大本の聖典『霊界物語』にもほとんど同じ「猩々姫」のエピソードがある。違いは結末で、半人半獣の赤子は引き裂かれそうになるが、最終的には絞殺され、姫は入水して死ぬ。(15)
・今から千数百万年前に、金星からサナート・クマラを長とする一団が地球の高位メンタル界にやってきたといわれる。神智学ではこのサナート・クマラを至高の存在と決めていた。サナート・クマラは、ほんらい単純素朴な人類に精神的な知恵を授け、その結果として人類は、わざわざ自分の中に罪を捜し求める努力をさせられる破目になり、極限まで狭い宇宙、狭い階層に閉じ込められて生きてきたのである。こうしたことが原因で、サナート・クマラは処刑され、今はすでに存在していない。魔術の世界がシャンバラに注目し始めたのは比較的最近のことだが、神智学が語るシャンバラの王サナート・クマラが存在しない以上、その力を得ることはありえない。
<七界>
・太陽系の内宇宙は七種の次元空間で構成されているとする体験的に検証された宇宙構造論。図においては、下方から物質界(エーテル界)、アストラル界、メンタル界、ブッディ界、アートマ界、モナド界、神界と名付けられており、ヨーガ、仏教、ユダヤ密教等さまざまな秘教体系における記述は非常に類似しており、普遍性があると考えてよい。一般的な七界図においては上部ほど次元が高くなるが、じっさいには意識空間のより内側に入り込む体験となる。各界は振動数による磁場の違いとして境界を持っており、ちょうど液体と気体との関係同様同じ物質でも境界を超えると別の性質を持つと考える。
・重要なことは、人間がこの太陽系七界に対応するすべての次元の物質から構成された多次元同時存在として秘教では捉えていることである。
したがって人間は最も振動数の高い神と交流することができるのみならず、もともと神なのである――というのが秘教の根本的理論である。同時に人間は最終的にこの内宇宙空間を繋ぎ、天(神)のエネルギーを地上に具体化するための媒体であるとする人間観も生じる。これらの多数の階層における人間は、一般的にバラバラで統一されていない(例/頭と体が一致しない=メンタル~物質体間の連動がない)。これが完全に統一された状態を軸線が通ると称し、人間がほんらいの機能を発揮する第一段階であるいと、神文学等の新しい秘教研究者は捉えている。
『2011年からの正しい生き方』
天災、人災などの大激変が予想される今後数年間の対処法が分かった
船井幸雄 ヒカルランド 2011/1/10
<11月15日の私の発信文「日本の社会、経済はこうなりそうだ」>
・長年、経営コンサルタントと経営者を業としてきましたので私は、未来予測はもとより、もっとも難しいはずの近未来予測も上手なほうだと思います。
それらは、400冊を超える拙著を調べますと90数%以上の確率で当たっていることからでも分かります。
この日の発信文では常識的に考えて、これから10年間ぐらいの日本の社会経済について予測してみました。
これは、すごく人気のあった発信文でアクセス数が一挙に何倍にもなりました。それもかなり続きました。
<景気はよくならず資本主義は崩れざるをえないだろう>
・私は、経営の専門家です。前書きで述べたように大きな社会予測、経済予測を含めて過去40年以上も90数%は未来予測を当ててきました。というより、ほとんど外しませんでした。それは400冊余の私の著書を調べてもらいますとよくお分りいただけると思います。
なぜなら、近未来が正しく分からないと経営コンサルタントの仕事などできないからです。私の、その予測能力を調べて論評してくれた第三者の著書もすでに何冊かでていますよ。
<「東京壊滅説」が波紋を呼んでしまった。本音が伝わる「ミロクの世」へ>
・さて、2010年の7月と8月に私は、自分のホームページ上で、いささかショッキングな記事「東京壊滅説」を書きました。複数の情報源から入ってきたので、これは伝えておかなければいけないな、と思って書いたのですが、波紋を呼んでしまったようです。
実際には恐れたようなことが起きなかったのは幸いです。しかし、聖書の暗号や日月神示に照らし合わせても近未来予測としては東京に災難が起きる可能性を否定することはできません。
・「東京壊滅説」をあえて書いた根拠としては船瀬俊介さんの「東京の超高層ビルに巨大地震が起こったら」と題するレポートがありました。船瀬さんは、巨大地震のさいに予想される液状化現象が首都圏のビルを襲うとどうなるのかをシミュレーションしています。
・日月神示で思いだすのは、
「江戸が元のすすき原になる日近づいたぞ」
「江戸は人民すめん様な時が一度は来るぞ」
「江戸と申すのは東京ばかりでないぞ。今のような都会みなエド(穢土)であるぞ。江戸はどうしても火の海ぞ」という警告があることです。
・コルマンインデックスの研究家である高島安司さんは、最初は東京がぺしゃんこのようなところまで落ちて、それから立ち上がるだろう、との予測をしていたようです。彼は、いくつもの信頼できる未来予測法を研究・分析している予測の研究家ですが、彼によりますと資本主義システムのように壊れるものは壊れるが、新たな自律的自給自足経済圏のようなものがあちこちに立ち上がることで、上手に破壊と再生が入れ替わるという結論に至ったと言っています。
『ミロクの暗号』
日月神示と出雲・伊勢・シュメールで読み解く日本人の使命
中矢伸一 徳間書店 2012/1/19
・自分がオラクルであることを思い出すだけでいい
<オラクル(覚醒した者)>
・オラクルであるということは単に超能力がつかえたり預言したりできるということではありません。それは宇宙の中心とつながる方法を知っていること。いつでもそこにいけるということです。
<日本人が3分の1に淘汰されるという衝撃予言>
・「いずれは日本人が3分の1になる時代が来る」と言っていたというのです。その大淘汰の時は徐々ではなく突如としてやって来るそうです。そして、「生き残った人たちが昨日までと打って変わって凄まじい光景を見て、自分が生き残ったことを後悔する日がある」と、間違いなく聞いたそうです。
・日月神示には「何もかも3分の1になる」という警告が「たとえではないぞ」という言葉とともに、何度も出てきます。比喩とかたとえ話ではなく突如として、それこそ1日か一晩くらいの短時間に大淘汰が行われ、完了する。そんな凄まじい淘汰の原因は何なのか分かりません。
『姫神の本』 聖なるヒメと巫女の霊力
学研マーケティング 2007/8
<中山みき 天理教教祖>
<世界創造神の憑依により「陽気ぐらし」の理想を説く>
・天保9年(1838)、中山みきは長男・秀司の足の痛みを治すために、修験者の中野市兵衛を招いた。だが、加持台役が不在だったため、みずから加持台となって御幣を手にし、寄加持をしているうちに、神憑りとなった。「我は天の将軍である。元の神・実の神である。この屋敷(中山家)に因縁あり。このたび世界一列をたすけるために天降った。みきを神の社に貰い受けたい」
ふだんのみきとはまったく異なる、神々しい威厳に満ちた声であったという。
・また、みきに入り込んだ神は、世界の創造神で人類を守護しているとされ、親神(天理王命(てんりおうのみこと))と称される。
・以後、みきは家財などを貧窮者にどんどんほどこしたため、中山家は世間的には没落の一途をたどり、資産はほとんど底をついた、みきは狐に憑かれておかしくなったとみられていたほどである。しかし61歳の時に、「帯屋許し」と呼ばれる、お産に関する呪術的な安産の助けを行ったのを手はじめに、安産と病気治しの生き神として評判になった。
・慶応3年(1867)、側近らによって、神祇管領の吉田家から布教の免許を受けたが、明治維新後は正式に認可されるまで、明治政府により邪教として扱われ、前後18回も検挙されるなど、弾圧をこうむった。みきは高齢であったにもかかわらず、警察で虐待や拷問を受けたが、彼らを非難することは一度もなかったという。
・晩年は、親神の啓示とされる『みかぐらうた』『おふでさき』などを著し、人間世界の創造を説いた神話『こふき』(泥海古記)をまとめ、中山家の土地の一点を、親神が鎮まる「ぢば」(世界人類の発祥の地とされる)と定め、そこに人類救済のシンボルである「かんろだい」の建設を計画した。
<出口なお 大本教開祖>
<世界の立替え立直しを啓示した膨大な「お筆先」を残す>
・出口なおが、明治25年(1892)旧正月5日、京都府綾部の自宅で突然、激しい帰神状態となって発した神示(「初発の筆先」)のはじめである。艮の金神(国常立尊)がなおに神憑り、世界の「立替え立直し」と、理想世界の実現を啓示した宣言というべきものであり、これによって大本教がはじまった。
この年の元旦の夜から前兆はあった。霊夢が毎夜続いていた。初発の神示が降りてからは、昼夜を分かたず帰神状態となり、13日間、食事をとることもできなかった。
・明治26年、綾部で原因不明の火事が相次いだ。おりもおり、なおは神憑って、「今のうちに改心いたさねば、どこに飛び火がいたそうも知れんぞよ」と大声で叫んでいた。そのため、放火の疑いをかけられ、警察署に留置されて、40日も座敷牢に閉じ込められてしまったのである。
<大本教が国家に弾圧されたのは、なおの昇天後である>
・すると艮の金神は、「なおよ、筆で書かすから、筆をとれ」と伝えた。なおは困惑した。文字を書けなかったからだ。しかし艮の金神は、「お前が書くのではない。神が書かすのである」と言う。なおはなにかを書きたい衝動にかられた。そして、座敷牢の床に落ちていた古釘を手にすると、その柱に文字を書きつけていたのである。
・そのうちに放火犯が逮捕され、疑いが晴れたなおは、出牢後、堰を切ったようにお筆先をはじめるのである。以後、神の言葉が原則として文字によって伝達されることになり、半紙で5万枚以上といわれる膨大なお筆先は、後年、娘婿の出口王仁三郎によってまとめられ、『大本神論』として発表された。
『王仁三郎の霊界物語大預言』
富士山大爆発とミロク神人種誕生の神ドラマ
海野光彦 徳間書店 1995/11
<ミロク神人種だけが「黄金のそりはし」を渡る!>
・国祖、国常立命は、太古の昔、地球主宰神の位についていたが、悪魔の謀議によって艮(とどめ)の地である日本列島に押し込められた・・・。では元の地球主宰神・国常立命の本拠地はどこにあったのか。
実はそれを解くヒントが『霊界物語』冒頭にのっている。
次に紹介する黄金のそり橋だ。
・黄金のそり橋は、太古の昔、亜熱帯の中央アジア・ゴビ海に浮かぶ白島にかかっていた。造り上げたのは、太古の地球主宰神サナート=クメラだ。サナート=クメラは、国常立命の別名に違いない。
黄金のそり橋のかかる白島には、地球主宰神の黄金宮殿が澄みわたった青空にひときわ美しく輝いていた。
・そうしてこの橋を渡ると直に自分は、エルサレムの聖地に着いた。この聖地には黄金と瑠璃(めのう)とかいう宝の珠玉をもって雄大な、とても形容できない大神の宮殿が造られている。(霊界物語第1巻より)
・この神都の現界への移写が、かってゴビ海に浮かぶ『白島』に現れていた。
地球主宰神・国常立命が納める黄金の神都から数多くの『ミロク神人種』が世界各地に旅立っていった。
・日月神示やヒマラヤのミロク神人種が示すように原水爆の高熱やマイナス数十度の酷寒でも耐える超人体を保有する神人が日本を始め、世界各地に渡り、万物調和の理想郷すなわち『ミロクの世』を築いていたのだ。
それが世界各地で潜伏する悪神の決起で灰と帰し、世界が泥海になったことが『霊界物語』に書かれている。
・しかし、王仁三郎が死をかけて、大日本帝国政府と戦い、厳しい特高警察の目をかいくぐって口述筆記した『霊界物語』は、世紀末、各種の予言の中でひときわ異彩を放っている。
・核の炎、核の冬、恐るべき極反転に伴う大地殻変動に負けないミロク神人種が21世紀に日本を中心に誕生することが『霊界物語』には秘められていたのだ。
・彼らだけが鶴仙に乗り、輝く肉体を霊化させ、『黄金のそり橋』を渡り、国常立命の治める神界の大都に結集することができる。
<『霊界物語』はテレポートと魂の旅行で作られた>
・それにしても『霊界物語』はあらゆる点で人間の常識を超えている。
最初に脅かされることは、口述筆記の驚異はスピードである。一巻をわずか3日で書き上げている。81巻、83冊からなる『霊界物語』に集大成していくが、最初から最後まで口述のスピードは変わらなかった。
・原稿用紙にして約10万枚でひとまず完成するが、王仁三郎は全120巻を予定していた。だから3分の2で彼は口述を終わったことになる。しかも、筆記中に王仁三郎は一冊の参考書も見なかった。
・ゴロリと横になって少しイビキをかいたかと思うと、王仁三郎の口から真珠のきらめきのごとき不思議な物語が紡ぎ出される。
<50世紀まで見通す人類最大の「予言暗号書」>
<王仁三郎は50世紀の未来を見通した>
・「24世紀の今日は、天国浄土の完成時代だ。中空をかける飛行機、飛行船はすでに廃物となり、天の羽衣という精巧無比の機械が発明され、汽車は宙を走って、1時間に5百マイルという速力だ。蓮華の花は所狭きまで、咲き乱れ、何ともかとも知れない黄金世界が現出しているのだ」 (『霊界物語』第14巻8章より)
・王仁三郎はミロク浄土の完成を目指していたが、それは24世紀、今から約3百年経なければ、本当のユートピアは生まれないと予言している。ミロク超科学文明が生まれると、黄金のUFOが大空を飛び交い、世界中に美しい花が咲き乱れる。これは彼の予言の中で最も楽観的なものである。
・さらに王仁三郎は、はるか50世紀頃の人類の様子をも透視している。
「何、神界ばかりか、現実もこの通りですよ。一番図抜けて大男といわれるのが、3尺(90センチ)内外、1尺8寸(54センチ)あれば、一人前の人間だ・・・。
少しも手足を使わないものだから、身体はおいおい虚弱となってしまい、もはや50世紀の今日では、こんな弱々しい人間になってしまった・・・・。
それと反対に6尺(1.8メートル)以上の体を持ち、現幽神界において神の生宮として活動しているミロク人種もありますよ」 (『霊界物語』第3巻20章より)
・つまり50世紀の人類は、ほとんど小人で頭脳だけの存在になっている。脳をある種の液体に入れて、スーパーコンピューターをつなぎ、あらゆる指令がコンピューターから出される。
一方、普通以上の体を自由自在にテレポートさせ、現界と霊界を行き来するミロク人種も少数存在する。現代から見れば、完全なSFの世界である。
・50世紀の交通機関は奇妙なことに黄金の翼を人間に直接取り付けて、超高速で飛ぶようになっている。
・すなわち、松彦は、「みな様、しばらくお待ちくださいませ。空中交通機を上げませう」と又もや指先にて空中に、何事か記す其の刹那、金色燦然たる鳥の翼のごときもの四組、何処ともなくこの場に降り来たりぬ。「サァー、これを御着けなされ」と言ふより早く自然的に四人の肩の辺りに、金色の翼はピタリとくひつきたり、四人は一度に、「アア、これは立派だなァ」と羽ばたきを試むるや、身はますます高く空中に飛ぶ揚がり一瀉千里の勢をもって電波よりも早く、西の空を目がけて進み行く。 (『霊界物語』第15巻21章)
・このように王仁三郎の世界はまことに幅が広い。超古代から50世紀のはるかな未来まで見通した彼のような予言者は世界中どこにも存在しない。だからある面では、シャカ、キリストさえも超えた予言を述べていたことになる。
『面白いほどよくわかる 日本の神さま』
古事記を彩る神々の物語を楽しむ
田中治郎 山折哲雄 日本文芸社 2007/11
<『神世七代の第一神 国之常立神(クニノトコタチノカミ)』>
<大地を永遠に屹立させる神>
<宇宙の根源神として>
・『古事記』では別天神の次に六番目としての登場した神となっているが、『日本書紀』ではクニノトコタチノカミ(国之常立神)こそが最初に現れた神と記されている。
『日本書紀』の「一書」(第四)では、クニノトコタチノカミとは別に「高天原においでになる神の名を天御中主命」とあるから、クニノトコタチノカミは高天原ではない虚空に存在し、大地形成を指導していたというニュアンスが感じられる。
・アメノミナカヌシは、「高天原に成りし神」(『古事記』)だから、高天原成立後その地に誕生した神であり、もしかするとクニノトコタチノカミはそれ以前から存在する始原神なのかもしれない。
「国」、すなわち大地は私たちの存在基盤だから、クニノトコタチノカミはアメノミナカヌシにも劣らない根源的な神さまである。
・鎌倉時代以来、神道を理論化し、一つの体系的な信仰形態を樹立しようとする動きが生じたが、その中の吉田神道や伊勢神道では、クニノトコタチノカミを宇宙の根源神としている。
『地球を守る「宇宙連合」とは何か』
宇宙の正義と新時代へのシグナル
大川隆法 幸福の科学出版 2011/7
<今、明かされる「日本神道の秘密」>
<天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、国常立神(くにとこたちのかみ)、天照大神(あまてらすおおみかみ)の「正体」とは>
・実は日本神道の中心神には「天御中主系」と「国常立系」とがあるんです。『古事記』の系統はだいたい天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を中心神として考えていますね。そして、『日本書紀』系統は、国常立神(くにとこたちのかみ)を日本神というか、この日本の教えをつくった始原の神、最初の神として見ているのです。『古事記』と『日本書紀』は、書いている人が同じ時代の人であり、そんなに変わらない時期に成立した正史というか、国の歴史書です。つまり「最初の神ではないか」と思われている神が二人、正史に現れているわけです。
・そして、片方の天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を中心にしたところでは国常立神(くにとこたちのかみ)の評価が低めになっています。一方、国常立神(くにとこたちのかみ)系では天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)のことをそれほど偉い人のように思っていないところがありますね。
『姫神の本』 聖なるヒメと巫女の霊力
学研マーケティング 2007/8
<中山みき 天理教教祖>
<世界創造神の憑依により「陽気ぐらし」の理想を説く>
・天保9年(1838)、中山みきは長男・秀司の足の痛みを治すために、修験者の中野市兵衛を招いた。だが、加持台役が不在だったため、みずから加持台となって御幣を手にし、寄加持をしているうちに、神憑りとなった。「我は天の将軍である。元の神・実の神である。この屋敷(中山家)に因縁あり。このたび世界一列をたすけるために天降った。みきを神の社に貰い受けたい」
ふだんのみきとはまったく異なる、神々しい威厳に満ちた声であったという。
・また、みきに入り込んだ神は、世界の創造神で人類を守護しているとされ、親神(天理王命(てんりおうのみこと))と称される。
・以後、みきは家財などを貧窮者にどんどんほどこしたため、中山家は世間的には没落の一途をたどり、資産はほとんど底をついた、みきは狐に憑かれておかしくなったとみられていたほどである。しかし61歳の時に、「帯屋許し」と呼ばれる、お産に関する呪術的な安産の助けを行ったのを手はじめに、安産と病気治しの生き神として評判になった。
・慶応3年(1867)、側近らによって、神祇管領の吉田家から布教の免許を受けたが、明治維新後は正式に認可されるまで、明治政府により邪教として扱われ、前後18回も検挙されるなど、弾圧をこうむった。みきは高齢であったにもかかわらず、警察で虐待や拷問を受けたが、彼らを非難することは一度もなかったという。
・晩年は、親神の啓示とされる『みかぐらうた』『おふでさき』などを著し、人間世界の創造を説いた神話『こふき』(泥海古記)をまとめ、中山家の土地の一点を、親神が鎮まる「ぢば」(世界人類の発祥の地とされる)と定め、そこに人類救済のシンボルである「かんろだい」の建設を計画した。
<出口なお 大本教開祖>
<世界の立替え立直しを啓示した膨大な「お筆先」を残す>
・出口なおが、明治25年(1892)旧正月5日、京都府綾部の自宅で突然、激しい帰神状態となって発した神示(「初発の筆先」)のはじめである。艮の金神(国常立尊)がなおに神憑り、世界の「立替え立直し」と、理想世界の実現を啓示した宣言というべきものであり、これによって大本教がはじまった。
この年の元旦の夜から前兆はあった。霊夢が毎夜続いていた。初発の神示が降りてからは、昼夜を分かたず帰神状態となり、13日間、食事をとることもできなかった。
・明治26年、綾部で原因不明の火事が相次いだ。おりもおり、なおは神憑って、「今のうちに改心いたさねば、どこに飛び火がいたそうも知れんぞよ」と大声で叫んでいた。そのため、放火の疑いをかけられ、警察署に留置されて、40日も座敷牢に閉じ込められてしまったのである。
<大本教が国家に弾圧されたのは、なおの昇天後である>
・すると艮の金神は、「なおよ、筆で書かすから、筆をとれ」と伝えた。なおは困惑した。文字を書けなかったからだ。しかし艮の金神は、「お前が書くのではない。神が書かすのである」と言う。なおはなにかを書きたい衝動にかられた。そして、座敷牢の床に落ちていた古釘を手にすると、その柱に文字を書きつけていたのである。
・そのうちに放火犯が逮捕され、疑いが晴れたなおは、出牢後、堰を切ったようにお筆先をはじめるのである。以後、神の言葉が原則として文字によって伝達されることになり、半紙で5万枚以上といわれる膨大なお筆先は、後年、娘婿の出口王仁三郎によってまとめられ、『大本神論』として発表された。
『有意の人』 これが新時代(みろくの世)の人類の基準
船井幸雄 徳間書店 2008/10/31
<「日月神示」が予言する大異変―中矢伸一さんの解説>
<2008年は大激変の転換点の年になる>
・2008年は、特別の意味を持った年のようにみえる。日月神示が示すミロクの世までのスケジュールに、いったい何が起きるのでしょうか。
・日月神示には「子(ね)の年を真ん中にして前後10年が正念場、世の立て替えは水と火とざぞ」と書かれてあります。そうすると、子(ね)の年を中心にした前後10年間のうち、前半5年が水の洗礼期、後半5年が火の洗礼期という意味に解釈できます。
・仮に子の年=2008年とするならば、前半の5年(2004~2008年)を振り返ってみると、水の災害は確かに多かった。ハリケーンの被害や津波などが多かった。
・そうすると、この解釈どおりに世の中が進んでいると考えれば、今年からの後半5年(2008~2012年)は、火の災害や地震も含めた噴火とか爆発とかが多発する可能性があるのかもしれない。火=紛争も起こるかもしれません。
・日月神示には「神一厘の秘策」というのがあります。もうだめだとだれもが思った段階で根底からひっくり返り、「ミロクの世」に大転換するというのです。だから心配しないでいてくれということなのです。まあ大丈夫は大丈夫なんでしょう。
<大本教の流れを汲む日月神示>
・「みろく世」に至るこの大まかな流れは、かって大本教(正しくは「大本」といい、教はつけない)の出口なお開祖に降りた『大本神論』通称「お筆先」に出された内容とそっくりです。
・無学で貧しく、文字さえろくに読めなかった出口なおさんに憑いた神々は、「艮(うしとら)の金神」と名乗りました。その正体を「国常立神(くにとこたちのかみ)」と見分けたのが、後に、なおさんの所に馳せ参じてともに大本発展のために力を尽くす上田喜三郎さん、後の出口王仁三郎さんです。
・「日月神示」について私が考えて特に大事なことは、
●2008年の前後、5年がもっとも大事な時だ。
●日本人が決め手になるだろう。
●日本はこの間に大難にあうが、日本人がしっかりがんばれば、それは小難にできる。
●日本に大難を与えるのは、どうやらアメリカ、中国、ロシア、インド、ユダヤといえそうだ。
●イシヤ(フリーメーソン)が今後の決め手となる。イシヤと仲よくすることが必要だ。
●必ず近々に「みろくの世」になる。安心して良い・・・・などです。
『裏金神―原爆をこの世に送り出した神』
西郷武士 文芸社 2001/2
<大本開祖ナオ>
・明治25年(1892)、節分の夜、丹波の綾部の町に住むひとりの老婆が、突然激しい神がかりに陥る。腹のなかに何かが宿った感じで、端座したまま身体が上下に揺れ、大きな声で叫ぶこと13日余りに及んだ。そして、ついにその腹中の主は老婆の口を借り自分の素性を明かす。
「艮(うしとら)の金神であるぞよ」
その言葉をナオは信じかねると、その声の主は容赦なく続ける。
「この神は三千世界を立替え立直す神であるぞよ。三千世界一度に開く梅の花、艮の金神の世になりたぞよ。この神でなければ、世の立替えはできんぞよ」
この神は、三千世界の大洗濯を行い、万劫末代まで続く神の世にする、と告げた。
こうして、艮の金神という訳の分からぬものを腹に住ませるようになった老婆は当初、気が触れたように大声で叫んで歩く奇行が絶えなかった。この瞬間に戦前の日本で「大立替え」、「立直し」というスローガンで世の中をにぎわすことになる宗教団体、大本教の開祖・出口ナオが誕生した。
・ともあれ、王仁三郎は大本と日本を世界の雛形という特殊な地場であると捉え、大本、日本を舞台に雛形としての神業を仕掛けていたことが後に判明していく。
王仁三郎は、この現界と神霊世界の因果関係は、まず神霊世界の現象が人間界に投影し、次いで人間の現界での行動が霊界に影響し、霊界にも現実世界に似た現象が生じるのだとする。
つまり、霊界の情勢は現界に写し出され、霊界の状態が現実世界に再現されるという。
これを大本では「相応の理」とも言い、これがかつて大石凝真素美の唱えた「応分の前兆」とも呼ぶ現象なのである。
・その後お筆先は、このご用は「身魂あらための出発のご用でありたぞよ。二度目の世の立替えのことでありたぞよ」と述べ、ナオは変性男子、王仁三郎は変性女子の身魂であると示した。
「艮の金神、変性男子とあらわれるぞよ。つぎに変性女子があらわれて、男子には世界のことを書かす」なり、女子には世界にあるこまかいことを説いてきかせるぞよ。」
「出口は女であれども男の性来、上田は男であれども女の性ざぞよ。変性男子、変性女子の因縁わけて見せて、みなに改心させんと疑いが晴れんから、ぼつぼつ説いて聞かしてやるぞよ。」
変性男子、変性女子、これは大本の独特の表現である。変性男子とされるナオは肉体的には女の体だが、霊魂は男。王仁三郎は肉体的には男だが、霊魂は女であると示された。
<型とは何か>
・この歌でみると北海道は北アメリカ、本州はユーラシア大陸、富士山はエベレスト、能登半島はスカンジナビア半島、琵琶湖はカスピ海、噴火湾はメキシコ湾、四国はオーストラリア、九州はアフリカ、台湾は南アメリカが呼応し合うという。日本は特殊な国であり、霊的にもそうなっていると王仁三郎は断言している。
・日本は世界の雛形であるという説を「全地球諸州国の地図を見ればこの国が雛形、その種子であることを悟り、この日本という国を胞として、全地球の諸州国を産んだということを不思議なことだという人がいたならばそれは愚かなことだ」とも王仁三郎は述べている。
・神道学者で有名な宮地直一博士も、この宮地家の傍流であり、宮地家は学者としては江戸時代からの名家でもあった。その学者肌として名高い宮地家の中で、異例中の異例として、水位は神界の中心は日本であるが、その神界の実像は中国の道教色を深めている、と唱えている。
・それは古来日本では神界との往来の術が途絶え、中国だけにその術が残ったために、神界の実像は道教的な色彩を帯びているのだと説明している。
日本史の教科書にも登場する国学者、平田篤胤も、最終的には神界の実像は道教にあると道教の研究に没頭するまでの傾斜振りを見せている。だが、この篤胤も元々はまともな国学者ではあったが、天狗にさらわれて当時江戸では評判になっていた寅吉という少年から霊界の実像を聞き、そして『仙境異聞』という書物をまとめ上げている。それ以降、普通の学問からオカルト的な部分に強く惹かれ、最終的に道教に傾斜している。
異端とされる国学者、宮地水位や平田篤胤にしても異界との接触を持つことにより、神界の実像は道教にあるとたどり着いているのは興味深い。
<弥仙山参り>
・王仁三郎の大本内部での役員達の干渉と妨害がなくなるまでには、まだまだ世継ぎの誕生を待たなければいけなかった。
明治35年(1902)3月7日、王仁三郎とスミとの間に長女直日が出生した。ナオはスミが直日を懐妊したとき、「このたびは木之花咲耶姫の宿れる女の子が生まれて世継ぎになる」と言っていたが、果たしてそのナオの言葉のとおり、女子の出産である。
・また、王仁三郎は自分はオリオン星から来たと語っているが、事実王仁三郎の背中には、オリオン星座同様の配置でホクロが点在していた。だが、このオリオン星座の形を漢字にすると、因という字になり、囚人を示す形となり、第一次弾圧、第二次弾圧で王仁三郎が入獄されることを暗示していた。
表鬼門の艮(うしとら)の金神の出現の次に、二度目の岩戸開きで、最後の仕上げとして裏鬼門の坤の金神の出現により、陰と陽が揃うことになる。
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