みんなそれぞれの真横に神様がいて、みんな全員が漏れなく神様のそばにあるんだよ、君が今やくざだろうが、一国の大臣だろうが、神様はみんなの隣にいるんだよ。(1)

(2024/11/16)

『心の超人に学ぶ』

――生きる力が湧いてくる34のメッセージ

秋山眞人  さくら舎  2024/4/4

「神はただじっと見ている」

<はじめに>

・私がなりわいをしている仕事は、人生の総合的かつ具体的なアドバイザーのようなお仕事です。

・人間は、幸せになる、楽しくなるということにおいて、厳密に平等である。そして、そういう法則性を維持しているのが自然なのだなと感じました。

・今は、私はその力と体質を幸福体になること一点に集中して生きてきました。私は、他者の邪なる体質を、かかわることによって取り去り、会うだけで幸福に向かわせるプロです。

 宗教学では、こういう人間のことを「実践者」といいます。

・56歳で大学院に行き直して、宗教学で修士論文を提出しました。

・私は、放送大学の卒業者で、自力でたたき上げで勉強しました。言い換えれば、いい年になるまで無学で、社会人として実社会の勉強をするほうが長かったのです。

・私はみなさんの人生を本気で変えたいのです。飽きっぽく、まったく学ばず、気分で勝手なことばかり言っていた私でも、人生を変えることができたのですから――。

<実相の世界に病はない    「成長の家」創始者 谷口雅春(たにぐち まさはる)>

<出口王仁三郎の直弟子>

・谷口雅春さんという方は、一般には、「成長の家」という宗教の創始者、開祖として知られています。

 宗教学の流れから読み解けば、谷口雅春という方は、大本教という大変有名な戦前の宗教から宗教運動に関わったといえるかもしれません。大本教は、神道系宗教とか民衆宗教といわれますけれども、ある種の社会改革とか、多くの人たちの考え方の改革を目指した宗教です。ここの教祖というか、オルガナイザーといわれた出口王仁三郎の直弟子としてもよく知られるところです。

<奇跡をかたる科学者>

・日本の敗戦は、橋本さんにとって最大の試練だったようです。「神風が吹かなかった。戦争に負けた」。若い人生の過度期に、戦後の落胆を経験するわけです、「世の中は、食うや食わずで、ただ一面の焼け野原。日本はゼロになったと感じられた」。そうおっしゃっていました。

 そんなときに、この谷口雅春さんがしたためた『生命の実相』という何十巻もあるその著作に触れたのです。橋本先生は、「その本を読んだだけで、もう本当に、死ぬか生きるかのような身体状態だったのが、みるみる回復したんだ」といわれた。「これは、奇跡としかいいようがない。いや奇跡以上のものではないか」。橋本先生は、そう実感されたとおっしゃった。

<目を見て感動した>

・私が、谷口先生の本の中で、一番感銘を受けた言葉は、「実相の世界に病はない」という言葉です。

・ある方にいわせれば、スマホの中にある情報を部分的に1万語ほど抽出して調査したところ、半分は真実に見えるウソ情報だったといいます。

・先生のいう「実相の世界」というものを、霊的世界とか、神の世界とか、あの世とかという言葉をはるかに超えた、また哲学者プラトンの完全なる世界、イデアなどという言葉もはるかに超えたものとして、私は体感したのです。

・「実相の世界に命の本体がある」といわれる。

<奥の世界から見る>

・ここで先生がいう「病」という言葉は、医学のエビデンスにおける病気という言葉とは意味が異なります。

・本来は、君たちはそこにはいなかった。その前にいたところ、元の世界に戻りなさい。心を、いったん後ろにもどしなさい。

<ふるさとだった>

・谷口先生は、「実相の世界には、不都合は何一つないんだ」といわれています。「まず、そのことを信じるべきなんだ。この世に不都合はないという実相を受け入れたら、不都合は変わるんだ」と、こうもいわれる。

 そういう導きのもとに、私たちの生きる「ものの世界」に「実相の世界」を接続させるとき、多くの人は混乱し迷ったりします。

・しかし、「実相の世界」を「心のふるさと」だと考えたときには、どんなに打ちひしがれていても、どんなに苦しくても、どんなに体が動かなくても、今この瞬間に帰省することができる。

 実相の世界はどこにあるのか?

 ふるさとだから、みんな知っているはず。だから、まず、心に「実相の世界」というふるさとを置いてみる。

・懐かしいふるさとの自分は、苦しんでいた自分に、万全、万能、安全という心を与えることができるし、そこに戻っただけで、のびのびと、笑顔で大満足している。私は、こんなふうに「実相の世界」を捉えてきました。

私の心の中には、今も変わらず「実相」というふるさとが存在し続けています。

<天地とか、真理とか、神とか、信仰とか、そういう言葉はあり過ぎるほどあった。ただし、内容はまったくなかった   思想家 堀田建城別(ほった たてきわけ)>

<国防総省の悩ましさ>

・神道家ですが、大変不思議な方で、UFOと宇宙人の問題に非常に縁のある人なのです。

 UFO問題は、長い間絵空事だとされてきました。最近、米国防総省がだいぶそれを認めるといういきさつがあって、新たに注目されています。

・私が不思議な能力を身につけるようになったのは、UFOを目撃したことがきっかけでした。日本社会においても、UFO問題はデリケートな扱いが必要で、実際、私はある方にこういわれました。

「秋山くん、UFOの話をしちゃいけない。君はそういう不思議な能力を持つようになってから、何万人というさまざまな人のアドバイザーをやってきたんだろう。それは十分に社会的実績となっているのだから、いまさら、その直感力が生まれたきっかけがUFOだなんていうと、君の頭のネジの数が疑われるぞ」と。

 このようなことを、生で厳しくいわれたこともあるのですが、実際に経験をした以上、UFOは存在し、そこに乗っている宇宙存在というものがあって、この人たちは大変進化した知性を持っているということを、疑うことはできない。

<天から降りてきた>

・彼らの進化というものも、われわれが宗教的に、理想主義的に投影しているような進化のレベルではなく、そんなわれわれの推察をとてつもなく凌駕したようなところを、彼らは今生きている。そういう人たちなのです。

 だから、歴史的にも、われわれに対していろんな影響を与えてきたのです。

・文明の祖といわれるシュメール文明でも、その石板には「宇宙から来た者たちが地球に文明を与えた」ということがはっきり記載されています。「もともと命の元をつくった神々といわれる存在は、天から降りてきた」と語っているのは、日本の古事記です。

 ネイティブアメリカンの人たちも、「ワシのくちばしのような乗り物に乗って、宇宙から彼らの元になった人たちが降りてきた」と伝えており、世界中にこうした天孫降臨伝説というものがあります。やはり、これは無視することはできないでしょう。

<宇宙存在との交信>

・私は、自分の体験上、超越的な通信手段があることを疑いません。

・戦前から戦後にかけて、特に戦後間もなく1950年代・60年代には、この運動は大変ににぎやかになっていました。この運動は組織され、UFOや宇宙存在を研究しよう、積極的に、生物学的な手段でもって宇宙存在と交信しようとしました。盛り上がってきたこの運動の中心として、CBAという組織がありました。このCBAの幹部たちが、そういう運動を始める以前に、多大な影響を受けたといわれている人物がいました。それが、この堀田建城別という人なのです。

 そもそも彼は、富士山の麓で宇宙人に会ったといわれています。彼にもまた先生がいて、この人は伊東天玄という人です。この方をさらに追っかけると、大本教のメンバーであった友清歓真さんという人のお弟子さん筋だともいわれます。

<雑誌『宇宙人』>

・1958年に『宇宙人』という雑誌を創刊しています。そののちUFO運動に影響を与えた人たちが、この雑誌の中でさまざまな文章を寄せています。

・その当時、堀田建城別さんは、宇宙人クラブというネットワークを主催していて、先生にあたる伊東天玄さんとともに、宇宙人問題をより多くの人に理解していただこうと燃えていました。そのメッセージのひとつが、「地球人も宇宙人の一部なんだ」というものです。こういったことを唱える運動をするために、船橋に本部を構えて、東京周辺で活動をされていました。

・UFOの体験もしていたものですから、何とかそれがわかっていただけるように、人に伝えたいのです。

・UFO問題は、いろんな角度から研究している人たちがいました。たとえばUFOと接触をした人、宇宙人と接触をした人といえば、アダムスキーという人が有名です。このアダムスキーを研究されていた、久保田八郎さんという先生がおられました。私は、この方とも仲よくさせていただきました。

・日本で、歴史上一番大きなUFO研究団体といわれるCBAに所属して、UFO史を研究されてきた方もいますが、CBAはいろんな事件があって空中分解してしまい、今はありません。

<神道の修行でコンタクト>

・UFO問題というのは、今や宗教学の一研究課題になっています。歴史的に追う人もいれば、ある種信仰的なものとして研究する人もいます。宇宙人を、天使や神のように捉えてコンタクトを考える人たちの、宗教的な流れを見ている人たちもいるし、現象学として客観的に見ようとする人たちもいる。

 とくに、堀田建城別さんがユニークなのは、本人がUFOとコンタクトしたといっているところです。それも、神道を研究している方が、その専門の神道の修行の中で、こういった宇宙存在との交流を経験したと説いているのです。

 UFO研究団体として、最初にして最大の組織であったCBAは、1958年から始まったUFO問題の草分けともいえる人たちの集まりでした。伊東天玄さんが残した文献や、堀田建城別さんの残した文献を追うとしたら、機関誌である『宇宙人』を読むしか方法がないし、それもそんなにたくさんの資料があるわけではないのです。

・「天地とか、真理とか、神とか、信仰とか、そういう言葉はあり過ぎるほどあった。ただし、内容はまったくなかった」

 彼は、自分たち以前の宗教に対して、内容がないといい切っているのです。

<殻を破る>

・何年か前に、『オアスペ』という本の翻訳をしました。今から200年近く前に、アメリカで天使の啓示を受けて書かれたといわれる、人類創世記の歴史書のようなものです。これは、アメリカの新自由主義とか精神世界運動の元になった教科書的な本だ、といわれています。

・その著者であるニューブローという人がいて、この人は、既存の大手宗教を冒頭から否定的に書いているのです。だから、既存の宗教からこの『オアスペ』という本は目の敵にされました。

・大自然や宇宙の意思と、個人は直接つながっているのだ。集団とか宗教という代理者を通じてつながっているのではないし、教祖を通さなければ、そことつながらないわけじゃないんだ。こういう考え方に到達したのです。そういう意味では、自由信仰主義ともいえるかもしれません。

・宗教的な実践者がいます。UFOを見た人がいる、宇宙人と交信した人もいる、前世が宇宙人だったことを思い出したという人もいる。

<大風呂敷の魅力>

・何か、日本の近代史を見るようでした。日本は、大陸や西洋からさまざまな宗教が入ってきているのですが、それのいいとこ取りをして、平均的な文化を構築しています。

・日本人の広げる風呂敷は、とても大きな風呂敷で、精神問題、宗教問題を捉えようとする日本人の自由さを感じるのと同時に、日本人は、あれもこれも一緒に考えてしまう側面もある。

<自由闊達にしたパイオニア>

・近年、精神世界は大変に注目されて、各書店にも精神世界コーナーができて、心の探求や見えない世界の探求が、自由にできるようになりました。

・精神世界は非常に広く、そこにあるものを一気に取り込む性質があります。堀田建城別という人は、神道とUFOという、ふつうだったら出会うことのない道を、交わらせた人です。

<自分を超えるための記憶を探せ   経済学者 栗本慎一郎>

<パンツをはいたサル>

・「自分を超えるための記憶を探せ」

 超越したいと思った場合に、それを超えるためのデータ・記憶はすでにあるんだよ、自分の中にあるのだよ。

<精神世界は科学である>

・でも栗本先生は、そんな時代にあえて、最も学者としては格好悪いことを声高らかに叫んだのです。精神世界は科学である、と。

 この『人類新世紀の終局の選択』の中で、当時はやり始めていた霊媒(チャネラー)にも言及しています。アメリカから来たチャネラーで、ダリルという人がいて、彼はバシャールという宇宙人と交信するんだといっていた。この交信内容が、ちまたに影響を与えます。

 ダリルが交信する宇宙人のメッセージは、何だったのか。「宇宙は、人類にワクワクすることをやれと促している」。このバシャールのメッセージは、チャネリングをはやらせたのと同時に、たくさんの芸術家やミュージシャンに非常に影響を与えました。

<神はただじっと見ている   「神道天行居(しんとうてんこうきょ)」創始者・神道霊学理論家 友清歓真(ともきよ よしさね)>

<大本教と対立する>

・友清歓真という人は、もともとは、大本教で学んだ優秀なジャーナリストだったといわれています。大本教が当時発刊していた「大正日日新聞」の編集の責任者でもありました。

・このころに、友清歓真が創設した神道天行居というグループは、いまだに存在しています。神道霊学の理論家としても名高い人物で、晩年に書かれた『春風遍路』という本は、2巻組で出ています。

友清は、大本教と激烈なぶつかり合いをしたことでも有名です。大本教は、日本が大東亜戦争、太平洋戦争に負けることを、達観して説いている面があって、敗戦後に、世の中の建て替え、立て直しが起こることを予言します。ある種の変化、革命が神の意思なんだ、ということを説いた教団でもありました。

・そのために、軍部とさまざまな衝突を起こしましたが、友清は、それとは異なり、今回の戦争は、天照大神の御霊のもとに戦う聖戦なんだ、という立場を取った神道家でした。この対立は、日本の敗戦によって決着がつきます。

・その捉え直しの結論として、彼が戦前から貫いた考えを表す言葉が残りました。それが、「神はただじっと見ている」という言葉です。

<あらゆるところに神の目がある>

・神の目が見落とすことはないのです。

・君の心の中にも神の視線がある。

・「人間個人は、宇宙の意思の眼球のようなものだ。脳の突起物としての眼球があるが、それと同じような構造が、宇宙における人間で、人間は神様の眼球のようなものだ」

<割れた栗のイガ>

・神は、どこにいる誰に対しても見逃すことなく見ています。

・友清歓真は、さまざまな論説者と出会って、最終的には四国の宮地家に伝わった宮地神仙道という、日本最古ともいわれる神道の体系を研究しています。

<友清のイガも割れて>

・友清の影響を受けたといわれる方々の中には、UFO問題にのちのち関わっていった堀田建域別、伊東天玄がいます。ヒーリングとか療術の世界では、絶大な影響力を持った松本道別(ちわき)という人がいます。

 そのさらに弟子筋が、有名な野口整体の野口晴哉(はるちか)で、健康法の世界からUFOの世界まで、友清はたくさんの人々に影響を与える結果になったのです。やはり、「神はただじっと見ている」のでしょうか。

<観念は生物なり   心理学者  福来友吉(ふくらい ともきち)>

<『リング』のモデル>

・この方は学者です。東大心理学研究室の黎明期に活躍された心理学の助教授で、日本心理学の発祥の人であった学者の直弟子ともいわれます。

・当時「千里眼」というわれた何人かの女性の有名な能力者がいて、これがマスコミをにぎわせていました。福来友吉さんは、それをさまざまに調査します。その結果、「これは本物だ。人間には、物質を超えたとんでもない能力があるんだ」と主張された。

 

<実験はつづく>

・石原慎太郎氏を顧問とした、日本念写協会というものがあります。ここでも実験がつづけられて、一般の人が印画紙にたくさんの念写した実験データが残っています。

<念は生きている>

・この大学者である福来さんの言葉で、私が感銘を受けたのは「観念は生物である」という言葉でした。

<こうなれ!>

・最近になって話題になっているものに、「引き寄せの法則」というものがあります。

<忍術の忍は忍耐の忍であること、精神の忍耐、肉体的な忍耐を本領とすること   忍術家  藤田西湖(ふじた せいこ)>

<陸軍中野学校の創設>

・歴史上に強く名前が残っているところをピックアップすれば、この1つは忍術家です。甲賀流の14代目。さらに有名なのは、そういった歴史的背景や、その諜報活動の実績が評価されて、戦時中には、陸軍中野学校の創設の中心メンバーだった、といわれていることです。

<特殊な能力の開発>

・藤田西湖は、忍術家・武術家といわれ、また軍人ともいわれます。ユニークな人で、戦後もさまざまな活動をされたことで知られています。戦後初めての、日本の占い師の連合体をつくろうとして、奔走したことも知られています。

・藤田西湖は、心理的な実践術を心得ていて、催眠術も得意だったようです。

・藤田西湖は、実利的なスパイ術、諜報術として、情報収集能力の鍛え方、トレーニングの仕方、かつ、才能の発揮の仕方、人間的な心の強化法を、短時間で総合的に軍人に教えていた人物です。

<縁の下の力もち>

・藤田西湖の著書に『忍術からスパイ戦へ』という本があります。忍術をスパイ活動に生かすことについて書いた本で、名著です。

<繰り返すのが忍>

・忍術の「忍」は、忍耐の「忍」であること。藤田西湖は、忍べということも盛んにいっています。「我慢しろ」といっているのではありません。忍ぶというのは、私からいわせれば、毎日何か一つ、自分が決めた同じことをきちんと繰り返すことです。

<運の5段階評価>

・「忍」の修行の1つとして、皆さんに、特に若い方に申し上げるのは、1日の自分の状態を5段階評価しなさいということです。今日の運のよさの5段階評価。今日の気持ちのよさの5段階評価。今日の体調のよさの5段階評価。数字をつけて、1カ月間、この3つの5段階評価をやってごらんなさいと。

・最後にひとつ面白い事実を明かすと、「忍」を説いたこの藤田西湖は、先ほどの福来友吉が実験台にした超能力少年なんです。

<心霊教育は必要、霊の教育は必要。しかし、学校で宗派を授けるな」

教育学者・学校法人玉川学園の創始者 小原國芳(おばらくによし)>

<心霊教育とは>

・この小原國芳さんは、「霊という概念を教育の現場でちゃんと教えろ」「心霊教育をしなければいけない」と主張した人でした。

・霊は、ものをはるかに超越した、物質の上部にあるんだ。ものより自由なんだ。肉体の中には座っているけれども、自由に広い世界を見聞きすることができるのも、「霊=心」なんだよ。小原國芳さんには、それを広く学生に知らせたいという理念があったのでしょう。

<宗教教育とは>

・しかし、学校での宗教教育には反対だ、といっています。問題は宗派にあるのだ。そこに宗派が出てきてはいけない。彼は、心霊教育と宗派による宗教教育を区別しています。

<社会の催眠術>

・もう1つ重要なことがあります。あるものを信じたら、いずれは信じたもののとおりの姿になるという、霊というものの持っている力です。霊というものは、その霊自身が何を信じたかによって、それを実際に形にしてしまう力を持っているという事実です。

<いかなることでも嫌々ながら行うときには、すべて害を生じる ヨガ指導者 沖正弘(おき まさひろ)>

<新しい考え>

・戦後、日本はさまざまな体操、体育、肉体強化、健康のブームに飲み込まれていくわけですが、特に戦後直後は、お金をかけないで元気になる方法が、たくさん模索されました。

・戦後間もなく大流行した健康法は、その中核が、お金のいらないヨガでした。

静岡県の三島を中心としてヨガを展開した、日本のヨガの立役者ともいわれている、沖正弘さんという人物がいます。

・奇しくも、同じく戦前から戦後にかけてヨガを広げた人の1人に中村天風という人がいます。沖さんと天風さんは、同時期に陸軍中野学校でスパイ教育を受けた、昔の軍のエリートでした。中野学校の卒業生は、裸一貫、心一つあればどこへ行っても生きていける教育を受けたつわ者たちです。

<感情の連鎖>

・そんなときこそ、感情を上げる、感情を滑らかにする、感情を豊かにする、楽しませることが大事です。自分で自分を楽しませる専門家にするのです。

・どんな心の中の作業を見ても、感情をよくすることが一番楽なのです。しかも、自分の中の感情を、自分でよくするわけですから、こんな楽なことはない。

<宝くじを当てる>

・「宝くじを当てたいんですけど、どうしたらいいでしょうか」というご質問をよく受けます。私は、「運のいい人は、宝くじに当たる。だから運をよくすればいいんですよ」とお話をします。

・多くの人たちは、お金持ちになりたいと思って、どうやったら稼げるでしょう、どうやったらビジネスで成功するでしょう、そればかりを口にします。宝くじを当てたいと思っている人と一緒です。使い道を考えていない。

・成功するということは、うまくお金が入ってくるシステムを発明して、その中に自分はいる、ということです。システムが自動的に儲けてくれるので、今度は、時間が空きます。

<先天の声を聞き、さらにその声をたどりて、先天の霊源に遡り、初めて不思議の霊光に接する   東洋大学創設者 井上円了(いのうえ えんりょう)>

<東洋大学と哲学堂>

・円了さんは、不吉とされている4とか死とかを避ける、そんな通念は否定していました。生活の中で、あえて日本人が嫌う番号を選んでいたそうです。

<不可思議に迫る>

・円了さんは、心理療法を整理したことでも有名です。宗教的な見地よりも、科学的な見地から、人間の心を解き明かし分析した人でもあります。『心理療法』という本が出版されていますが、大変優秀な本です。また、記憶についても研究していらっしゃって、記憶術の著作があります。

・しかし、根本的な創造の主というものについては確信されていたようで、そういうものの存在を否定はしなかった。また円了さんは、それを人に伝達し、きちんと教えることができると考えていました。

 人間の心の奥底にある不可思議というものを、どうしたら伝えられるのか。そのものを教えることができなくても、その不可思議に迫る方法を教えることができるはずだ。そのためには、「まず直感に従うことが大事なんだよ」といっています。

・「先天」というのは、われわれの創造主です。仏教では如来、菩薩でしょう。

<閃くまで待て>

・言葉が嚙み合わない世代間の断絶が深まっています。さらに平等な教育という名の下に、大学にいく進学率は上がっていますけれども、奨学金は重く、30代までのしかかるということになっております。

・これは、出発点の道筋がちがっているためです。スマホではなく、まず直感の声です。直感の声を聞いて、その震源に遡る。

 源に遡るというのは、いろいろ体験してみるということです。学術と並行して行動する。

・人の体験談を聞くのも大事ですし、当然、自分で体験するのも、その道すがら大事なことです。

<どこの扉をたたくか>

・しかし、最初の第一歩は、直感で必要なことを見つけて、必要な方向に踏み出す。結局それしかないわけです。

「先天の声を聞き、さらにその声をたどりて、先天の霊源に遡り、初めて不思議の霊光に接する」

 大きな先天の声に耳を傾けて、宇宙に目を開き、自分の中にある絶対的な意思を感じようとしてみなさい。円了さんは、26歳の私に、そのように促しているように感じました。この言葉こそ、私が、何のあてもなく東京に出るきっかけになった言葉なのです。

<真理は平凡なり   整体術 山田信一>

<健康術の草分け>

・この人は、一般にあまり知られていない偉人です。日本でいう整体術、横文字ではカイロプラクティックですが、この流れの源流にいる人です。山田信一さんは、戦前にすでにオリジナルな形で、山田式整体法というものを体系化していました。

<ばかになれ>

・あるお弟子さんから、「真理を得るとは、どういうことですか」と問われたときに、こういう言葉を残しています。「真理は平凡なり」。だから、「ばかになったつもりで、大事な修練をしなさいよ」と、こう説いた人でした。

<超能力なんてあって当たり前  文芸評論家 小林秀雄>

<卑弥呼の国>

・文芸評論家だとか、評論家たちの話を聞きますと、そういう精神の力というものを、無力であるとか、そんなものはありえないとか、一方的にさげすんだように論説する方が多いのです。

 その中で、最も大御所といわれる文芸評論家の小林秀雄さんだけが、ただひとり違っていました。

・ところが小林先生は、「人間が持っている時空を超越した力なんて、あって当たり前なんだ。心の力はものを超えるんだ」と、ゆうゆうと直感的に受け入れていらっしゃる。

<未来を変化させる力>

・かつては、ヨーロッパでも同じような事情がありましたが、後から上陸したキリスト教が、そういった人たちを、ウィッチクラフト、魔女として排斥してしまいました。そうしながら、魔女が持っていた薬草をつくる技術だとか、ある種の精神論だとかをうまく吸収していったのです。

・ハロウィンはケルトの祭典だし、クリスマスはキリスト教、お正月は神道の祭典です。 

 私たちは、自然にそういったものを取り入れてしまっているし、日本の文化の根本的なところには、精神力とか祈りの力というものが厳然とあります。精神の祈りの世界の力が、形の世界をゆうに凌駕して変えていくはずです。

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