糖尿病患者数は約1000万人。糖尿病が強く疑われる、もしくはその可能性を否定できない予備軍も約1000万人になります。(3)
<「ながらストレッチ」を楽しむ>
・デスクワークが中心で、座っている時間が長いという方には「座ったままストレッチ」を推奨します。立たなくてもできます。
・右手を左膝に乗せグッと左を向く、左手を右膝に乗せグッと右を向く
・かかとを上げてゆっくり下ろす(繰り返し)
・つま先を上げてゆっくり下ろす(繰り返し)
・ゆっくりと足を広げ、ゆっくりと閉じる(股関節を意識する)
・上半身をゆっくりと、前後左右に倒す(背骨と腰を意識する)
・ふくらはぎを膝に押し当て上下に動かす(ふくらはぎマッサージ)
・肩回し、手首回し、首回し(ゆっくり行なう)
先ほどの家事同様、無理のない範囲でやってください。ちなみにですが、私がここに列記した運動やストレッチをすべてやる必要はありません。
(移動中にできるものも、たくさんあります。)
・交互にかかとを伸ばすストレッチ(ゆっくりと、ふくらはぎを意識する)
・腿(もも)上げ歩き(歩きながら、たまに行なう)
・つま先だけ歩き(かかとを接地させない、たまに行なう)
・ゆっくり大股歩き(歩きながら、たまに行なう)
・階段で一段飛ばし(上り怪談のみ)
・階段で両足裏の前半分を乗せ、軽く上下させる(必ず手摺を握る)
・状況によっては迷惑になる恐れがあります。ご注意ください。
人はなぜ転ぶのかという問いに対しては、運動不足や加齢、老化など、さまざまな答えがありますが、加齢を止めることはできません。それでもなるべく転ばないように生活するコツはあります。最も大切なのは習慣づけです。
【動くことが怖くなる前に、自ら動くことを楽しむ。】
<自分に合う運動を少しずつ続ける>
・フレイル・サルコペニアという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
・今、わが国の高齢者3千万人のうち6百万人が介護を受けています。
日本老年医学会は、要介護の前段階としての脆弱性を「フレイル」と命名しています。私たちはフレイルにならないようにしたいものです。
さて、フレイルは「加齢に伴い身体の予備能力が低下して健康障害を起こしやすくなった状態」、サルコペニアは「加齢に伴って生じる骨格筋力の低下」、と定義されています。
・加齢に伴い食欲不振や偏食により低栄養の状態になり、それがやがてサルコペニアをきたし、さらにフレイルを憎悪する「フレイル・サイクル」状態に陥らないよう心得る必要があります。
フレイルの能力低下をきたさないためには、運動が有効です。この場合自分に合ったものがお勧めです(椅子に座ったり立ったりの繰り返し、スクワット、歩行、水泳、ジョギングなど)。
また、バランスの良い食事をとることで筋肉がつき、感染症にかかりにくい身体ができていきます。
そして、適度の運動をすることで、姿勢が良くなり、血液循環が良くなり、内臓の働きが良くなり、脳の働きも良くなり、気分も良くなります。
・可能なら5分でも良いので日々体を動かしたいものです。運動内容もあくまで目標です。やりたくなければ無理せず、しないこと。しなければならないという義務感は要りません。
【ハードに鍛えなくても、気持ちに任せて少しずつ動くことを楽しむ。】
<片足立ちでバランスを整える>
・自分のバランスをチェックする意味で、次のテストをしてみてください。
• 直立姿勢で両足のかかとの上げ下げ(つま先立ち)
• 片足立ちで屈伸(とりあえず初期目標は、10秒間の静止です)
• 片足立ちでかかとの上げ下げ(交互に)
・片足立ちをする時間の長さが疾患と関係しているのでは、という報告です。
【いつでも片足立ちできるバランス感覚を目指す。】
<目と体の血液を促す>
・血流の状態が、健康かそうではないかのバランスを決めていると言っても過言ではありません。
起きているときに正常な血流を促すには、注意点があります。
・長い時間、同じ姿勢をとらないこと
・関節に適度な刺激を与えること
大きく言えば、この二つです。首凝りや肩凝りに悩む方は多いと思いますが、平均すると約5キログラムの頭を乗せているわけですから、首も肩も疲れて当然です。
眼球も、血流が悪くなることで機能が低下します。ストレスや睡眠不足で目が疲れることがありますが、テレビ、パソコン、スマホ、ゲームなど、情報端末が普及したことで目の疲れは急増しました。
・眼精疲労は、視力低下、老眼の促進、ドライアイなど、さまざまな機能低下へとつながります。眼精疲労で生じる頭痛も多く、その頭痛が交感神経や副交感神経のバランスを司る自律神経の乱れを招きます。
・ちなみに簡単な「眼球ほぐし体操」があります。
【体も目も硬直させない。】
<毎日の運動は少しでいい>
・私が実際に、毎日やっている運動をいくつかご紹介します。
*全身の血流促進に役立つ適度なスクワット
*首回りの筋肉と肩甲骨の凝りをほぐす肩回し体操
*腰痛改善のためのキャット&ドッグ
【無理はせず、できる運動を習慣にする。】
<健やかに歩く>
・重要なのは「早過ぎると炎症を起こす」という事実。さらに、歩くときの姿勢で歩行が健康に寄与するかどうかが決まります。
歩みの強さ、体の各部位の可動性、歩くスピ―ド。三つのバランスがとれたとき、健康的な歩行が生まれます。
・健やかに楽に歩くための「基本条件」があります。体の声を聴きながら次のことに気をつけてみてください。
• 肩の力を抜き、腕は楽に振る。②自分に合った歩幅。③背筋を無理なく伸ばす。④膝を無理なく上げる。⑤つま先で軽く蹴り上げる感じ。
・いずれも「骨盤」を意識してください。腰を立てて歩きます(立腰(りつよう))。
・そのためにも、次の行為を今すぐやめましょう。
• 荷物はいつも決まった手で持つ。②荷物はいつも決まった肩にかける。③座っているときに足を組む。④食事のときに決まった側で噛む。
これらは骨格の歪み、とくに骨盤の歪みにつながります。骨盤が歪むと内臓の不調が始まります。
・体はすべての部位がつながっています。だから部分ではなく、全体が調和しているかどうかでチェックしてください。
【体の「左右対称」を意識して、歩き方を変える。】
<声を出すという運動もある>
・体を動かすという意味で言えば「喉を鍛える」ことも重要です。つまり、声を出すこと。声を出す、喉を動かすというのも、運動なのです。
・誤嚥(ごえん)性肺炎は、嚙む力、流し込む力が、総合的に弱くなると起こりやすくなります。高齢者で目立つのは、そういう理由です。
食事は運動です。しかも、結構な運動エネルギーを消費します。
・誤嚥を防止するには、よく噛み、ごくりと飲み込む。この二つの力を鍛えるしかありません。唾を飲み込むといった行為でも、喉を動かすことになります。
声を出すことの効能としては、喉を鍛える以外にストレスの発散があります。中高年に適度なカラオケが推奨されるのは、このためです。
・口の機能が落ちると健康に影響が出ます。
【カラオケ、おしゃべり、しっかり飲み込む。運動にもストレス解消にもなる。】
<病は闘うものではなく、暮らしを変えるきっかけ。>
<薬に頼り過ぎると免疫力が弱くなる>
・したがって発病は、それまでの生活を見直す絶好のチャンスです。
・まず、体から出ている声を聴いてください。
・薬は人体の免疫システムがウィルスを殺菌、排出するまでの時間稼ぎです(例えばがん疼痛の投薬などに関してはここには含みません)。
・言うまでもありませんが、病の大半は心身のストレスで生じます(遺伝性のものや感染症を除く)。発病が生活を見直すチャンスというのは、そういうことです。
・自分を知るということは「閾値(いきち)を知る」ということ。閾値は、限界値、境界値、と解釈してください。自分の限界、できる、できない、そんな境界を、普段から知っておく、すると無理しなくなるのでストレスも溜まりません。
【調子が悪いと感じたら、まずは体の声を聴く。】
<頭や体幹の奥から来る痛みに気をつける>
・痛みは、私たちの体に異常が起きていることを知らせる重要な兆候です。この傷みは、急性痛と慢性痛に大別されます。
急性痛は、さまざまな原因で起こりますが、早急に対応が必要な痛みについて知っておいてください。
頭や体幹の痛みで、深奥部からの痛み、突発的な痛み、強い痛み、この三つのうち、どれかに該当していたらすぐに病院へ行くこと。このような痛みが頭にある場合脳卒中の疑いがあります。
体幹であれば、心臓、肺の血管、大動脈、このうちのどれかが異常をきたしていると想像できます。
これまで体験したことのないような頭部の痛みを感じた場合は、クモ膜下出血、脳出血、脳梗塞、などの状況が想定されます。
こうした急性期と呼ばれる症状は、薬や外科手術を中心とする西洋医学による初期対応が望まれます。だからすぐに病院へ行ってください。
・逆に、慢性的な痛みは薬や手術では限界があります。なぜなら長い時間をかけて積み重なった原因があるからです。その原因を、時間をかけて取り除く必要があります。運動器の老化による痛みが代表的です。
・進行したがんの痛みに対する緩和もあります。
【痛みによって適切な対処法は変わる。】
<体のあら探しはしない>
・医師は「ここからここまでが正常、これを外れると異常」という基準を作り、国民の健康を管理してきました。
・健診(健康診断)での基準値が個人を判断するすべてになってしまったのです。正常値から少し外れたからと言って、すぐに影響が出るわけではありません。
・善玉と呼ばれるHDLコレステロールを増やすには、ジョギングやウォーキングなど、適度な有酸素運動がお勧めです。
【「正常という病」に取り憑かれない。】
<「良い数値」は人によって違う>
・健康診断などで、いわゆる“正常値”から外れているからダメだと落ち込む必要はまったくありません。
・ほんの少しの環境変化で、人体の数値はコロコロと変化します。日常で変化するものを、ある一時点だけで評価することに無理があります。
この血圧ですが、実は正常値の解釈がバラバラです。
・しかし個人の体質によって血圧の意義は異なります。
・だからこそ、ある一定の数値に固執して重箱の隅をつつくような議論はしなくて良いのではと思います。妥当性の判断は単純ではありません。
【自分にとって適切な状態がわかればいい。】
<がんは「気づきを与える病」と言う人もいる>
・がんについて、むやみに怖がらなくて良いと思います。
今や国民病などと揶揄されるがんですが、毎年86万人の日本人が何らかのがんになり、亡くなる人の3分の1は、がんが原因です。医療名は、悪性新生物、上皮内新生物、などと呼ばれます。
がんは、どこか外からやって来て体内に住み着く微生物のような存在ではなく、私たちの体の細胞が変異したもの。さまざまな要因で生じます。
この変異(つまりがん化)ですが、実は毎日のように私たちの体内で大量に発生し、毎日のように大量に消滅しています。
【がんは「この世の残り時間」を教えてくれるものと考える。】
<自律神経のバランスが良いと免疫力が上がる>
・自律神経が働くことで、私たちは生きていられます。
(自律神経をコントロールするにはこうした違いを把握しながら、)
・食事(食べ過ぎ、早食い、偏食などをやめる)
・生活習慣(リラックス時間を増やす、睡眠をちゃんととる、体を適度に動かす)
・五感(視覚、臭覚、聴覚、味覚、触覚を研ぎ澄ます)
・人体は複雑です。偏ると健康的な生活はできません。自律神経のバランスが良いと免疫力が上がります。そのためにも、この三点にくれぐれもご留意ください。
【食事、運動、休息、自分を大切にする暮らしが健康を作る。】
<医学に対して、否定も依存もしない>
・東洋医学は最近、慢性期医療で注目され始めています。
・闘病という言葉にも違和感があります。なぜ自分の体と闘うのでしょうか?気遣う、生活習慣を見直すことで「体を労(いたわ)る」のならわかります。こうした西洋医学による善悪論を軸とした思想に違和感があります。
・一番良いのは、西洋医学と東洋医学の両方をとり入れること。現実的なプロセスとしては、西洋医学で診断(初期治療)してもらい、東洋医学でサポートしてもらう、という方法です。
【西洋医学は急性期の治療に、東洋医学は長期的な体質改善に役立つ。】
<安心してひとりで死ぬための努力と準備を始める。>
<死を心配する人へ>
・私は「あの世」の存在を認知しています。私たちのいる世界とは別の世界(次元)です。簡潔に言えば、私たちはそこから意図(魂の計画)を持ってやって来て、肉体の限界(肉体死)を迎えたら、故郷、つまりその世界に帰還します。これを何度も繰り返すことを、一般に輪廻とか輪廻転生と呼んでいます。
・あの世が存在する事実を理解できれば、実は「死ぬことに対する恐怖」を含めたこの世の問題、人生の多大なストレスが、ほぼ解決できます。
【肉体の死に執着しない。魂が本体では肉体は乗り物。】
<孤独死は悲しい最後ではない>
・つまり、自由意思を持って、世間や周囲が何と言おうと自分で心地良いほうを選択していけばいいのです。
【一人で死ぬことの何が悲しいのか。孤独は悪いと決めつけない。】
<独居を心から楽しむ>
・人口は減っていますが、65歳以上の単独世帯数(いわゆる独居数)は急増しており、この状況は今後も長く続くと言われています。
だからと言って独居の高齢者が惨めで悲しい思いをしていると考える必要はありません。一人暮らしを満喫する人が私の周囲に数え切れないほどいます。
出生数も結婚する人も減るので、むしろ今から独居を楽しむ準備に入るほうが賢明ではないでしょうか。私も独居を心から楽しんでいる一人です。
・ロボットやAIなど多様なテクノロジーが開発されているので、今後はそれらを活かした「見守り」や「看取り」の仕組みが役立ちます。
【独居で死ぬ準備は元気なうちにしておく。】
<安心して一人で死ぬための支援はたくさんある>
・何かあったら診てくれる医師(かかりつけ医)も、いないよりいたほうが良いでしょう。
・かかりつけ医者の良い点は、たとえ臨終に立ち会っていなくても死亡診断書を書いてくれる点です。
(自治体も終活を支援しています)
・神奈川県の横須賀市は、「わたしの終活登録(正式名称、終活情報登録伝達事業)」という制度を、同市民向けに2018年5月からスタートしました。
・無縁仏を減らす効果が見込めますが、独居が増える今後を見据えると、まずは安心して独居できる環境への行政支援と言えそうです。同県大和市も終活支援に乗り出しています。
こうした一部の自治体だけでなく、この仕組みが全国の自治体に採用されれば孤独死のイメージが変わること請け合いです。
【準備さえすれば、誰だって安心して死を迎えられる。】
<「平穏死」を目指す>
・安楽死という言葉も、最近たまにメディアに登場していますが、批判を承知で言わせていただくと、私の見解は次の通りです。
「死を他人に頼むな」
安楽死したいと公言する人もいますが、心得違いしないようにしたいものです。
・私たちは魂の計画を持ってこの世に降りました。なぜ生まれてきたかと言えば、この世界で多様な経験をするためであり、その経験を持って魂を向上させるためです。この世で活動するために乗り物として肉体をお借りしているのでなるべき傷つけることなく、魂があちらの世界に戻るときにお返しする。これがルールです。
・余計な医療を受けず、自然に任せて死ぬことを「平穏死」と呼びます。延命治療はとくにしません。代わりに緩和ケアが行なわれます。
【平穏に、静かにこの世を去る。肉体は傷つけずにお返しする。】
<お墓を手放すという提案>
・それでもやはり自分の死が、家族や親族、友人、パートナーに、つまり身近な誰かに迷惑をかけてしまうのではと悩む人は多いでしょう。その最もたるものは、お葬式ではなく、「お墓」です。
・墓終(じま)い(お墓を閉じて別の場所に引っ越すこと)も一つの方法です。そこでの引っ越し先は、共同霊園、樹木葬、散骨など、さまざまです。
・献体希望者も増えています。私もある大学に同意書を提出、登録済みです。
【献体という、死んだあとにお役に立つ方法もある。】
<ピンピンコロリには努力が必要>
・死に方に理想を言ってもしょうがないかもしれません。
あえて言えば、快適なのはピンピンコロリです。昨日まで元気だったのに今日の朝には死んでいた。これが個人的には理想です。
そのためにも残った人が困らないよう、先ほどから述べているように、普段のコミュニケーションとか、事後に必要な手続きを、ぬかりなくやる。
・強い嗜好性のある、薬物摂取、喫煙、あるいは程度を超えた飲酒などは自分の心身を蝕み、周りへも悪影響を及ぼすのは今さら言うまでもありません。
・ピンピンコロリするには、適度な食事、適度な運動、適度な休息、です。それに加えて重要なのは、心身一如、身土不二、という考え方。
いずれも「切り離せないもの」という意味が含まれています。心と体は切り離せない、体と土(大地)も切り離せない、ということです。
・ちょっと大きなことを言いますが、理想は「介護ゼロ社会」です。介護される人が減ると情勢も変わります。ピンピンコロリも増えます。まさに安心して死ねる社会です。
【適度な食事、運動、休息。ピンピンコロリを目指して、体と心を大切にする。】
<未来のお金の心配は取り越し苦労>
・この「いくら必要」という喧伝に、くれぐれも気を取られないように。
・わざわざ運用や貯蓄などをしなくても、入ってきたお金の中から最低限を使えば、当然それ以外は余るのですから、ちょっと入り用のときも事足ります。今を余力で生き、今を大切にする。未来はお釣り程度に考える。現在が主で、未来はおまけ。そんなイメージです。
あと、普段から月ペースと年ペースで「自分の収支」を把握しておくと良いと思います。
・私は資産運用や貯蓄に励まないと述べましたが、物もあまり買いません。
・お金は天下の回りもの、そして天下で回すもの。その原則は忘れておりません。
【必要以上に貯めず、天下で回す。】
<10年後も、明日も、生きている保証はない>
・「人生に定年はないと知り、好きなことをしながらも、ある程度の準備をしておけば、一人で暮らすことも一人で死ぬことも、心配いらない」
勝手ながらそう展開してきましたが、ご理解のほどはいかがでしょうか?
・人生100年時代などと言われています。
・私が「今を楽しみましょう」と何度も口にするのは、先がどうなるかわからないからです。今まで元気だったのに救急外来に担ぎ込まれ、あっという間に亡くなる人を大勢見ました。未来は不確実性に満ちているのです。
・でも、活力になるのは夢や心配ではありません。
・人間は想定外のタイミングで死んだりします。だからこそ今を楽しむこと。
【将来の不安は、今の活力にはならない。今を楽しむ。】
<自分の寿命を受け入れ、人生に感謝する>
・寿命や余命は人それぞれであり、比較してもしかたないのです。
最も大切なのは、生きた年月ではなく、いかに生きたかということ。その人が、何を体験し、何を学んだのか。そこに尽きます。
・地位、名誉・名声、資産、学歴、それらは私たちの故郷に持って帰れません。すべてこの世の夢、浮世の露。故郷に持参できるのは自らが得た学びだけです。だから、できるだけ執着を持たないようにしたいものです。
・たまに「生への執着」という言葉でも表現されます。医学の進歩・発達で、多くの人が助かっているのは事実ですが、その反面、人が寿命を受け入れる気持ち(覚悟)がうすれました。
・医学、医療が進歩しても人はいつか必ず死ぬという事実を知って欲しいのです。突然死ぬ人、死因はさまざまですが結局のところその人のもって生まれた寿命なのだと思います。
・心配要りません。人は全員、いつかちゃんと死ねます。死なない人は一人もいません。
【人は事故や病気で死ぬのではなく寿命で死ぬのです。】
<最期の日まで、いい顔で生きるために……>
□自分の役割は、自分から求める
役割は他人や社会が決めてくれるものではない。
□「あと何年」と逆算的に考えて生きない
明日生きているかもわからない。逆算してもその通りになる保証はない。
□自分の暮らしの面倒は自分で見る
機械や他人に任せることに慣れない。自律する。
□体を動かす習慣を日常生活にとり入れる
家事のついでに運動する、なるべく歩くなど、できる限り体を動かす。
□体の声を聴き、無理はしない
病気になったら体が「休みたい」と言っている。
□死ぬときは寿命に任せる。生きている限り今を楽しむ
寿命にあらがわず、生きることに執着しない。余計な心配をせずに、今を楽しむ。
2016/9/22
『100歳まで元気でぽっくり逝ける眠り方』
大谷憲 片平健一郎 あさ出版 2013/11/11
<いい生き方・いい死に方を決める鍵は「眠り方」にある」
・あなたが、いかに健康で楽しい人生を送り、苦しまない最期を迎えられるかは、「眠り方」にかかっています。
・ご長寿国家日本では、「平均8年間寝たきり」の現実が
・100歳まで健康か病気がちかを分けるのは、「眠り方」だけ
・人生の3分の1を費やす睡眠が「一生の質」を決定づける
・なぜ、私は、数ある健康法のなかでも「眠り方」にたどり着いたのか。これにはいくつか理由がありますが、いちばん大きな理由として挙げたいのが、「どんな人でも寝ることはできる」ということ。
人間は生きていれば必ず睡眠をとります。たとえ病人であっても、寝たきりになったとしても、「寝ること」だけはできるはずです。
<ぽっくり死ぬためのキーワードは「血流」と「睡眠」>
<郷ひろみさんの血管年齢は20代>
・たしかに、郷さんは日々ジムなどに通って、肉体のトレーニングを欠かさないからこそ、激しいダンスやパフォーマンスでファンを魅了できるのでしょう。
・なんと、「血管年齢が20代よりも良好」と判定されていたのです。番組によると、中性脂肪、血糖値、コレステロールなどが、すべて20代平均よりもよい数値でした。
私たちは、仕事柄たくさんの人の血管を見てきていますが、郷さんの結果は奇跡的といっても過言ではありません。過度のストレスや不規則な生活をしている現代人の多くは、実年齢よりも血管年齢のほうが上であることが多いからです。
・その番組の中では、郷さんの1日の生活習慣を紹介したうえで、若さの秘訣は、「自律神経のバランスをうまくとっていることにある」と結論づけていました。
<交感神経と副交感神経のバランスが健康の秘訣>
・自律神経とは、簡単に言えば、呼吸や血液の循環、消化、代謝など生きるために大切な機能をつかさどる神経のこと。
その名の通り、人の意思とは関係なく自律的に働いている神経で、たとえば、人が眠っているときでも呼吸を続けられるのは、自律神経のおかげです。
自律神経はさらに「交感神経」と「副交感神経」の2つに大きく分けられます。
交感神経はストレスがかかっているときに優位に立つ神経で、たとえば、スポーツなど活動しているときや興奮時に優位になります。副交感神経はリラックスしているときに働く神経で、夕食後など休憩時やリラックスしているときに優位になります。この2つがうまくバランスをとることで、体が正常に機能しています。
<あなたの快眠度セルフチェック>
Q・あてはまるものをチェックしてください。
1、 寝つくまで1時間以上かかる。
2、 ひと晩に2回以上目が覚めて、その後なかなか寝つけない。
3、 朝の目覚めが普段より2時間以上早く、目覚めたあと眠れない。
4、 日中に過度な眠気があったり、居眠りしてしまったりする。
5、 寝言、いびきが多い。
6、 ぐっすり眠ったという実感がなく、寝足りなさが常に残る。
7、 トイレに二度以上起きる。
8、 夢ばかり見る。
9、 朝目覚めが悪く、気だるい。
10、 「睡眠中に無呼吸になることがある」と言われたことがある。
11、 朝、顔がむくんでいる。
12、 物忘れがひどい。
13、 吹き出物ができやすい。
14、 寒がり、冷え性だ。
15、 風邪をひきやすく、治りにくい。
16、 首、肩が凝る。
・チェックが5個以上 慢性不眠、あなたの睡眠は危険水域!すぐに改善を!!
3~4個 不眠気味かも!?気をつけましょう。
2個以下 比較的よい睡眠がとれています。できるだけ維持を。
<ポイントは「毛細血管」の血流>
・血流とひと口で言っても、特に大事なのは「毛細血管の血流循環」ということ。毛細血管は、動脈と静脈をつなぐ細い血管のこと、血管はなんと、髪の毛の直径の10分の1ほどの細さです。
心臓から送り出された血液は、動脈から毛細血管に流れ、静脈を通って心臓に戻ります。
人間1人の血管をすべてつなぎ合わせると、約10万キロに達すると言われていますが、これは地球を2周半するほどの距離です。
そしてその血管のうちの実に95%以上は、毛細血管と言われています。こうした毛細血管が、体中に張りめぐらされています。
人間の体は、60兆個の細胞で構成されていますが、毛細血管はこれらの細胞に栄養や酸素を運搬するという大切な役割を担っています。
・末梢の毛細血管まで血液が十分にまわらないと、細胞はその役割を果たすことができませんが、十分な血液によって活性化した細胞は再生能力が高まり、免疫機能も上がります。
・郷ひろみさんが若々しく健康的なのは、血管年齢が若く、血流がよいことが大きく影響していることが想像できますよね。
ぽっくり逝きたければ、昼は活発に活動し、その中でストレスを感じたら、副交感神経を優位にできる時間を確保する。そして夜は副交感神経を優位にすることです。それが毛細血管の血流循環をよくする秘訣です。
・しかし、忙しい現代人は夜になっても緊張から解放されず、交感神経が高ぶったままなかなか寝つけない人が増えています。夜に副交感神経を優位なコンディションにすることができる生活スタイル、テクニックが求められます。
睡眠前に、毛細血管まで血液がスムーズに流れていると、体温が高くなり、リラックスした心地よい睡眠をとれるようになります。
血液と睡眠は、実は、健康を保つうえで密接に関係しているのです。
<ぽっくり逝きたいならいい睡眠をとりなさい>
<睡眠中は体の温度は低くなる>
・子どもを育てたことがある方ならご存じでしょうが、子どもは眠くなると、手のひらから足先まで熱くなってきます。人間は眠りに入り始めると、毛細血管がゆるんで、心臓から遠い手足の毛細血管まで血液が流れ込むからです。
しかし、眠っているとき、人の体温は下がっています。
矛盾したことを言うようですが、皮膚の表面温度が上昇する代わりに、深部体温(脳や内臓などの温度)は、放熱して1~1.5℃下がっていきます。
睡眠中は血液を手足の毛細血管に移動させることにより、体温を下げ、基礎代謝能力を下げて、脳と体を休ませようとしているわけです。
反対に、頭や心臓が活発に働く日中は体の中心温度が高く、手足の体温が低くなります。
ここ最近、「手足が冷えて眠れない」と悩んでいる人が増えています。こういった悩みのほとんどは、低体温で血流が悪いことが原因です。
0コメント