既存の国際秩序を毀損することに痛痒を感じないというロシアの国家の体質は、すでに2020年のナゴルノ・カラバフ紛争の時点でその片鱗をのぞかせていた。(4)

大覚醒24 地表を外界から徹底的に切り離す!? 人類を封じ込め、エネルギーを吸い取る、ルシファーのシステムとは?②

他の知的生命体の存在を隠す

 前記事で上げたルシファーのシステムは、とてもよく考えられた収奪システムですが、それが成立するための絶対条件が一つあります。

 それは地球人類を、他の世界から徹底的に切り離すことです。

 地球3次元の世界は、それを含む多次元世界の一部です。3次元の外側に4次元、5次元、6次元・・・の世界があり、霊体としての知的生命体が生きています。これらはお互いに交流可能です。

 同じ3次元の中にも、他の星には他の知的生命体がいます。

 同じ地球の中にも、地表だけでなく、地中の世界に住む巨人たちや、海中にすむクジラ・イルカ、同じく地表に住む樹木たちも知的生命体です。

 しかしこれらの真実は、3次元地球に住む人類たちには知らされていません。

 DSによって、これらの事実は、徹底的に隠されているからです。

 なぜ隠すかって?

 これらの知的生命体は、みな平和で穏やかな、争いのない社会を築き、愛のもとで生活しています。

 それがわかってしまったら、人類の社会が、いかに邪悪でばかげた世界であるかが、ばれてしまうではないですか。

 そんなことになったら「ルシファーのシステム」は一気に崩れ、地上の世界に恒久平和が実現してしまいます。

 DSたちは駆逐され、悪魔たちはエネルギーの供給源を失って、活動を停止してしまいます。

 悪魔たちやその手先のDSたちにとっては、絶対に避けなくてはならない事態です。

 というわけで、DSたちは、地球人類以外の知的生命体の存在を徹底的に隠すのです。

なぜUFOの存在を隠すの?

 たとえばUFOについて考えてみましょう。

 UFOは世界各地で目撃されており、アメリカ政府の情報開示で、アイゼンハワー大統領とレプティリアンとの密約も公表されています。

 しかしいまだに、UFOは存在しないことになっており、目撃証言は削除され、異星人とコンタクトした人が現れると、映画「Men in Black」に出てくるような黒服の人たちにつかまり、記憶を消去されてしまうようです。

 なんでDSは、ここまで執拗に、UFOの存在を隠すのでしょうか。

 異星人との密約がばれるのを恐れているのでしょうか?異星人の持つ科学技術を自らが独占したいのでしょうか?

 それもありますが、最も大きな理由はそれではありません。

 UFOの存在を隠す最大の理由は、もしもUFOの存在を認め、異星人との交流が始まってしまったら、他の惑星の人々が平和に愛のもとで生活しているのがわかってしまい、地球人がいかに狂った考え方の下で、暮らしているかがばれてしまうからです。

 こうなってしまうと、地球でも他の惑星のような恒久平和を実現しようという流れになってしまい、DSにとっては大変困ったことになります。

 地球人に、知的生命体が存在するのが地球だけだと思い込ませ、そこでの生活がすべてであると思わせれば、DSに搾取され、債務を負わされて朝から晩まで働かされる生活が当然であると勘違いさせることができるわけです。

 また、映画や小説・漫画などで「宇宙人が攻めてくる!」と盛んに宣伝しているのは、地球に飛来する他星からの知的生命体が、地球に対して攻撃的であるというイメージを刷り込み、恐れを抱かせ、

 もしも善良な宇宙人がコンタクトをとってきたとしても、ひとびとがそれを拒否して逃げ出すようにするためです。

 自分自身の意志で、他の星の生命体からのコンタクトを拒否させようという作戦です。

 もっともこの地球は、とっくの昔に、邪悪なエイリアンによって征服が完了し、地球人は彼らの餌となっているわけですが・・・。

 それを見かねて、善良な宇宙人が介入しようとしても、勘違いした地球人の自由意志によって介入を拒否されてしまう、というわけです。

人類以外の生命体の隠蔽

 地球以外の星に住む生命体のほかにも、地球の内部の空洞にはアガルタと呼ばれる大陸があり、そこには巨人たちが平和に暮らしています(球体地球の場合)。

 また、海に住むクジラやイルカも、知的生命体で、超音波でお互いに会話をして意思疎通をしています。

 樹木も意志を持った生命体であり、ほんの数百年前には高さ数千メートルを超える樹木がそこら中に存在し、今でもその切り株が各地にのこっています。

 これらはみな、地球人類よりも高度な知性を持ち、平和に暮らしています。

 DSは、アガルタの存在を地理的に封印し、クジラやイルカが知的生命体であることを隠し、樹木には意識があることさえ知らせていません。

 これはもちろん、地球人類を隔離して、他の愛のもとに平和に暮らす知的生命体の存在を知らせないようにしているわけです。

地理的隔離

 現在、北極上空を飛ぶ航空路は存在しません。そこを飛べば、一番近い航路が確保できるときでも、必ず北極上空は迂回させられます。

 南極に関しては、さらに規制が厳しく、南極条約で一般人の南極圏への侵入そのものが禁止されています。

 南極周辺は、各国の軍隊が固めており、船や航空機で強引に近づこうとすると警告を受け、それを無視すると問答無用で撃沈or撃墜されるようです。

 またオーストラリア大陸の南部は6000㎞に及ぶフェンスで隔離され、立ち入り禁止となっています。

 オーストラリア大陸の南岸を航海ないしは航空機で飛ぶことも禁止されています。

 これらはもちろん、これらの場所に、DSにとって知られては困るものがあるからです。

 現在地球は球体とフラットアースの世界線上を行ったり来たりしています。

 どちらの世界線においても、これらの場所には見られては困るものがありますが、その内容は異なっています。

 球体の場合は、北極と南極に巨大な穴があり、それが地下世界アガルタにつながっています。

 アガルタとのアクセスを阻止するため、またそこに入り口があること自体を隠すため、両極への侵入が禁止されているのです。

 南極には巨大ピラミッドが存在し、旧文明の遺跡がたくさん残っています。これを一般の人々の目から隠すため、南極大陸にはそもそも近づくこと自体が、厳しく禁止されています。

 オーストラリアは実は独立した大陸ではなく、南極大陸と陸続きの半島となっています。

 これを隠すために、オーストラリア大陸の南部はフェンスで仕切られ、立ち入り禁止とされており、オーストラリアの南側の南極につながった細長い陸地を隠すため、オーストラリアの南岸は航行禁止となっているのです。

 フラットアースの場合は、オーストラリアについては同じですが、北極と南極については隠したいものが異なっています。

 

 フラットアースの北極には、ホログラム投影装置があります。これによって天蓋に星や月を映写し、星空を演出しているのです。

 この投影装置と、そこから出る光を隠すため、北極へのアクセスは禁止されています。

 またフラットアースの南極は、地表をぐるりと囲む氷の壁となっています。天蓋がこの氷の壁に接続されていますので、南極に到達できれば、天蓋の存在が一発で分かってしまいます。

 またこの氷の壁にはところどころ抜け道があり、そこから天蓋の外に出ることができます。

 天蓋の外には海と、さらに大きないくつかの大陸があります。フラットアースのアガルタは、これらの天蓋の外の大陸の一つとなります。

 それらの南極の氷の外側の大陸では、巨人たちや人間たちが、平和で幸せに暮らしています。

 もちろんその外の世界にはさらに大きな天蓋がかぶさり、何重にも同じような構造が続いています。

 DSは、この世界の外の世界があることを、そこには人間や巨人たちが、幸せに暮らしていることを、知られては困るので、南極エリアは立ち入り禁止になっている、というわけです。

真実の歴史の隠蔽

 公式には、人類の歴史は数千年前から始まり、現文明まで続いていることになっています。

 しかし実際には、地球人類の歴史は数億年にのぼり、その間何度も文明の興隆と滅亡が繰り返されています。

 文明の担い手も、人類だったり、爬虫類人だったり、三つ目人だったり、巨人だったり、妖精や小人族だったりしていて、それらの存在たちが共存している時代も長く続いていました。

 ここ数百年の間でも、つい200年前に起きたマッドフラッドによって、フリーエネルギーを擁し、巨人と共存していたタルタリア文明が滅亡したことは、このブログの他の記事で紹介させていただきました。

shunsasahara.com

 これらの文明が存在していたことはDSによって隠蔽され、全くなかったことになっています。

 なぜDSはこれらの旧文明の存在を隠すのでしょうか?あったことはとりあえず知らせてもいいのに?なんて思ってことはありませんか。

 人間に限らず、一般的に魂は、自由意志による現実化能力をもっています。

 これによって、想像しうるもの、できるとわかっているものは、あっという間に作り上げてしまうのです。

 逆に想像できないもの、できるかどうかわからないものは、なかなか作ることができません。

 

 もしもタルタリアの存在がみなに知られていて、そこで使われていたフリーエネルギーの原理が残っていれば、人類はあっという間にフリーエネルギーを復元してしまうでしょう。

 原理が書き残されていなくても、人々の記憶にそういうものがあったことが刻まれていれば、フリーエネルギーが可能であることを確信している人類は、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、やはりそれを復元してしまうでしょう。

 もちろんタルタリア時代に、ひとびとが平和に仲良く暮らしていたことが知れ渡れば、人類はあっという間に平和で仲良く暮らせる世界を作り上げてしまうでしょう。

 これはDSにとっては大変困ったことになります。

 そのためDSは、旧世界の文明については存在そのものを隠蔽し、なかったことにして、うその歴史を流布しているのです。

 旧文明の隠蔽以外にも、歴史の教科書はちょこちょこ改竄されています。

 登場人物や、事実関係は大体そのままなのですが、歴史的評価が逆転していることが多いです。

 DSの支配を強化する行為をした人物は英雄として評価され、DSの支配に気づきそれを打破しようとした人物は、世界征服を企てた独裁者として記述されていることがほとんどです。

 歴史的な善悪が完全に逆転させられている、というわけです。

多次元世界の隠蔽

 DSの地球切り離し工作の最たるものは、多次元世界の隠蔽です。

 人間は永遠の魂を持ち、多次元世界と3次元世界の間で転生輪廻を繰り返しています。

 多次元世界には霊体としての知的生命体が存在し、思いによってそれらの存在と自在に意思の疎通を図ることができます。

 それぞれの魂は自由意志を持ち、自在に世界を創造して世界線の転移を行うことができます。

 しかし、こんなことを知られてしまったら、支配も何もあったものではありません。

 DSは、魂の存在自体を隠蔽し、それが永遠であることを隠蔽し、多次元世界の存在を隠蔽し、霊的存在を隠蔽し・・・なんて形で、ありとあらゆる目に見えない存在を隠蔽していることは、このシリーズの記事で繰り返し述べたとおりです。

すべてはルシファーのシステムの維持のため

 DSやその背後にいる悪魔たちが、地球での支配を維持するためには、その支配が正当であると、われわれに勘違いさせる必要があります。

 最も手っ取り早いのは、人類が生きていくためにはこうするしかないと思わせることです。

 そのためには、これ以外のシステムのもとに、幸せに暮らす存在たちがいることは、絶対に知られてはならないのです。

 もしも知られてしまったら、地球の人々はDS支配のおかしさに気づき、それを脱して、平和で幸せに暮らす社会を作り上げてしまうでしょう。

 ルシファーのシステムは一瞬にして瓦解し、悪魔たちは活動を停止してしまいます。

 そのために、彼らは執拗に、命を懸けて、われわれに、他の知的生命体の存在を知られることのないよう、血みどろの工作をしている、というわけです。

(2021/11/30)

『誰もが知りたいQアノンの正体』

みんな大好き陰謀論Ⅱ

内藤陽介  ビジネス社  2021/5/25

<Qアノンとは?>

・ネット上でトランプが悪の組織のディープステイト(闇の政府)と戦っていると情報を流している大本。そもそも日本の2チャンネルの影響を受けて米国でスタートした4チャンネルから別れた8チャンネルで登場したQであった。ハンドルネームQの投稿が拡散されて大きなQアノン現象を生み出したのだ。

 Qアノンの主張によると、この世界は悪魔崇拝者による国際的な秘密結社によって支配されている。国際的な秘密結社はディープステイトやカバール(陰謀団)の強い影響下にある。彼らは合衆国を含め、基本的にすべての有力政治家、メディア、ハリウッドをコントロールしているが、その存在は隠蔽されている。ディープステイトについて従来は多くのことが秘匿されていたのだが、トランプが2016年の大統領選挙で勝利したことで、闇の組織ディープステイトの存在が広く世間に知られるようになった。トランプは、まさしくディープステイトと戦うために大統領になったのだ、という。

<決め手は集計ソフト・ドミニオン>

・米国の大統領選挙後まもない2020年末から2021年初めにかけて、こんな感じのツイートが一部のネット界隈を賑わせました。

 

 加藤清隆(文化人放送局MC) 2020年11月17日

 今回もし米大統領選で“大逆転”が起きるとしたら、決め手は集計ソフト・ドミニオンのフランクフルト下にあるサーバーを米軍が急襲し、押収したこと。これで不正の全容が判明する。12年前から計画されていたとされ、オバマ氏らが事情聴取を受ける可能性も。また中国絡みではバイデン候補の聴取があるかも。

 ツイート主は、大手通信社で米国特派員や政治部長、解説委員などを歴任したジャーナリストで、他にも、作家の百田尚樹氏ら「保守系」とされる言論人が似たような内容のツイートを盛んに行っていました。

・もちろん、このジャーナリストがツイートしたような内容の事件は、実際には起きていません(少なくとも、実際にそうした事件が起きた確たる証拠は現在まで報告されていません)。

 端的に言ってしまえば、単なるガセネタだったわけで、彼らが拡散しようとした「フランクフルト奇襲作戦」は、ごく一部の人々を除き、日本社会の大半からはほとんど相手にされずに終わりました。そもそも、そうした話が一部のネット界隈で話題になっていたことさえ知らないという人の方が多数派でしょう。

・さて、前作『みんな大好き陰謀論』がおかげさまで好評をいただいたことを踏まえ、今回、その続編を刊行することになりました。当初の企画は、前作で取り上げたユダヤ陰謀論以外のさまざまな陰謀論を俎上に載せるつもりでいたのですが、昨年秋以降の情勢を鑑み、今回は、昨年の大統領選挙をめぐって流布したガセネタの元になっている陰謀論、なかでも、Qアノンと「ディープステイト」の問題点に、歴史的・宗教的な背景も踏まえて、じっくりと考えてみることにしました。

<ドイツ・フランクフルトのサーバーを米軍が急襲 ⁉>

・すでに知られているように、国防総省は、CIAがフランクフルトで運営しているサーバ・ファーム(サーバが設置された施設)に奇襲作戦を仕掛けた。CIAが2020年の選挙に介入したこと(つまりドミニオン投票機械を使って選挙結果を不正操作するバック・ドア)を示す確たる証拠が保管されたサーバを保護するためだった。

・「陰謀論」;集計マシーン製造企業ドミニオン社が票を不正操作したためにトランプが負けた!

<トランプ敗北の裏にドミニオン社の陰謀 ⁉>

・日本では、選挙用機材を独占的に提供しているムサシの陰謀がささやかれます。これについては拙著『みんな大好き陰謀論』の冒頭で触れましたが、その北米版がドミニオン社です。

・「陰謀論」;ドミニオン社製品で使用される票読み取りソフトは、スマートマティック社の提供による。スマートマティック社の会長、ピーター・ネッフェンジャーはバイデン陣営のボランティアをしており、政権移行チームのメンバーにもなった。ドミニオン社自体は無実だが、同社の関知しないところで、製品のソフトを通じてバイデンとつながりの深い人物が票を操ったのだ。

<投票数が合わない ⁉ デマは世界を駆け巡る>

デマ1;ミシガン州の19の選挙区では投票率が100パーセントを超えた。

デマ2;ウイスコンシン州の登録有権者は312万9000人なのに、投票数が323万9920人あった。

デマ3;デトロイトの開票所では、早朝、大量の票が運び込まれていた。

デマ4;ミシガン州の郵便投票の中には死者1万人が含まれている。

デマ5;有権者名簿は改竄されている。

<連邦議事堂侵入事件は米国の国体をゆるがす大事件>

<君にもなれるQアノン>

<Qアノンとは何か?>

・ブレナンが厳しい8chan批判を展開している最大の理由は、この掲示板でのハンドルネーム“Q”の投稿がQアノン現象を引き起こしてきたことにあります。

<Qアノン以前のアノニマス>

・ところで、匿名掲示板を積極的に利用している人たちの間では、“情報の自由”は絶対に侵害してはならないとする価値観が多数派です。

<Qアノンの主張>

・Qアノンに話を戻します。「Qクリアランスの匿名投稿者」としてのQアノンは、政府高官からのリーク情報であることを匂わせるネーミングです。

<Qアノンの主張(まとめ)>

・世界は悪魔崇拝者による国際的な秘密結社によって支配されている。この国際的な秘密結社はディープステイト(闇の政府)やカバール(陰謀団)の強い影響下にある。彼らは合衆国政府を含め、基本的にすべての有力政治家、メディア、ハリウッドをコントロールしているが、その存在は隠蔽されている。

 彼らはグローバリストであって、“グローバリスト”は中国を新たな世界覇権国とした“ニュー・ワールド・オーダー(新世界秩序)”の構築を目標としており、その中核は、世界の金融資本と原子力産業を支配しているロスチャイルド家で、石油産業を支配するロックフェラー家と対立したが、ロックフェラー家は戦いに負けた。

 ロスチャイルド家とサウード家、ソロス家が結び付いており、彼らはクリントン一味と米国のディープステイトを動かして、米国を支配している。また、ロスチャイルド家、ソロス家、クリントン一味は悪魔崇拝のサタニストで小児性愛者だ。小児性愛者たちのネットワークには米国のエリート層も組み込まれている。

 ディープステイトについて、従来は多くのことが秘匿されていたのだが、ドナルド・トランプは、この悪行を熟知しており、彼が2016年の大統領選挙で勝利したことで、闇の組織ディープステイトの存在が広く世間に知られるようになった。

 トランプは、まさしくディープステイトと戦うために大統領になったのだ。

 ディープステイトはトランプが計画している報復の日「嵐」を警戒している。「嵐」によって隠された真相が明らかになり、秘密結社のメンバーが大量に逮捕されるだろう。

 ディープステイト側はそれを阻止するため、死に物狂いでトランプの再選を阻止し、あらゆる不正を駆使してバイデン政権を誕生させた。

・心ある愛国者Qアノンは、米国と世界の現状に危機感と正義感を持ち、機密情報にアクセスすることできる立場を活用して、世界の秘密を暴露し、人々の覚醒を促している………Qアノン信奉者はそう信じています。

「Qアノンが悪を暴いてくれた。もう騙されない。倒すべき敵はディープステイト。自分たちはトランプ親分と一緒にクリントン一味と戦うのだ。さあ立ち上がろう」

 そして、負けるはずのないトランプが大統領選に負け、「不正」に憤った人々が実際に立ち上がってしまったというのが、連邦議事堂に侵入するなどの問題を引き起こしているQアノン現象の基本的な構造です。

<ゲーム感覚で信者を誘導>

<ネット時代ならではのカルト>

・20年前、30年前のネットやウェブ端末が今ほど普及していなかった時代であれば、Qアノンもごくごく限られた少数のマイナーなカルトで終わったかもしれません。

 しかし、今や誰もがスマホやパソコンを持つ時代、そしてネット環境の整備によって、情報の発信・拡散が容易になりました。

<混ぜるなキケン! 陰謀の元はひとつじゃない>

・しかし、この人の他の発言が異様です。

「この世界を支配しているネットワークの背後にあるグループのうちの一つはイエズス会であり、他にもいくつかのグループがあるのです。それらの中の一つのグループは、ヒト科ではあるが、人類ではない者たちのグループです。………彼らは氷河期の初期に地球で強い力を有してしました。………彼らは人類の女性との交配で子孫を作ることができますが、繁殖力は強くありません。私たちは秘密にされている世界、秘密結社による世界に住んでいます。しかし、それは公になっていません」

「世界銀行法務部の弁護士」という肩書に騙されてはいけません。私物化したエリートの腐敗を暴くという話、大いに期待できるかと思ったら、「ヒト科ではあるが、人類ではない者たち云々」ですから、この人は精神に異常をきたしてクビになったのが真相ではないでしょうか。

 Qアノンは「地球は、実はレプティリアン(爬虫類人)に支配されている」などの従来のオカルト思想とも融合しつつあるようです。

<ダメダメのサウード家に世界を支配する力はない>

・Qアノン界隈の言う「ロスチャイルド家・サウード家・ソロス家が世界を支配している」も怪しいフレーズです。

「ロスチャイルドの陰謀」については前著『みんな大好き陰謀論』で詳述しましたので、そちらを参照していただきたく思いますが、Qアノンは新しいだけであって古典的陰謀論ではあまり聞かなかったサウジアラビアのサウード家が登場しています。

<ソロス家=ジョージ・ソロス一代>

・ソロスはたしかに莫大な富を持つ資産家ですが、ソロスの一族が政治の世界で大きな勢力となっている事実は、今のところありません。

<Qアノン前史――保守系ネットメディアの曙>

<「オルタナ・ライト」の誕生>

<レッド・ピラー論:少数の覚醒した者のみが“真実”を知り、“嘘の世界”と戦う>

・いずれにせよ、ごく少数の覚醒した者のみが“真実”を知り、“嘘の世界”と戦うのだというレッド・ピラー論が、Qアノンに限らずアノニマス/アノン系の陰謀論が拡散していくうえでの土壌を醸成する一端を担ったということには留意しておくべきです。

<ピザ店はつらいよ――陰謀論のとばっちり>

・「陰謀論」;ワシントンDCのピザ店、〇〇(註;当ブログ修正)の地下室で、悪魔崇拝の儀式が行われたり、幼児売春の拠点になっている。

・ちなみに、全米行方不明・非搾取児童センターが行った児童が行方不明になる原因についての調査によると、自発的な「家出」が最も多く、二番目は「家族による誘拐」、つまり離婚後、親権が認められなかった方の親が連れ去ってしまうケースで、家族以外による児童売買春強要や身代金目的など、明確に誘拐と確認された事例は少数派です。

・たとえば、テネシー州では、2020年秋から「ボランティア・ストロング」と銘打って行方不明となった子供(18歳未満)たちの捜索・救出キャンペーンを展開し、州全域で240人の行方不明の子供を特定しました。そして、2021年1月から救出を開始した結果、同年3月5日までの2ヵ月間で150人を発見しています。

 当局の話では、救出に至るまでの状況は子供によってさまざまで、自分の意思で家出した子、別の家族と生活していた子、虐待や搾取を受けていた子などがいましたが、人身売買の被害者と見られる子は5人でした。

 150人中5人という数字をどう考えるかは人それぞれでしょうが、少なくとも、行方不明になった子供のうち、人身売買の被害者が多数派でないことだけは事実です。

<政府の陰謀を言い出した元祖、インフォウォーズ>

・ピザゲート事件を広めたのはインフォウォーズです。インフォウォーズは、1999年にアレックス・ジョーンズが設立しました。ジョーンズは1974年、テキサス州ダラス生まれ、彼が司会を務めるラジオトーク番組アレックス・ジョーンズ・ショーは全国に中継されています。

<ジョーンズ、9.11米国同時多発テロを予言?>

・9.11同時多発テロ事件は、オサマ・ビン・ラディンを首謀者とするアルカイダの犯行ということが明らかになっており、米国の軍産複合体の関与も否定されていますので、自作自演説というジョーンズの主張は事実と異なるものの、とにもかくにもテロ事件が発生したことでジョーンズはテロを予言したとして、事件後、いちはやく時の人になります。

<ジョーンズの主張――左右を分けるのは時代遅れ>

・ところで、オルト・ライト/オルタナ・ライトは“ライト”である限り、既存の政治的な物差しでは“右派”に分類されます。当然、アレックス・ジョーンズとインフォウォーズもそこに分類されるわけですが、ジョーンズ本人は、そもそも右翼対左翼という二分法そのものが、支配者が人民を分断統治するために生み出した虚構であって、すでに時代遅れになっていると主張しています。

<ジョーンズの批判――リベラルはナチスと同じ>

<陰謀論の素地にエプスタイン事件>

・ヘッジファンドの運用で資産を築いた億万長者のジェフリー・エプスタインが2019年8月、自殺体で発見され、他殺ではないかなどと憶測を呼んでいます。しかし、彼がマスコミを騒がせたのはこのときが初めてではありません。2008年に小児性愛で逮捕され、実際に有罪となって収監されたことがありました。以前から小児性愛の疑いを持たれていたのですが、告発で明らかになったのです。

<ピザ店に地下室はなかった>

・何度でも繰り返しますが、陰謀論を信じるか信じないかは各自の勝手です。また、娯楽としての陰謀論は、小説や映画の魅力的なプロットになることもあるでしょう。事実無根の噂が広がれば名誉棄損で訴えられ、裁判で賠償金の支払いを命じられることもありますが、それだけなら所詮は金を払えば済む話です。

 しかし、免疫のない人にいきなり陰謀論を吹き込んでしまうと、それを事実だと信じ込んで、怒りにまかせて行動に移してしまう場合があるので厄介です。

<陰謀論は止まらない>

<根拠のないデマ>

・ピザゲート事件は一件落着かと思いきや、その後も事件への言及は止まりません。それも、濡れ衣であっとする訂正記事ではなく、ピザ店が人身売買の巣窟であるという陰謀論のほうです。そのため、Qアノン信奉者にはピザゲート事件を本当にあったこととして書き込みをする人がいまだに少なくありません。

<トランプ政権発足>

・さて、前章まで見てきたように2016年の大統領選挙では、反リベラル、反ヒラリー、反民主党の文脈から、オルト・ライト/オルタナ・ライトの支持がトランプに集まりました。

<Qアノン誕生――「嵐の前の静けさ」>

・ここまでの前史があって、いよいよQアノンが登場してきます。2017年10月28日、ハンドルネーム「Qクリアランスの愛国者」のユーザーが画像掲示板4chanに現れました。

 第2章で述べたように、Qクリアランスとは最高ランクの機密情報にアクセスできる権限を持った人による内部告発を示唆する名称です。最初は「愛国者」と名乗っていましたが、後に「アノニマス」→「アノン」と名乗るようになります。

<米国の死刑事情>

・米国でも死刑をめぐって議論があり、1972年に連邦最高裁判所が連邦と州の両方において違法と判断しました。しかし1976年、同裁判所は複数の州で死刑の復活を認めます。さらに1988年には、政府が連邦(全国)レベルでの死刑を可能にする法律が成立して現在にいたっています。

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