このスープを飲むと前世を忘れてしまい、飲まなければ前世を覚えていられるという言い伝えです。このスープの伝説があることで、生まれ変わりの村には前世の記憶を持つ人が多いらしいのです。(1)

 『生まれ変わりの村 4』 ペットも生まれ変わって再会した 森田健   河出書房新社  2016/10/27 <読むだけで運が上がる> <すべて取材事実> ・あの世で友達ができ、一緒に探検して楽しかった。死はまったく怖くなかった。あの世も悪くないが、やっぱりこの世もいい。 ・中国のある地域に実在する「生まれ変わりの村」。 この村が外の世界へと拡がり始め、新たな調査によりシリーズを再開。ペットの生まれ変わりを克明にレポート。 生まれ変わりから見た悟りの概念とは、無意識との関係を深めることで運は上げられるのか。 映画化され、歌として世に出るなど新たな展開を始めたベストセラー、待望の続編‼  <あの世のリアル証言本> <死ぬときは痛くない> ・「生まれ変って嬉しいですか?」 「はい、とっても嬉しいです」 「なぜですか?」 「いろいろ体験できるからです。男性のときのことを覚えていながら女性として生きるのはとても楽しいです」 <生まれ変わる愛犬> <初めてペットが来た> ・「前世記憶を持っているということが今の生き方に何か影響はありますか?」 「前も女だったのでほとんど影響はありません。でも、死生観のようなものが変わりました。前世は出産のときに死にましたので今世で出産するときは最初ちょっと怖かったですが、結局死んでも死なないことを知ってしまいましたから」 「死ぬのは怖くはないのですね?」 「もちろん怖くはありません」 ・ところで、この頃僕は不思議研究所というのを設立していました。科学では解明できていないことを、生きている間に、科学的に調査したくなったのです。まず中国の新聞に広告を出しました。 「不思議現象求む」  翌日、中国に出発しました。ホテルに着くとドアをノックする人がいました。「私も不思議なことが大好きです。是非ご一緒にさせてください」  ということで、この人と一緒に不思議調査をすることになりました。そしてある日、「私の故郷には前世記憶を持った人が沢山います。調査しますか?」 「もちろんです」 彼は寅年生まれなのでトラさんと呼ぶことにしました。  僕はトラさんに連れられてその村に向かいます。日本から3日かかる場所でした。標高2000メートルで断崖絶壁に洞穴があります。なんと村人は洞穴で生活していたのです。その村を僕は「生まれ変わりの村」と命名しました。現地に着くとさっそくインタビューが開始されました。 <生まれ変わりの村インタビュー> <死ぬ瞬間は? 死ぬときは痛くなかった> <スープの場所は数ヵ所あると言った男性> <今世(男)> ・生まれ変わった彼は現在54歳です。 (以下、本文中で「私」と記しているのはインタビューされている人の言葉で、「僕」とあるのは森田のことです) <前世(女)> 「前世は女性で8歳のときに崖から落ちました。あとから思えばそこで死にました」 <あの世> 「しかし、かすり傷ひとつ無く、そのまま立ち上がって歩きました。周りの景色もまったく違和感が無かったです。この世とそっくりで沢山の人がいました。だから最初は死んだとは思いませんでした。スープを飲ませようとしているところがあったので逃げました」 <スープを飲んだ人は酔ったように見える> ・僕は聞きました。 「スープはどんなところにありましたか?」 「スープ飲み場は数ヵ所ありました。飲んだ人がちょっと酔ったようになるのを見て、私は飲みませんでした」 「スープを飲む入れ物はどんなものでしたか?」 「片手に乗る大きさで、少し黒っぽい陶器でした。飲み口の方が広くなっている円錐形です」 「みんなは飲んでいましたか?」 「はい、飲んでいました」 「スープを管理する人はいましたか?」 「いました。複数の管理人がいて、数ヵ所にわかれて、グループのようになっていました」 「なぜ飲むのか分かりましたか?」 「はい、飲んだ人が酔ったようになるのを見て、伝説のスープかもしれないと思いました。前世の記憶を忘れさせるために飲ませるスープです。ほとんど無理やり飲ませていました。飲んだ人は酔っ払いのようになっていたので、嫌で逃げました」 <死ぬときは痛くなかった> 「どのくらいあの世にいたのですか?」 「1か月くらいです」 「家に帰れないことで、変だと思いませんでしたか?」 {単に道に迷ったと思いました} 「死んだと思わず、そのまま歩いていたのですか?」 「最初はまったく死んだとは思いませんでした。また起き上がって歩いていました。最後のほうでスープ飲み場を見たとき、死んだのかもしれないと思いました」 「崖から落ちて死ねば痛いと思いますが、痛くもなかったのですか?」 「はい、かすり傷ひとつ無く、痛みも感じませんでした」 <この世とそっくりなあの世> ・「この世とそっくりで、あの世に行ったとはなかなか思えませんでした」 「空の色はどんなでしたか?」 「この世と同じです。でも晴天の日はありませんでした。1か月間ずっと曇っていました」 <生まれ変わるとき> ・「生まれ変わるときのことを教えてください」 「ただ生まれたという感じでした」 「前世の家族には会いましたか?」 「とても遠いので行けません」 「また死ぬとき、前世を覚えていたいですか?」 「覚えていたいですが、生まれ変わりを経験して、多くのことに運命を感じるようになりました。ですから自分でコントロールできるかどうか自信がありません」 <証言を元に作ったスープの容器> ・この村にはひとつの言い伝えがありました。  死後の世界には奈何橋という橋があり、その橋の近くでおばあさんがスープをコトコト煮ているのだそうです。このスープを飲むと前世を忘れてしまい、飲まなければ前世を覚えていられるという言い伝えです。このスープの伝説があることで、生まれ変わりの村には前世の記憶を持つ人が多いらしいのです。  調査していく過程でも、スープが前世記憶のキーだということが分かってきました。ところで僕は調査の初期段階では、スープに対して「何それ」状態でした。 <統計データより> <死んだという認識> ・こういう証言は、多くの人がしています。あの世に行くのは「道に迷った程度」なのです。どんな死に方をしても痛さは感じないようです。たとえ大怪我で死んでも病気は治ってしまうそうです。しかもあの世の景色はこの世によく似ているのです。  今までの取材で、死んだのに死を認識していない人は62%もいました。 <生まれ変わりに関する森田健の仮説 あの世の貨幣システム> ・あの世にもお金があることは何人もの人が証言しています。 <生まれ変わりの村インタビュー> <自殺するとどうなるか?> <好きな人をあきらめきれず自殺した女性> <今世(女)> ・生まれ変わった彼女は現在59歳です。  好きな人をあきらめきれず自殺したので前世のことを話すと夫が不機嫌になるそうです。今日は夫が家にいるので、ホテルに来て証言してくれました。 <前世(女)> ・「前世も女性でした。19歳のとき恋人が出来ました。両親は反対し、辺鄙なところへ無理やりお嫁に行かせようとしたので、ネズミ捕りの薬を飲んで自殺しました」 <あの世> ・「最初、死んだとは思いませんでした。無理やりお嫁に行かされるのが嫌で、自宅から遠ざかるために一生懸命走りました」 <閻魔様はいなかった> ・「はい、死んだとは思わなかったです。この世とそっくりなので……」 ・「結局、普通の人が行くべきあの世に行ったようですし、閻魔様もいませんでした。けれど、自殺は良くないことだと思います。もう二度と自殺はしません。だってそういうことを忘れられないのは嫌ですから」 <あの世でも中国語で喋った> <あの世でも服は汚れる> <生まれ変わるとき> ・「実は、突然生まれ変わったので経過が思い出せません。自分の手が小さくなったのを見て生まれ変わったんだなと思いました」 <生まれ変わりの村インタビュー> <あの世に物を送ることができるのか?> <この世から服やお金を送られた男性> <今世(男)> ・生まれ変わった彼は現在65歳です。 <前世(女)> ・「18蔡のとき、病気で死にました」 <あの世> ・「自分でお葬式を見てしまい、死んだことを認識しました。あの世には1ヵ月くらいいました。あの世の食べ物は少し大きくて酸っぱかったです」 <スープ飲み場に近づくと自動的に喉が渇く> ・「スープを飲ませる場所がありました。道端に沢山置いてありました」 ・「私は忘却のスープだと知っていたので飲みませんでした」 <あの世には望郷台がある> ・「あの世からこの世を見ることができる場所があります。それは『望郷台』と呼ばれています。でも期限は3日間です。3日を過ぎると、その人は望郷台に入れなくなります」 ・「この世はどういう感じで見えるのですか?」 「映画のスクリーンのように見えます」 <あの世に送金できる> ・「あの世にもお店はありましたか?」 「ありました。買い物もしました。あの世にはお金がありました。この世のものとは違います。紙幣のほかに金属でできているコインもありました。コインの色は白や黄色でした。でもこの世の通貨ではありません」 ・「この世でお金を燃やすと、あの世のお金に換わるのです。家具の絵や写真を燃やせば自然にあの世に現われます」 ・「風景はこの世とそっくりです。でもちょっと不思議に感じたことがありました。昼間は道があるのですが、夜になると道が消えます」 <生まれ変わるとき> ・「やっと、この世に戻ったという感じでした。あの世にいたのは1ヵ月ですが、とても刺激がありました」 <あの世へ物やお金の送り方> <震災の時、僕が実施したこと> ・2011年3月11日の東日本大震災の直後に僕は、プレハブ住宅の写真を燃やして送りました。 <生まれ変わりの村インタビュー> <異性だった前世を覚えていたら?> <女性も好きになる女> <今世(女)> ・生まれ変わった彼女は現在35歳です。結婚して男の子と女の子がいます。 <前世(男)> ・「畑で仕事をしていました。結婚していて子どもは2歳の女の子が1人いました。交通事故で死にました。あの世に6ヵ月間いました」 <あの世> ・「あの世でも死んだときの服装のままでした。沢山の人がいました。みんな今の生活と同じように食事をしていました。私は最初何も食べませんでしたが、少し経つとお腹が空いてきたので食べました。食事を作ってくれる人がいました。おまんじゅう、パンなどです。美味しかったです。お茶は飲まなかったです。疲れたら寝ました。実は1日の区切りははっきりしていません。昼と夜の明るさの差が少ないからです。若くして亡くなった人は元気にあちこち回って、老いた人は1ヵ所にいます。山や川がありました。私は死んでも家族を忘れられないでいました。この世で生活していたところは山が多かったので、あの世でも山に登って、家族を探しました。山に木や草は生えていましたが、太陽はありません。赤ちゃんもいましたが、何と自分で立って歩いていました」 <スープ飲み場は税関のよう> ・「自分の葬式は見ました。遠くでやっている劇のように見えました。まるで映画を見ているような感じです。けれど数日経つと、この世を見ることはできなくなりました」 「スープを見ましたか?」 「生きているとき、スープの話は知っていました。家族に会いたかったので飲みませんでした。勧める人がいました。飲ませるのは空港の税関みたいなところです。本当は飲まないと通れないらしいのですが、私は走って通過できました」 <外国人を見た> ・「あの世の人と話す言葉は中国語でしたか?」 「生きているときと同じ中国語です。たまに外国人もいましたが、彼らと話したことはありませんでしたので、何語を使っていたのかわからないです」 <あの世ではトイレに行く必要がない> ・「トイレはどうでしたか?」 「他の人は行ったかもしれませんが、私はトイレに行った記憶はありません」 「食事はしたのに半年間トイレに行かなかったのですね?」 「とても不思議なんですが、川に入っても水に濡れません」 <生まれ変わるとき> ・「生まれ変わる瞬間は覚えていません。生まれ変わった場所は5キロくらい離れたところです。4歳のとき突然前世を思い出しました」 <生まれ変わりの村の幸福度> <統計データで読み解く生まれ変わり> <98%の人々が「今が幸せ」> ・僕が取材した生まれ変わりの村の人たちは、実に98%の人が「今が幸せだ」と答えました。 <生まれ変わりに関する森田健の仮説> <文化の発展に幸せを感じなかった生まれ変わりの村> ・98%の人が、今が幸せだと思っているので、より快適な住居を目指す必要を感じないのです。 ・生まれ変わりの村に行くと、その失ったものが残っているような気がするのです。 <悟りについての森田健の仮説> <悟るために> ・もしも、神がいるとすれば、なぜ今、スープの情報を公開したのでしょうか。 僕の大胆な仮説を述べさせてもらいます。 それは人類が悟るためです。 <悟っていない人は自分の世界を大事にする> ・もしも、あなたがスープを飲んで前世記憶を失っているとすれば、自分が得たものは今世の知識だけです。そのちっぽけな記憶で世界を解釈してしまうのです。 <生まれ変わりの村インタビュー> <男性とお風呂に入って不思議な感情になった男性> <今世(男)> ・生まれ変わった彼は現在40歳です。 <前世(女)> ・「25歳のとき胃の病気で死にました。家で死にました。結婚はしていませんでした」 <あの世> ・「あの世は、生きているときの世界とほとんど同じで、最初死んだとは思いませんでした。パジャマで死んだのですが、気づくとワンピースを着ていました」 「外出できる服に自動的に変えてくれるようですね」 <あの世では病気が治る> ・「病気は治っていました」 ・「旅館のような場所で、みんな一緒に寝ました」「同じ場所でみんなと一緒に食べました。誰が作ったのかは分かりません。粗末な陶器のお椀で食べました」 <あの世でも呼吸する> ・「そういえば、死んだのに呼吸していました」 <あの世にはお酒もある> ・「私はお酒が飲めなかったのであの世でも飲みませんでした。でもみんな楽しそうに酔っていました。今から思えば挑戦してみればよかったです」 <あの世にも時計がある> ・「季節はこの世と同じです。あの世に1年くらいいましたが、雪も降りますし、冬は寒いです」 「時間の感覚はあります。時計がありましたから。壁にかけてある手巻きの時計です」 <あの世で肉体関係はなかった> ・「男性とは友だちとしての交流はありましたが、それ以上の関係、つまり肉体関係になったことはありませんでした。でもこれは私だけの経験なので他の人たちがどうだったかわかりません」 <生まれ変わるとき> ・「いつ前世を思い出したのですか?」 「7歳のときです。突然思い出しました」 <悟りについての森田健の仮説> <悟りとは「腹が減ったら飯を食う」> ・鈴木大拙は悟りに特別なことは必要ないと言っています。腹が減ったら飯を食うという中に悟りが入っているのです。 <悟りとは無意識とふれあうこと> ・鈴木大拙は言います。「意識がつねに無意識と絶え間なく連絡を取っている。無意識なくして意識の活動はあり得ないのである」 <生まれ変わりの村インタビュー> <あの世に動物はいる?> <前世記憶を持って生まれ変わるのは楽しいと言った女性> <今世(女)> ・生まれ変わった彼女は現在45歳です。 <前世(女)> ・「11歳のとき、川で洗濯をしていたら洪水に遭い流されました。死んであの世に行きました。死んだことは分かりました」 <あの世> ・「あの世に行ったら自然にワンピースに着替えていました。あの世には1年いました。スープを飲ませる場面に遭遇しましたが、忘却のスープだと知っていたので飲みませんでした」 <あの世の動物は小さい> <靴の中敷きを作っていた> ・「どんなところで寝たのですか?おおぜいと一緒でしたか?」 「はい、おおぜいの人がいるところでしたが、そのうち自分の居場所を見つけました」 <生まれ変わって感じること> ・「あの世はそれほど悪いところではないのですが、やっぱりこの世もいいと思いました」 <悟りについての森田健の仮説> <在るがままは自分が主役ではない> ・「有りのまま」は川の流れで言えば、流れに逆らってまで自己流で泳ぐような感じです。しかし「在るがまま」は川の流れと共に生きることです。 <幸福はあなたの周りが連れて行ってくれるところ> ・「幸福はあなたが独自で行くとこではなく、あなたの周りが連れて行ってくれるところなのです」 <生まれ変わりの村インタビュー> <もう死ぬのは怖くないと言った女性> <今世(女)> ・生まれ変わった彼女は現在35歳です。 <前世(女)> ・「2番目の女の子を出産するとき、難産で死にました」 <あの世> ・「あの世では沢山の人がスープを飲んでいる場面を見ましたが、そこには行きませんでした。何だか嫌な感じがしたからです」 <スープの管理人はあの世の人> <童話に出てくるような靴が支給される> ・「女の人はほとんど働きません」 ・「長いワンピースです。男性は青色、女性は緑色です。短いズボンをはいていますが、ワンピースに隠れて見えません。なぜかパンツははいていません」 ・「童話に出てくるような先の尖った靴を履いていました。あの世に行ったら自動的に履いていました。紐はありませんでした」 <3日間は飲まず食わず> ・「決まった場所があって、そこではいつでも食べられました。でもあの世の食べ物は私の口には合いませんでしたので、ほとんど食べませんでした。けれど食べなくても体に支障はありませんでした。とは言っても私があの世にいたのは3日間です」 <生まれ変わるとき> ・「実は死んだことは分かりませんでした。出産のあと外に出て、別の村に迷い込んだと思ったのです。死んだことは生まれ変わったことで分かりました」 「えっ、どういうことですか?」 「突然深い穴の中に飛び込んだら、生まれ変わっていました。手が小さくなっていたのです。その瞬間、実はあのとき難産で死んでいたのかもしれないと思い始めました。もちろん、何か変だとは思っていました」 <日本人インタビュー> <日本人も「スープ」を見た> ・「あのスープってすべて忘れさせてくれるすごいスープだね。飲むのが楽しみ」と言うと、係の人がそうだと答えたので、私は飲みたくないと思いました。 ・このほかに、あの世をひと言で言えば、色彩がとても鮮明でした。 <あの世にもお国柄がある> ・もしかするとあの世で出会うスープは、国際的に統一された、前世を忘れるためのアイテムなのかもしれないという可能性が出てきたからです。 <生まれ変わりについての森田健の仮説  スープをめぐる考察> <なぜスープなのか?> ・やはり、前世記憶のキーアイテムはスープのようです。まさかたった1杯のスープが前世のすべてを忘れさせるとは思ってもいませんでした。  でも古代ギリシャでは、魂は転生の前にレーテー川の水を飲まされるため、前世の記憶をなくすのだと信じられていたそうです。もしかしたら、この川の水がスープにあたるのかもしれません。 <スープの情報が広まるとどうなるか?> ・スープの情報が広まることによる最大の変化は、人間自身によるあの世の探査が可能になることだと思います。 <日本人インタビュー> <スープは神社のようなところにある> <今世(女)> ・現在34歳の日本人女性です。会ってインタビューすることができました。 <前世(男)> ・「前世は男性でした。亡くなったときの年齢は30代後半だったと思います。結婚していて家には妻のほかに、娘と息子がいました。家にいるとき心臓発作で死にました。胸が苦しく、『うっ』となったときに、妻が『お、おとうさん!』と言ったのを覚えています」 <あの世> ・彼女の証言は続きます。 「あの世にいると、視力がすごく良くなったかのように明るく鮮やかに見えます。でも、あの世からこの世を見ると、昔のテレビ番組を見るように色が褪せて、画質も粗く見えました。死んだとはいえ体はピンピンしていますし、居心地も良かったので、あの世は割とお気に入りでした」 <神社に似ているスープ飲み場> (ここからは彼女の証言を彼女の側から書きます。) ・スープについてですが、私には「スープ」というよりも「水」に見えました。  そこには、神社で手を洗ったり、口をすすいだりするための水と柄杓、鹿威しのようなものがあり、それを挟んでおばちゃんと談笑しました。スープと言われている液体を配るおばちゃんは、給食当番のような割烹着を着ていました。その後ろには男の人が3人いて何か話していましたが、私はその男の人たちと話はしていません。 <日本人インタビュー> <幾つもの前世> ・現在40歳の女性で名前を並木由紀さんと言います。実際に会ってインタビューすることができました。  この人は幾つもの前世を覚えていました。僕は聞きました。 「前世をいくつか覚えているということですが、直近の前世は?」 「イギリスです。亡くなったのが第2次世界大戦が終わってすぐくらいですね。女性で元々は貴族だったのですが、没落して………」 「そのほかの外国はギリシャ、フランス、オランダなどと聞きましたが」 「まだありますけど」 「日本人だったときの前世を聞かせてください」 ここからは彼女の証言を彼女の側から書きます。 <石田三成の秘書役> ・石田三成の祐筆的な仕事をしていたようです。 <あの世に裁判官はいません> ・私は『生まれ変わりの村①』で森田さんを知りましたが、これを読んだときは、非常に大きな共感を覚えました。特に「生まれ変わりに因果応報はない」という点は、私も強く感じました。あの世には裁判官はいません。しかし、だからこそこの世でちゃんと生きなければならないと、改めて思うのです。 <前世の誰でも思い出すことができる> ・並木由紀さんは前世記憶は誰でも思い出すことができるとして、現在、前世記憶を呼び出すセラピストをしています。 <スープを飲んでも前世で得た才能は消えない> <前世で身につけた才能技術は継承される> ・「先ほどもお話ししたとおり、前世で身につけた技術というのは、生まれ変わっても受け継がれていきます。皆さんも、これまで特に習ったこともないのに、なぜか上手にできてしまうことはないでしょうか? それは、おそらく前世で見につけた技術です。 <前世に対する問いを持つだけで思いもよらぬことが起こる> ・「重力場」という単語を聞いたことはあると思います。アインシュタインは「場」の考え方を物理学に取り入れました。月が地球を回っているのは空間が溝のようになっていると解釈したのです。方程式が原因ではなく、溝が原因であって、方程式は単に結果だというわけです。 ・場は問われた結果として呼ばれて来るものですが、無意識の産物です。なぜなら、僕たちの意識では掴めない世界だからです。これを知っているだけで運を上げることができます。  この本では前世記憶を扱っています。これを「場」の考え方に当てはめると人生の可能性を広げることができると思います。  意識は「場」を引き寄せるのではないかという仮説を書きました。 <著者プロフィール  森田健(もりた・けん)> ・没個性で生きようと思って入った富士通では、予想に反して仕事が面白くバリバリ働く。父が7億円の借金の保証人になり家屋敷等すべて失う。資産ゼロ、貯金ゼロ、現金ゼロならまだしも多額の借金が残っているのに以前より自由な気持ちで生きる。26歳でIT会社を設立し、43歳で不思議研究所を始動。フラフラと世界を回る。アメリカのモンロー研究所では対外離脱し、異次元空間に隠された手紙を読み、正しいことが判明して驚かれる。内モンゴルではお酒が無限にあふれ出るとっくり現象に遭遇。チベットでは精霊の姉妹と対面。フィリピンではお尻から入れた金属破片をおヘソから取り出すという心霊治療検証実験で、アナルに太い手を深々と突っ込まれ出し入れ、絶叫で50メートル先にいた人が飛んでくる。ブラジルでは憑依された医者に腕を麻酔無しで15センチ切る特異外科治療をしてもらう。痛みは無く、交通事故の後遺症は消えたが、傷跡は今も大きく残る。仙人の教えである「為さずして為す」が無意識と繋がる原因で、神と共に生きることだと思い、在るがままに調査を続ける中で、偶然に生まれ変わりの村と遭遇。流れで何の準備も無く64歳で初めて作詞作曲。  これからの予定:無意識にお任せなので手値は白紙。ムラッと来ることしかやらない。 <生まれ変わりの村関連書籍> <「生まれ変わりの村①」> ・生まれ変わりの村に行ったとき最初の質問が、死んだときの状況です。死ぬときの人生のパノラマを見たか、今までそう教えられてきたからです。  9歳で狼に食べられ、一度牛に生まれ変わり、再び人間に生まれ変わった人も登場します。麻薬の売人だった時、銃殺され、その後の人生も出てきます。孫と同じ中学に通った人もいます。あの世は充実しているので、お盆に呼び出すなと言った人もいます。自分を殺した母に会いに行った女性も出てきます。隣の家に生まれ変わった人もいます。牛が人間に生まれ変わり、前の飼い主にお礼を言いに行った話まで出てきます。 <「生まれ変わりの村②」> ・最初の証言者は、10年間もあの世にいたのに死んだことを知らなかった女性です。生まれ変わり、今は小学校の教師をしています。  死んだときの母親が臨月で、母親のお腹に飛び込んで、同じ母の子供として生まれた男性が出てきます。お金の問題で親戚に刀で刺し殺された人は生まれ変わり、親戚の男性を憎んでいない話も出てきます。死んでも死なないのだから………と。毛沢東に従軍して手柄を立てたら、最後に毛沢東に殺された人にも会いました。彼は敵に倒されたとして英雄になっているのですが、事実は味方から撃たれたと本人は言っています。毛沢東は彼に政権を牛耳られると思ったらしいのです。死人に口なしの時代は、生まれ変わりが広まれば終わりを告げるかも。 <「生まれ変わりの村③」> ・母が死に、生まれ変わって若い女性として息子の前に現れる話が出てきます。息子は戸惑います。母のイメージとは全然違う、自分より若い母親には会いたくなかったと、悲しそうに語っていました。  足の障害があった人はあの世に行くと治っていたという男性が出てきます。親子とも前世記憶がある人は、血のつながりは感じないが、お互いに尊敬し合う関係だと言いました。病院の集中治療室で死にましたが、死んだとは思わないで病院内を歩いていると、産婦人科にたどり着き、そこで生まれた女性も出てきます。集中治療室と産婦人科の距離は離したほうが良いかもしれません。 <「前世記憶が変えるあなたの運命」> ・これは「生まれ変わりの村①②⓷」を編集した人との対談本です。彼は僕に鋭い質問を浴びせてきます。「神は、なぜ生まれ変わりというシステムを創ったのか」「あの世でこそ、本来の生き方が試される」などの章は、大変に面白いと思います。   

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