以上に>

・タバコに含まれる有害物質は数百種類といわれます。

・タバコを吸うほど脳の委縮進む。アルツハイマー型認知症に共通しているのは脳の委縮。

<受動喫煙も認知症の高リスク>

<認知症で失われるのは記憶だけではない>

<日本社会全体で10人に1人が認知症に>

<脳血管性認知症の予防は生活習慣病の危険因子除去から>

<脳は「怠け者」>

・筋肉は、まったく使わないでいると、1日に3%から5%ずつ低下していくといわれています。  

 お年寄りが1カ月も寝たきりの生活を送ると、ほとんどの方が歩けなくなるのも、それだけ筋肉が痩せて減ってしまうからです。寝たきりになると、筋肉のほかにも、骨や関節、皮膚、さらには心臓や肺臓などの内臓機能も低下します。

・しかし、いわゆる元気なままで「ピンピンコロリ」と亡くなる人は、おそらく10人に1人もいないでしょう。

 ほとんどの人がどこかで必ず寝たきり状態になるとか、認知症になって死を迎えているのです。とくに認知症は、今後日本社会全体で10人に1人の割合で発症するともいわれています。

『超高齢社会の未来 IT立国 日本の挑戦』

小尾敏夫・岩崎尚子   毎日新聞社   2014/12/27

<人類が経験したことのない少子・超高齢・人口減少社会>

・少子・超高齢・人口減少社会である日本は、いまだかつて世界が経験したことのない未知の世界が広がっている。日本では65歳以上の高齢者人口は過去最高の25%を超え、4人に1人が高齢者になった。増え続ける高齢者の質は大きく変わっている。8割は元気な高齢者と言われるアクティブ・シニアだ。

・2030年には約8割の高齢者が介護不要で自律的に暮らせるようだ。

・高齢社会が進む一方、今後日本の総人口は長期にわたって減少し、2060年には約8600万人にまで減少すると推測される。

・未曽有の人口構造の変化は、2025年がターニンフポイントとなる。戦後の象徴とされる1947年~49年生まれの“団塊の世代”が75歳以上になる年だ。

・世界に目を転じれば、高齢化率は世界規模で上昇しつつある。2060年意は世界人口の約5人に1人が高齢者になる。

<日本は2007年に国連で定められた世界初の“超高齢社会”に突入>

<国家財政破綻危機の2025年問題>

・高齢者の約8割は就業意欲があるのに、そのうちの2割しか仕事に就けない厳しい現状である。

・介護の面を考えると、厚生労働省の試算で、2025年に50万人の看護師、4~6万人の医師、100万人の介護職員が必要といわれている。

<高齢化と情報化が同時進行する新複合社会時代の幕開け>

・1980年代のICT革命以降、ICTは人々の生活に密接に浸透してきた。近年ICTは、財政悪化や労働人口の減少、地方の疲弊、企業統治などの成長の制約条件の社会課題を解決するためのツールとしてその地位を確立している。

・世界で唯一の超高齢社会に突入した日本の情報社会の将来は、ユーザー(消費者)がいかにICTを駆使し、供給側はいかにICTでネットワーク化された社会を構築し、ユーザーに優しいより豊かな情報社会を形成することができるかが課題となる。

・65歳以上のインターネット利用状況は、平成20年末から23年末で約1.6倍と年々増加傾向にある。

・また高齢者にとってオンライン・ショッピングも当たり前のものになり、行政手続きも役所に行っていたものが一部、自宅でオンライン申請ができるようになった。電子政府サービスの普及である。今後は、ICTサービスや商品が無用の長物とならないよう、高齢者はICTリテラシー(習得度)を身に付けなければならないということだろう。

・さらに医療や年金などの社会保障の負担が、現役世代に重くのしかかり、個人格差が広がり地域社会やコミュニティ意識が希薄化するおそれもある。こうした社会背景において、ICTはパラダイムシフトをもたらす原動力の一つとして期待されている。時間や距離といった制約を越えて積極的な利活用を促すことにより、将来的に高齢者の生活を変革し、活力を引き出すエンジンになるとも期待されている。いよいよ、情報化と高齢化が融合する人類史上初めての新複合時代の幕開けである。

<解消するか、デジタル・デバイド(情報利活用格差)>

・既に60歳代の団塊の世代は8割がインターネットを使える調査結果もあり、シニア世代の本格的デジタル経済が間もなく始まる。

<政府が超高齢社会対策に乗り出す>

・今後、特に2025年問題の解決策として、下記の諸点を重点分野にした対応が急がれる、と報告された。

1、 在宅医療・介護を徹底して追及する

2、 住まいの新たな展開を図る

3、 地域づくりの観点から介護予防を推進する

<高齢者雇用が地方創生の鍵>

・2020年には約8割の高齢者が介護不要で自立できるといわれている。つまり元気なアクティブ・シニア層が増えるということだ。このアクティブ・シニア対策が喫緊の課題となっている。少子高齢社会の中でますます生産労働人口が縮小する。経済成長の制約となっていた生産労働人口の減少を解消するのはどうしたらよいのか。

・最近多くの企業が導入し始めている取り組みは、 高齢者の退職年齢を上げる、 フレキシブルな働き方を提供し、働きやすい環境を作る、 クラウドソーシングなどを利用して、インターネットを使い、適材適所の仕事を依頼する、 テレワーク(在宅勤務)を推進する、などがある。

・高齢化に加え、少子化も深刻な日本では、今後の労働力が懸念される。地域の過疎化や就労機会が減少すれば、少子高齢化が進む地方では地域経済そのものが疲弊する。こうした問題を解決するのが、“テレワーク”だ。在宅勤務で日本を変えるというスローガンのもとで、さまざまな取り組みがスタートしている。

・テレワークのメリットは、満員電車に揺られて通勤する必要のない、働く時間や場所の制約がない点にある。もちろん会社に勤める他の社員や職員と同様の成果を挙げなければならないし、同等の拘束時間や仕事のクオリティも追及されるだろう。しかし、時間や場所に縛られないテレワークの働き方は、働く意欲があっても、体力的な理由から通勤が困難な高齢者や、出産、育児、介護に時間が必要な就業者が仕事をすることができることから、今後成長が期待される分野である。

・また、多くの人材を確保することが難しい中堅・中小企業にとっては、全国各地から人を募集できるので、有能で多様な人材を幅広い範囲で確保することができ、さらには生産性向上につながるともいわれている。この他、テレワークによって、家族と過ごす時間や自己啓発や趣味の時間が増える等、生活にゆとりが生まれ、ワークライフバランスの向上にも効果があるだろう。

・実際にはまだ大企業を中心に1割の導入に留まっているテレワーク制度であるが、高齢者の社会参加や社会貢献に加え、ワークライフバランスの観点から有効な施策となる。資本金50憶円以上の企業では25%の普及である。働き方だけではなく、新しい高齢社会モデルを構築するための地域振興や規則改革を同時に進めることも検討しなければならない。

・また高齢者の起業も盛んだが、数少ない成功事例の一つが福島県上勝町で行われている“いろどり“事業だ。高齢者の自立支援策、日本料理を飾り付ける草花を、地域の植物をよく知る高齢者が収穫し、全国の料亭に、タブレット端末を利用して販売する”葉っぱビジネス“が注目を集めている。

<総務省「ICT超高齢社会構想会議」>

・高齢者が自ら会社を興し、地域に還元し経済を潤す。高齢者は生きがいを見つけ社会貢献ができる。こうしたモデルが日本全国で展開できれば、地方創生は現実のものとなる。筆者の小尾が委員長を務めた総務省の研究会で視察した東京都三鷹市では自治体が高齢者の起業を応援しているケースだ。NPO「シニアSOHO普及サロン・三鷹」が中心となって活動している。この他、地域支援マッチングのアブセックや孫育て工房で地域ケアのBABAラボをはじめとする高齢者の自立支援地域プロジェクト事例は急増中である。

 問題は日本全国で展開される数多くのプロジェクトが政府の支援や特区モデルを離れた時、プロジェクトが自立し、独り立ちできるかが勝負である。

<人類は“シルバー・ツナミ(津波)”で滅亡するリスクがある>

・“シルバー・ツナミ”とはピーク時に24億人に膨れ上がる高齢者集団が津波のように押し寄せてくる、との比喩的な表現である。スピーチの続きだが、「世界で最初に“シルバー・ツナミ”に襲われるのは日本であり、我が国の対応次第で世界の歴史が変わるかもしれない」と述べた。

・全てを書き終え、次の四つの分野にわたる優先的課題解決の必要性を理解することができる。

第1に、雇用問題である。深刻な労働力不足が将来起きるが、高齢者、そして女性の活躍こそ日本再生の王道である。特に、アベノミクスが目指す“女性が輝く社会”の推進は超高齢社会において必要不可欠であり、一歩でも前進することを望みたい。残念なことに、日本の女性の社会進出は、先進国中、韓国に次いでランクが低いのが実情である。

・第2に、シルバービジネス3000兆円市場(2050年)への企業努力である。

・第3に、日本の経験や教訓を後に続く世界各国に紹介していく国際貢献の責務を忘れてはならない。

・最後に、電子政府など行政の役割である。今後の研究課題だが、高齢者に優しい電子政府の推進が経済活性化の鍵を握ることを証明する必要がある。

・電子政府がフルに活動すれば、日本政府は経費の3割をカット可能との試算がある。

________________________________________

■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

(2025/5/8)

・ここ2年間で100冊以上の本を出したというのですから、当然ながら、内容は似てきます。繰り返し和田先生の説が述べられています。

老年医学の専門医で精神科医の和田先生の本は、多くの読者を持っているようです。脳の前頭葉が司令塔のような機能を持っているといわれます。

・著者は、「東大時代はほとんど授業に出ていなかったので、同じ年にほかの大学も含めて、医学部を卒業した中では劣等生のほうだったと思います」、「この前頭葉は40代、50代から萎縮が目立ち始めます。縮んでいくのです。この前頭葉が意欲を司るとされているので、脳が老化することで意欲が落ちていってしまいます」、「<前頭葉を活性化させれば頭も体も若くいられる>「人生、意外となんとかなる」と開き直って明るく生きてこそ、脳も生き生きと働き出すのです」、「<高齢になってから人生のピークを迎えた人たち>人生終盤で絶頂を迎えた人はたくさんいます。歴史上の偉人の多くが、実は遅咲きなのです」、「<前頭葉を鍛えるほどに老化は止まり、頭はよくなる>「人は感情から老いる」というように、人の老化は前頭葉から始まります」、「前頭葉の特徴の一つに、「快の体験」を好むというものがあります。つまり、わくわくと楽しい気持ちでいるほどに、脳は活発に働き、頭がよくなっていくということです」、「<日記をつける、メモをとる……「書く」ことが脳を刺激する>書くという行動も出力行為ですから、すばらしい脳トレになるのです」、「私自身も、心不全の治療で利尿剤を服用しているため、トイレが心配なときは尿漏れパッドつきのパンツを活用しています」、「認知症の症状が進行した状態でも、知的な能力は残り続けます。認知症は誰もが罹患するもの。病気というより老化現象の一つです」、「<おめでたい思考ができる人は頭も運もよくなっていく>「自分は運がいい」とおめでたく認識している人は、「自分は幸運」であるということを裏付ける出来事を見つけるのが上手です」、「<死は誰もに訪れる。過剰に怖がらないのも賢さの一つ>私は、一人ひとりに決められた寿命があり、人はそれを全うするために生まれてくるのだと思っています」と述べています。

(2025/4/30)

・和田先生は精神科医で、老年医学の専門医です。多方面の多くの本を出版しています。和田先生の本を参考にして「高齢者の健康問題」を勉強しようと思って10冊ぐらい集中してみています。和田先生の見解は「少数説」に属するものもありますが、参考になります。

「死ぬのは寿命だ」といいますが、「健康で寿命を全うする」というのは言うは易く行うは難しでしょうか。

和田先生自身が「病気のデパート」というのでは、皮肉な話です。

・著者は、「ここ日本の100歳以上の高齢者数は、2022年では9万526人」、「日本の平均寿命は男性81.47歳、女性87.57歳となりましたが、健康寿命との差を見ると男性8.79年、女性12.19年です」、「前頭葉は、思考や感情、行動をつかさどる脳の部位で、脳の老化が最初に始まる部位でもあります」、「そのような生活が続けばからだを動かすこと自体を面倒に感じるようになり、それこそ歩けなくなってしまったり、自由に動けなくなったりするリスクが高まります」、「一般的に、年をとればとるほど高齢者はものを買わないと思われています」、「このように、AIの時代というのは、現役を引退した高齢者でも誰でもリーダーになれる可能性をもつことになるわけです」、「なぜ、日本がこんな貧乏な国になったのでしょう。それは、いまだ封建的な制度、意識が残っているからかもしれません」、「スト権を行使しないとどういうことが起こるかというと、労働組合の積立金がどんどん増えていきます。連合などは2兆円の闘争積立金をもっているといわれています」、「「令和4年中の交通事故の発生状況」を見てみると、16~19歳が1039.2件と圧倒的に多く、次いで20~24歳が597.2件、この次に85歳以上が498.4件とくるのですが、このように若い世代に事故が多いことがわかっていても、世間の目は高齢者に冷たいのです」、「高齢者全員に免許証を返納させたら、要介護率は約2.2倍に増えるということが報告されており、むしろこちらのほうが問題です」、「つまり、一度決まってしまったことを大きく変えるという発想がそもそもないということがよくわかります。日本の不況が30年も続いている原因、税制や労働待遇が変わらない話もまったく同じだといえます」、「2020年の日本の男女の平均寿命は80歳を超えましたが、健康寿命は、男性72.68歳、女性75.38歳です。これは80歳になる前に、心身の不調で生活上の制限を受けてしまう人が多いということです」、「養老先生に限らず、かなりのヘビースモーカーでも100歳まで生きた人もいます」、「わたしの血圧や血糖値、コレステロール値は、一般的に治療が必要とされる数値ですが、わたしは快適に暮らしていくため、自分なりに治療を受ける受けないを判断しています」、「がんになるかもと思っている人は、自分ががんになったら、どこの病院でどんな治療を受けるのか、認知症になるのが不安なら、介護保険を受給するための準備をするなどです」、「日本人が一生のうちにがんと診断される割合は、2019年のデータで男性65.5%と、2人に1人以上の確率です。女性も51.2%と、2人に1人です。さらに、日本人ががんで死亡する割合は、2021年のデータでは男性26.2%と、4人に1人は亡くなっているのです。女性も17.7%と、6人に1人です。ご存じのように、がんは最も身近で死亡率の高い病気といわれているわけですから、がんが見つかる可能性は誰にでもあります」。「がんが怖いと思われている理由の一つに「転移」がありますが、がんには転移しないがんと転移するがん、この2種類しかありません」、「わたしが高齢者専門の浴風会病院に勤務していたとき、そこで病死した患者さんの解剖結果を数多く見てきましたが、85歳を過ぎて体中どこにもがんがないという人はいませんでした」、「「治療は受けない」、これがわたしのがんに対する結論です。もちろん、人に押しつける気はありませんが」、「程度の差こそあれ、認知症は誰がなっても不思議ではありませんし、年をとればとるほど、その可能性は高くなっていきます。2020年時点で、日本の65歳以上の認知症患者数は約600万人、これが2025年に約700万人になると予測されており、高齢者のおよそ5人に1人が認知症となるといわれています。

 さらに細かく見ていくと、85歳以上の4割、90歳以上では6割が認知症を発症しているといった統計データもあり、亡くなった高齢者の脳を解剖してみると、85歳を過ぎたほぼ全員にアルツハイマー型認知症の所見が見つかっています。つまり、高齢者にとってはありふれた病気ということです」、「死を早めたり要介護となったりするきっかけは、がん、認知症に限ったことではありません。80代になると、それまでとは比べものにならないほど、さまざまな病気やケガの可能性が高くなります」、「老化と上手につきあっている人ほど要介護状態に陥りにくく、健康寿命が長い傾向にあります。そのような人は要介護となっても、人の手をうまく借りながら、楽しそうに日々を過ごしています」、「2025年には75歳以上の人口が全人口の約18%に達するとされています」、「医師のわたしが言うのもおかしな話に聞こえるでしょうが、100歳まで生きるか否かは、かなり「運」の要素が強いと思っています」、「ある年齢になったら、「人間は死ぬものだ」という覚悟をもたなくてはいけないとわたしは考えています」と述べています。

日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ

コンタクティとチャネラーの情報を集めています。 森羅万象も!UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象といわれます。

0コメント

  • 1000 / 1000